雑誌をパラパラみていると、ある小洒落たサンドウィッチを出すお店のオーナーのライフスタイルを紹介している記事を見つけた。

子育てをしながら、人を束ねてパン屋を切り盛りし、
こだわりとして、お昼ご飯はそのお店のサンドウィッチを必ず食べて、お店のクオリティに目を光らせているのだそうだ。

子供も素直で明るそうな女の子。お母さんの横でお手伝いをしながら嬉しそうに笑っている。
私たち女性のいち目標の姿としてなんの遜色もない、むしろ理想の形である。

その家の朝ごはんが紹介されていたのだが、
なんぞ体に良さそうな穀物が練りこまれたパンに、みたこともないようなチーズを挟み、そこへインスタ映えな野菜を乗せて、やたらうまそうなオイルをかけてサンドウィッチにしてあるものだった。

毎朝だという。

やっぱりパン屋の娘はパンにかけては最高の環境を享受することができるのだなあ。心からうらやましく思った。

さて、では、うちのかわいい息子はどうだろうかと子を見る。
声屋の息子は何を享受することができるだろうか。

ここしかないと思う。
毎日寝るまえにせがまれる絵本読み聞かせである。

私には依頼がきたことないが、絵本朗読ナレーションだってくればバッチリやったるのだ。

『プロの読み聞かせライブで絵本を楽しめる』
どうだ！毎朝プロが作るサンドウィッチとどっちがいい？って聞かれたら悩めるレベルだろう。

キャラを緻密に演じ分け、
効果音はよりスリリングに表現し、
間を大切に、
絵本の世界を、空間を、目の前の絵が立体的に見えてくるように読み聞かせるのよー！！

息子、享受して！！ママの仕事を享受してー！！！

結果から申し上げると、息子からチェンジを言い渡され、今ではすっかり夫の仕事となりました。

母の技のその後ですが、息子が機嫌の悪い時、喉から変な音を出してちょっとだけ振り向かせる。
そんな感じでプロの技を享受させています。