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眠れない夜は音の海を泳ぐ

今日の夜、眠りにつきたくてもなんか寝れなくて、なんかしたいなって思って、ふとラジオが聞きたくなった。

一人の時間、何でもできる、まさに究極の自由を謳歌している毎日だけど、たまに「一人」が「独り」になって、そんなときに誰か自分を気にかけてくれる人を探すには、ラジオがちょうどよかったのかもしれない。

どれだけ多くの人が同じ番組を聞いていようと、ラジオのDJは「自分だけ」のために音楽をかけてくれるし、イヤホンで聞こうものなら、まさしくそれは「会話」みたいな気分になって、すごく気分がいい。

久しぶりにアプリを開いて(月額480円)どんな番組を聞こうかな~と迷うこともなく、大阪にあるラジオ局、FM802の「Rock kids 802  OCHIKEN Goes On!!」を聴く。

アプリだと2分程度の遅延が入るので、実家だったら遅延なく聞けるのに、とか思いながら、久しぶりに聞いていたら、なんというかすごく懐かしい感じがした。

僕にとって、ラジオは青春のすべてだった。親の教育上、ゲームを買ってもらえなかった僕は、英語の勉強用に買ってもらったCDプレイヤーで、こっそりラジオを聞いていた。中学のころというのは、みんなスマホを持っていて(僕はなかったけど)それが一つのステータスになっていたころだったが、ラジオを聴いている人はいなかったので、その「逆張り」な感じが、たまらなく好きだった。

当時はフレデリックの「オンリーワンダー」しか知らなかったけど、毎日聞きまくっていたらレパートリーも増えて、お年玉で買ったウォークマンでラジオを録音するという行為を覚えてからは、とにかく聞きまくって、気が付いたら300曲くらい揃えていた。

高校になって人脈も知識も広がって、ラジオや邦ロックのシーンも大体つかめてきて、たまに聞くくらいだったけど、初めて送ったメッセージを送ったときのあの心臓のドキドキも、当時好きだったこと、ラジオの話で盛り上がったことも、担任の先生も同じ番組のリスナーでメッセージを送ったのを聞いていたようで、朝礼でその話をされとんでもなく焦ったのも、いい思い出で、まさに僕の「青春」のすべてだったなと感じる。

そんな思い出も全部、FMの周波数を80.2に合わせるだけで、全部流れ込んできて、風化しないようにラジオの中、音楽の中にしまっていたんだと感じた。きっと今でもラジオを聴いているときの僕は、あの頃のガサガサのCDプレーヤーからラジオを聴いて、音楽に飢えていた平凡な中学生と何も変わっていないんだろうなと思う。

この世の中は、諸行無常で盛者必衰だから、邦ロックのシーンなんてすぐに変わってしまうし、SNSでバズれば、一発で人気になる。中学の頃、ラジオでしか聞かなかったアーティストが今は武道館埋めているとか、ザラにあるし、それを悲しく感じてしまうときもある(古参アピしたくなる)。いずれラジオというメディアもなくなってしまう日が来るのかもしれないけど、その時まで僕はこのメディアを好きでいようと思った。

いつでも帰ってこれる。だからこそ僕は、眠れない夜はラジオの音の海が
心地いい。


P.S.
ひさしぶりのNoteですごくポエミーな文章になってしまったかも。深夜テンションなので許してください。ラジオは無差別に曲を流し込んできて一緒に関連する情報が入ってくるので、ハマる人もいると思います。最近、好きな曲をただただ紹介するインスタを作って、ネタ探しのためにもラジオモチベが向上してます。よかったらフォローしてね。

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