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WoW人物紹介 "Jaina Proudmoore" (ジェイナ・プラウドムーア) (2)

前回はこちら ⇛ https://note.com/you1293/n/nb1c1de6f2cbc
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波乱万丈過ぎて、前後編に分けてお送りするジェイナさん紹介。
当初前後編の予定だったが、ボリュームが大きいため、複数回に分けてお送りすることにした。

1. アンダーシティ奪還作戦

AllianceとHordeの連合軍は、勢力を増すリッチキング率いるスコージとの戦いを続けていた。リッチキングの砦前、Wrathgate(ラスゲート)での戦いの最中、シルヴァナス率いるForsaken(フォーセイクン)の幹部、Putress(プットレス、フォーセイクンの毒物研究者)が現れ毒ガスを無差別噴射。スコージもろとも、連合軍にも多大な被害をもたらす。
アライアンス陣営はこの事件についてシルヴァナスに問いただすが、これは彼女の計画ではなく、フォーセイクン内部に突如現れた裏切り者たちによるものだった。また、その者達によって、Undercity(アンダーシティ、シルヴァナス紹介を参照)が乗っ取られてしまう。

そういえばこの件、シルヴァナスの紹介の時に書いてなかったですね。。。
裏切りによって起きた事件については、WoW内のムービーにも登場しています。

瀕死の重傷を負いながらOrgrimmar(オーグリマー、オーク族、Hordeの本拠地)へと逃れたシルヴァナスは、スロールと共にアンダーシティ奪還を計画する。そこに現れたジェイナは、ラスゲートでの事件の真相を知る。Hordeとの友好関係を継続するため、ジェイナはVarian(ヴァリアン、Humanの王、Anduinの父)にそのことを説明するが、ラスゲートで指揮官Bolver Fordragon(ボルヴァー・フォードラゴン、後のリッチキングとなる人)を失ったヴァリアンは事件の首謀者、プットレスを討ち、ボルヴァーの敵を取るため進軍する。

仕方なく、その戦いに同行するジェイナ。ヴァリアン率いるAlliance軍は下水道よりアンダーシティへ潜入。そこで行われていた凄惨な生物実験に驚きつつも、プットレスを倒す。

時を同じくして、スロール率いるHordeの軍勢もアンダーシティ奪還のためその場に居合わせていた。裏切りの首謀者、Varimathras(ヴァリマスラス、元バーニングリージョンでシルヴァナスの側近だった)を倒したスロールは、声高々にこう叫ぶ。

「LOK'TAR!!」(勝利を!!)

これを聞いたヴァリアンは、そこにHordeのWarchiefであるスロールが来ていることを知り、Hordeに対する怒りがこみ上げ、戦闘を開始してしまう。

ジェイナの脳裏に、父の、あの悪夢がよぎる。

とっさにジェイナはアライアンス軍を魔法で氷漬けにし、全員をStormwind(ストームウィンド、Allianceの本拠地)へとテレポートさせる。彼女の機転により、両陣営の間に血が流れることはなかった。

アンダーシティ奪還作戦はゲーム内でシナリオとしてプレイできたが、
現在ではもう削除されてしまい見ることができない。
動画としては残っているので、気になる方はどうぞ。Horde側、Alliance側で見比べてみると面白い。
自分が所属している陣営によって、感じ方が全く異なる体験ができるのが、WoWの面白さでもあり、より感情移入できるところでもある。

2. リッチキング・アーサス

リッチキングの根城へと攻め入った連合軍とジェイナ。
次々と幹部を撃破していく中、彼女はとある部屋でFrostmourne(フロストモーン、リッチキングの剣)を発見する。

彼女が無防備に置かれたその剣の魔力に働きかけると、アーサスのかつての師、Utherが現れ、彼女にこう語った。

「アーサスの魂は既に存在せず、リッチキングの怒りを降ろす器に過ぎない。アゼロスを救うためには彼を殺し、また代わりの誰かが新たな犠牲となる必要がある。」

その言葉を聞いてなお、彼女はかつての最愛の人への情が捨てきれずにいた。

そこにリッチキングが現れ、フロストモーンを手に取る。
ウーサーの魂は再び剣へと吸い込まれ、かつてアーサスと呼ばれたその男は彼女へ冷たい視線を送り、襲いかかってくる。

彼にもう人の心が残っていないことを知った彼女は、彼と戦う決意をする。

リッチキングの魔力の前に一度は敗走した彼女だったが、連合軍の死闘の末、ついに彼は倒れ、リッチキングの魂は先の事件の被害者でもあったボルヴァー・フォードラゴンが自らの肉体へと封じ込めたのだった。

彼女は、アーサスの亡骸がロケットペンダントを身に着けているのを見つける。このアイテムは実際にドロップアイテムとして入手できる。

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<Jaina's Locket>
使用すると、グループメンバーをダラランへとテレポートさせる。

おそらくかつての恋人から贈られたであろうそのロケットの中には、贈り主の写真が入っており、彼は人の心を失ってもなお、肌身離さず身につけていた。

彼の中に残っていた想いを知った彼女は、冷たくなった彼の亡骸を抱き、永遠の別れに涙するのだった。

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3. Tide of War

前編で語ったとおり、父に背いてまで、オーク族、そしてHordeとの友好関係を続けたジェイナは、祖国に裏切り者のレッテルを貼られ、永久追放となっていた。

そんな彼女にとって、自ら率いた民とともに築いたTheramore(セラモア)は特別な意味を持っていた。祖国を失った彼女にとって、セラモアこそが唯一の居場所であり、そこで生きる人々は彼女にとって家族そのものだった。

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Cataclysm(カタクリズム、WoW3つめの拡張タイトル)と呼ばれる地殻の大変動によりアゼロスが受けた傷を癒やすため、スロールはHorde Warchiefの座をGarrosh Hellscream(ガロッシュ・ヘルスクリーム Hearthstoneのウォリアーのオーク)に譲る。

穏健派のスロールと異なり、ガロッシュはオークこそ、ホードこそが世を統べるべきだと考える強硬派、武闘派であり、連合軍として手を組んでいたアライアンスとの対立が一気に深まっていく。

カリムドール全土を手中にすべく、ガロッシュ率いるホードの軍勢がセラモアへと攻め入り、苦戦を強いられたジャイナはキリン・トアへと助けを求める。
それに応じたキリン・トアのリーダー、Rhonin(ローニン)と共に、再び襲い来るであろうホード艦隊に備え、防衛を固めるのであった。

そのころ、一隻の飛行船が彼女たちの待つセラモアへ迫っていた。
その船は大砲などは積んでいなかったが、大きな球体をぶら下げている。

ちょうど上空に差し掛かったとき、その球体は切り離され、セラモアへと落下した。

一呼吸おいて、凄まじい音と共に魔力の大爆発が起きる。

直前にそれを察知したローニンがとっさにその身を呈し、なんとか生き延びたジェイナだったが、その目に飛び込んできたのは爆発により破壊され、瓦礫の山となった彼女の国であった。

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その爆弾はFocusing Iris(フォーカシング・アイリス)と呼ばれるArtifact(アーティファクト、強大な魔力を秘めている)を使い、ガロッシュが作らせたものだった。
最初のセラモアへの襲撃はキリン・トアの要人をセラモアへと集め、一気に消し去ろうとしたガロッシュの巧みな罠だったのだ。

その爆発を受け、金髪だった彼女の髪は白髪となる。これが、今私達がよく知る彼女の髪色の原因である。

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続けて迫りくるホードの幹部を何とか退けた彼女は、瓦礫の中に「家族」である若いノームの亡骸を見つける。

彼女がそっとその体に触れると、爆発のエネルギーを受けたその肉体は、音もなく塵となり、風と共に消えていった。

何の罪もない「家族」たちを殺され、祖国を追われた彼女にとっての居場所を無残な姿へと変えたガロッシュ。

その怒りはそれまでの彼女の性格を一変させ、ガロッシュへの、更にはオーク、ホードに対する復讐の鬼となるのであった。

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このシーンについては、WoW内のシナリオ、Theramore's Fallで体験することができる。ムービーも貼っておくので、興味がある人は見てみてほしい。
冒頭で落とされる爆弾とその光を見ると、我々日本人は心が締め付けられてしまうだろう。

ジェイナは爆弾から取り外したフォーカシングアイリスを使い、ホードの首都であるオーグリマーに対して報復を開始する。

それを止めようと駆けつけた大親友、スロールの説得も聞かず、激昂した彼女は親友である彼すらも攻撃対象とし、更に巨大なウォーターエレメンタルを召喚。大波によってすべてを滅ぼそうとする。

スロールはそれを食い止めるべく、大風を起こして抵抗するが、アーティファクトの力で増強された魔力が彼を襲う。

そこに突如現れたKalecgos(カレクゴス、ブルードラゴンの一族。キリン・トアのメンバー)は彼女の魔力からスロールを守り、怒りで我を忘れている彼女にこう語りかける。

「貴女のしていることは、かつてのアーサスとよく似ている。彼のことを忘れたのか?」

この言葉を聞いた彼女はふと我に返る。そして罪なき人々を手に掛けようとしている自らの行為が、ガロッシュのそれと何ら変わりないことに気づき恐怖する。

憎むべきはガロッシュであり、ホードの民ではない。彼女は罪なき人々を傷つけないことを誓うのだった。

しかし、彼女の怒りの炎は完全に消えることはなく、かつての親友だったスロールとの間にも確執を残すことになり、この関係が修復されるのには、長い時間を要することになる。

そして、自らの過ちを止めてくれたカレクゴスと彼女は恋仲となり、彼女は犠牲となったローニンの跡を継ぎ、キリン・トアのリーダーとして、対ホードの姿勢をとっていくことになる。

長くなってきたので今回はここまで。
続きはまた、後日。

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