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TRPG(CoC)をしてたら絵が上手くなった話

 TRPG(CoC6)というゲームにハマっている。TRPGとはテーブルトーク・ロール・プレイング・ゲームの略だ。イメージとしてはボードゲームに近い。複数人で卓を囲み、ゲームに没頭する。
 コンピュータ・ゲームにおけるRPGでは、プレイヤーに指示を与えてくるのは勿論コンピュータだ。一方、TRPGでは指示を出すのも人間(ゲームマスター、キーパーなどと呼ばれる役)である。例えばプレイヤーである私たちが、謎の部屋で目覚めたとする。キーパーは「見覚えのない部屋だ。周囲にいる人間たちも記憶にない。壁は真っ白だが、一枚の絵が掛けられている」と描写したとする。対してプレイヤーは「まずは周りの人に名前を尋ねる」「絵をよく見る」「額を裏返してみる」などと行動を行なう。それにまたキーパーが「額の裏を見るならスイッチがあった」と返すわけだ。このようにしてゲームが進行する。本当はもっと細かいのだが、今回の主題ではないので省く。
 このTRPGには様々なシステムがあり、私はその中の、Call of Cthulhu6というシステム上で遊んでいる。

 このようにとてもアナログなゲームであるTRPGだが、現在はDiscordなどの通話アプリと、ココフォリアなどの盤面共有アプリを用いることで、オンラインで遊ぶことができる。私もオンラインでしか遊んだことがない。見知らぬ人、時には初対面の人と、ネットの世界で膝をつき合わせ、ゲームを楽しむわけだ。

 TRPGを遊ぶ際には、自分の「キャラクター駒」が必要である。そしてキャラクターには勿論、見た目を指定することができる。単に「黒髪、黒目、身長は180cm」のように文字情報で決めることはできる。画像メーカーPicrew(https://picrew.me/ja)で外見を作ることも可能だ(メーカーによってはTRPGでの仕様を禁止している場合もある)。私も初期のころはPicrewを使用していた。何故ならば私に画力はない。

 しかし、しかしだ。TRPGを何度も遊んでいるうちに、どうも物足りなくなってきた。Picrewでも充分素敵な駒は作れる。けれどやはり、もっと違う駒を作って見たい。他のプレイヤーの駒と一緒に、自分で描いた駒を並べたい……。

 と、いうわけで描いた。人間なんてほとんど描いたことがないし、そりゃ学生のころは挑戦してみたこともあったがモノにはならなかった。それでも描いた。やっぱり私は、自分で自分のキャラクターを表現したかったのだ。
 そしてできたものがこちらである。

最初に描いた絵

 いやめっちゃ恥ずかしい。今見ると凄く恥ずかしいのだが、それでもこれが当事(2022年2月)の全力だった。ちなみにこの子は女装男子で、セーラー服を着てハーレーダビッドソンを乗り回しているという設定である。

 まあとりあえず自分は絵が下手だという事実は分かった。しかしこれからもTRPGをやり続けるなら、どうせなら上手くなりたい。隣のプレイヤーの駒と並べたくなる絵が描きたい! うちのキャラクターをもっとちゃんと描いてあげたい! そんなモチベーションで、私は資料を探した。

 まず最初にやったのは、何はなくとも模写だった。

 ポーズマニアックスは有名なポーズ集サイトだ。ここで一日ひとつポーズを選んで、クロッキー帳に模写をした。胴体と腕のバランス、手足の太いところと細いところなどに気を付けながら、人体を頭に叩き込んだ。
 また、モルフォ人体デッサンという本の模写も行なった。

 こちらは腕と手の平のバランスや、頭のパーツの位置関係などを学んだ。
 あとはパク・リノさんという方が出しているイラスト教本を読んだ。

 全4冊だが、この一冊だけでもとても勉強になる。定期的に読み返しては、忘れていた箇所をインプットしている。

 これらの本に目を通しつつ、YouTubeも頼った。

 さいとうなおき先生が配信している添削動画だ。正直レベルが高すぎてついていけない箇所もあるのだが、一個二個拾えたらいいな、と思いながら眺めている。色塗りはさいとう先生の動画で学んだ部分が大きい。

 と、いうわけで、本や動画に頼りつつ、二年ばかり特訓した現状がこれである。どん。

あれから約二年後の絵


二年後の絵

 ……だいぶうまくなったのでは……?
 まあまだ筆にばらつきがあり、上手く描けるときと描けないときの差が激しかったりするが、だいぶ、マシになったのでは……?
 折角なので他の絵も載せてみる。

植物園

 まあまだまだ成長の余地はあるが、かなり良くなったと自負している。これは先ほどまで書いてきた書籍や動画でもあるし、描き途中の絵を見て指摘をしてくれた友人たちのお陰でもある(いつもありがとう)。

 というわけでそこそこ上達したわけだが、まだ発展途上である。最近は手と足をちゃんと描けるように特訓中だ。特に手が上手く描ければ見栄えがよくなりそうなので、頑張って取り組みたい。
 そしてより格好良く描けたキャラで、またTRPGの世界に挑むのだ。

コーヒーを一杯いただけると喜びます。