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標本室

季節が変わる前に 誰もが泡になろうとして
蛹の月の中で 慰みものになってるらしい

葬列は皿の上を行く
骨も遺ってない ぼくら誰かのうつせみ

季節が腐る前にあなたを連れていこう
傷痕はそのままで
欠けていく海の目が見えたら歌を書こう
たまゆらの永遠を
神さまのように閉じこめよう