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デジャヴュ-既視感(きしかん)-

そのことばかりを考えていると、記憶は現在・過去・未来が混乱してしまうのかもしれない。

というのは、写真に撮ったアングルが「あ、これ確か夢で見たことがある」または「子供の頃からこの構図で撮ることが決まっていた」と思える写真を撮ったからだ。

ご存知のように、私のnoteはほぼ「カワセミ」のことばかりになっている。ここ1ケ月は、どうやったら自分の気配を察知されずに近づいて撮るか、そればかり考えて来た。

今日も、画期的なアイデアが浮かんだのだけど、うまく行くかは今後の動向を是非ともチェックしていただきたい。

少しでも私が顔を見せると、その瞬間もう飛んでいる奴である。今は、毎日ブラインドテントを使っているが、ここのカワセミに出会った頃は、ノーブラインドで挑んでいた。そう、ノーブラインドで撮れる確信があったのだと思う。正確には、ノーブラインドで撮れる位置・角度・カワセミの死角があるということだ。

初めて見た日に、ここに居付いている個体は、同時に見た訳ではないので確証が持てずにいたが、2羽だと思っていた。それが、見間違いかと思うほど、ずっと単独の姿しか見ることが出来なかった。これほどまでに、1羽の姿しか見えないのなら、2羽居たというのは見間違いだったのだなぁ、と思い込んでいた。

追いかけて、25日位だったと思う。2羽同時に飛び立つのを動画でとらえた。これは、大発見だった。個体が2羽いるということは、個性があるはずだと、私の頭は即座に過去の撮影工程を推理し始めた。

僅かな違いではあるが、超敏感な個体と敏感な個体とがいると感じたのだ。現時点では推定どちらもオスである。超敏感な個体は、一太郎と名付ける。そして、敏感な個体は蘭丸と名付けよう。

ここで言っておくが、一太郎は恐ろしい奴だ。ブラインドの中からズームレンズだけを出していて、僅かズームを動かしただけで飛んでしまう。押せるのは「シャッターボタン」と「録画ボタン」のみ。ブラインドの中で手をカメラに近づけただけで、飛んでしまうこともしばしばだ。一太郎からは、当然私の動きは見えていないのだが、とにかくカメラワークが翻弄される。一太郎には、人間の気を察する力が備わっているとしか思えないのだ。

蘭丸も、敏感さでは負けてはいないが、僅か撮らせてくれる「スキ」がある。ただし、ほんの数秒。動画では割と長い間撮らせてくれたが、静止画で思う存分撮らせてくれるとは、到底思えない程度だ。

そんな2羽が相手なので、今日も姿は見えず、鳴き声を確認するのみだが、私としては「よし」とするのだ。私の頭が「撮影出来ない。完全にお手上げだ。」とギブアップするまで、根競べは続くだろう。

さて、問題のデジャヴュ写真は、これだ。(出会って6日目と記憶)

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写真は、最後のシャッターを切る瞬間のみクローズアップされ、常に楽に撮っているものと思われがちですが、その前のプロセスにかなりの部分を割いているものです。暖かいお気持ちで、サポートいただけるご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。