遊戯王VRAINS イグニス編の感想

こんばんは、もしくははじめまして。
今日VRAINSのイグニス編を見終え、折角なので感想をまとめようと筆を執りました。
ですが、その前にちょっとした事情について話さなければなりません。(微妙にネガティブ)
すぐ終わる前置きのあと本題に入ります。

視聴に2年かかった

ハノイの騎士編視聴時、私はTwitterでかなり脳直の感想を実況してました。
ですがそのツイート日時。

そしてイグニス編視聴終了日……

2、2年……
このアホバカスカポンタンはイグニス編視聴に2年かけてます。
リアル事情もあったのですが、それを抜いて2年もかかった理由は心当たりがあります。

序盤きつい
犠牲きつい
展開きつい

この三重苦………
ですが総括した感想は「面白かった」です!
そう、間違いなく面白かった……でも視聴を躊躇ったのはなぜか?
三重苦を感じ取った上で面白いという結論に至ったのはなぜか……
イグニス編の感想も踏まえ、ちょっと考えてみました。

遊作くん背負わされすぎや

ハノイ編は本人が望んで背負っていたこと、行いたい復讐。そのための暗躍……と、遊作くんの生きがいといいますか、指針がはっきりしていて。辛いことも多いけれど、サスペンスものや復讐譚を見ている感じがして個人的には結構爽快の部類でした。
イグニス編はそれに対し、遊作くんに抱かれる偶像があまりに強くて大変そうだ……という印象が大きかったです。
復讐も終わって友達もできて、おっこれから学校編か?と思ったら結局こう(戦場に身を置く)なるんか〜い!トホホ〜!

この辺はずっと滲み出ていたというか鬱陶しいくらい陰惨で、伝えたいテーマとか分かるんですけどAI解体したり事故ったりやつれたり意味あるのかわかんないデュエルしたり、「先の爽快な解決に向けた繋ぎ長いよいつ終わるんだこれ……」と思ってしまったのが事実(結果2年)
なので、「草薙さん含め周りの人々は遊作くんに背負わせるのを厭わないくらい追い詰められてる」「外作品に比べ余裕ある位置にいるキャラクターがいなさすぎる」と分かってからは、見るのがあまり苦しくなくなってきてスラスラ見れました。
ずっとテーマをぼやかされていた気分だったので、「人間性」と「遊作くんの英雄性」がメインなのかなぁと自分なりにテーマを見出してからは見やすくなったように思えます。後半に近づくに連れ、主人公も敵も思想をバンバン答え合わせが如く明かしてくれるから、後半に行くほど見やすくなりました

穂村くんと財前お兄様の特異性

登場人物みんな遊作くんに何らかの理想を抱いてるというか、自分のことでいっぱいいっぱいで、もう遊作くんに縋るしか手立てがない……って環境のキャラが多かったと思います。ボーマンもそう。
なので「なんであいつがあんなに背負わなきゃいけないんだ」的に憤ってくれ、涙を流してくれ、復讐のためにデッキをふるう……という親友ポジションの穂村くんの登場は、個人的にものすごく嬉しかったです。
同じロスト事件の被害者だからか、最も遊作くんと視点が近く、「憧れ」「ロスト事件の英雄」といった旨を述べた上で尊敬していると言っていたものの、一番「こうあってほしい」という視点で見ていなかったというか、「背負わせない」位置にいたと思います。
託すキャラクターではなかった。自分の不甲斐なさを嘆くキャラクターだった。
裏を返せば自己嫌悪的?なのかもしれませんが、これくらいの距離感でいてくれる方が遊作くんにとっては気軽で接しやすそうです。
対象的にリボルバーはかなり背負わせてくるキャラクターだなと思いました。死に際に急に人間味出してくるし。叱咤激励できるポジションのキャラであり、遊作くんに多大な影響を与えたキャラでもあるんですが、もうちょっと自分の重荷を遊作くんへ渡さなくてもいいんじゃないでしょうか。かといってどうすればいいのかというと……わからない……
デュエルタクティクスやスタイルはリボルバーが一番好きでした。次点でスペクター。カード使ってて楽しそうなキャラが好きです。

財前お兄様はもうヒロインだよ
最後のボーマン戦でものすごく良いところを持っていってくれましたね……
ハノイ編では力及ばず、だった彼が最後の最後でスイッチ押せてたのもよかったです。
VRAINSの中ではかなり考えが柔軟なキャラクターだと思っていて、同時に「だからこそたくさん苦しむんだろうなあ」と思わされるキャラでもあります。
でも、その生粋の優しさと実力から、遊作くんに対する理想とかを抱きすぎていないのもすごく良いなあと思いました。エマさんもそうでしたが、側で支えてくれる大人の存在って遊作くんにとってすごく……あってほしい存在です

草薙さん聞いてるか 

ポエム言っとる場合かァ───ッ!!!
だいぶ割食ったな……というか「言いたいことも気持ちもわかるけど言っちゃだめなことはあるやろがい!!!」という印象を抱かされた彼……
仕方ないと分かっていますとも、やらなければいけないことがあるとも分かっていますとも!
「人に背負わせること」の業の深さと自己満足っぷりを「家族のため」という大義名分と感情で濁らせて遊作くんに託すのはすごいなあ!?と感じました
嫌いじゃないです!むしろ人間味がどんどん出てきてすごいなあと思いました
もっと綺麗事で包んで「草薙さんにとっても仕方のないこと……」と思わせるような演出をしてくると思ったんです
VRAINSって人間味を書くためにはどこまででも無情になれて、キャラクターが嫌われそうになっても説得力ある過去や事情でフォローできる範囲に留めることができてる、すんごい作劇だと思うんですよね
私だったら日和ってもっと穏やかで申し訳無さそうで遊作くんに都合よくしちゃうと思います
でもどこまでも厳しいんだよなあ遊戯王VRAINS……

Ai死にそう

で、その厳しい世界でずーーーーーーっと私の代弁してたのがAiだったので、多分死にます
ずーーーっと理想だとか叶いにくい願望だとか、ほんわかした世界を望んで言ってくれてるんですよねAi 全部否定されてますけど
なんか最後に人形で出てきたけど疲れ切ってて可哀想 
これから理想像追い求めて暗躍すると思うんですけど、多分その理想像の世界では「遊作が普通に過ごせる」をちょっと望んでそうだなと思いました
Aiも最近に近づくに連れて「Playmaker様」呼びやめて「遊作」になってて、英雄視→等身大の少年って見方に変わってきてるので、今度は「遊作を祭り上げすぎるのやめろ、振り回すのやめろ、そもそもおかしいだろこんなの」的な思考に陥る可能性があるんじゃないかな……
でもVRAINSの脚本は、「理想は叶いづらいし一度ついた印象は代えがたい」っていうのをずっとやってるので、Aiが望むこともだいぶうまく行かないんだろうなあ……と今から考えて参ってます

総括

イグニス編は、キャラの心情を深掘りすればするほど辛いけど見いだせるものも多そうだな〜と思いました
特に「偶像」を捨てて「転生」し等身大のブルーガールになった葵ちゃんと、憧れの「偶像」を追い求め「転生」してリンクヴレインズに飛び込んだ穂村くんと、特に「転生」もしてないし「偶像」化がどんどん進行していく遊作くんの三人の対象的な描写はもう一度見返したいな〜と思ってます!
あとライトニングが予想裏切りまくってくれて面白かったのでライトニング周りのデュエルも見返したいです
でも取り敢えず……先進もうかな……


次のnoteもまた2年後とかかもしれませんが、また読んでもらえたら嬉しいです。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!

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