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2月

2/3
 電車に乗るとスケーターちっくな男性がむき出しのダイソンの掃除機とクイックルワイパーを直に手に持っていた。乗り換え後、集中して携帯をいじっていると異変があり、気付くと隣に座っていた女性が物干し竿的なものを片手で握っていて、それがバランスを崩したのか私側に僅かに倒れそうになり、その人が持ち直して竿は無事に垂直を保った。まさか物干し竿を縦に持った人間が車内にいると予想していなかったのでびっくりした。あ…危なくないか…?身の危険を感じながら空いたタイミングで別の座席に移動。今日は長物を運ぶ人に遭遇する日なのかもしれない。
 10:15図書館着。お昼はマサラへ。きたことはあると思うけど記憶にない店内。インドっぽい音楽が流れていて、インドの人はこういう音楽を聞いていると楽しいのか、それとも日本人にとってのJPOPのように特段意味はないのか…と思っているとSpotifyの広告が流れ、その後も都度流れ、シュールな空間だった。ナンを食べかけたところで気付いたのだけど、ナンも小麦粉やんね。忘れてた…。美味しくいただいたけど午後は脳みそが使い物にならず14時頃に図書館をでて池袋の西武でバレンタインチョコを買い集め帰宅。このペースで図書館で作業しても間に合わないことだけが確定している。
 ニラ卵焼き、ヤンニョムチキン、ベーコン玉ねぎのコンソメスープ。

2/4
 表参道で撮影2件。冬らしい曇天だった。撮影終わり14時半頃ねぎしに行ったら1組待ちだったからやめて紀ノ国屋で小さいお弁当とオレンジジュース買ったら1,000円しないくらいだったけど、まるねセット1,800円の方が総合的にコスパが高い気がする。スパイラルのあたりを歩いていたら高齢男性がものすごくイライラしてそうな雰囲気で柱に近寄ってはチラシをむしり取ってぐしゃぐしゃに折り地面に捨てる、を繰り返していた。至る所に柱がありチラシが貼られていて、この世で最も忌むべきことのようにむしっていた。彼は何者だろう?見ていると周りの人は彼を怖がっているようで遠巻きに見ていた。私も同じように見ていたが、彼が青山三河屋の地下にすっと潜っていくところまで見届けた。この辺りの地主なのか?それともマナー違反が許せない?それにしても新鮮で力強い怒りだった。毎日あんな風に怒っているんだろうか。しかもそのチラシをまたポイ捨てしているので、それはそれで…。
 ほうれん草鮭ブロッコリー玉ねぎ人参のシチュー、ちくわマヨ焼き。
 ドラマ『父の詫び状』を少し観る。父親がハイパー理不尽で娘を殴ったりするんだけど、根底には愛があり、そして母親が絶対に子供と結託せず父側に立ちフォローする。そう…母親は父親の悪口を言ってはいけない、それが例え子供の味方に立てないとしても。母親も実は今日のは理不尽すぎるんじゃないかと思っていたけれど、全体像を見れば許せる事柄なのかもしれない。

2/5
 小学校高学年の頃、クラスでは悪口が禁止されていた。悪口といっても愚痴は多分大丈夫で、ウザいキモい死ねとかが禁止だった。純朴なクラスメイト達はそのルールを守っていた。誰かが言えば「いけないんだ!」と指をさされる。先生の言うことやクラスという小さな社会は強固なもので、すっかり私もその思想にハマっていた…と書きつつ、そんなことを言わなかったわけはないので、友達同士でこっそり言うのは大丈夫なのかもしれない。そのため私は中学に入るとクラス内でそれらの言葉が飛び交うのが居た堪れなくて辛かった。言っちゃいけない言葉を堂々と言っている人がいる。言うべきではないけど、言っちゃいけないわけじゃない。そういう曖昧な境界に対応できなかった。禁止されていた2年間よりも中学校で起きた環境の変化の方が強く記憶に残っているので、実際にどんなルールだったか曖昧だ。担任の先生の眼の色が青緑っぽい色だったことや「およよ」だが「おもち」という先生の考えた猫のキャラクターがいて、後ろ姿の猫のイラストはクラス皆が描けたような気がする。こんなことを同窓会で話すと誰も覚えておらず、自分だけの思い違いなのかもしれない。それか新しい記憶がー人生の新しい大きな出来事がー生まれないせいで、繰り返しテープを巻き戻しているからなのかもしれない。

2/10
 三鷹駅から中央線に乗ろうとすると乗ってる人に「これは神田に停まりますか?」と聞かれたが乗る側じゃなくて乗ってる側が聞くことある?乗ってモニターで確認しようとしたらホームにいたおじさんが「神田停まるよ」って教えてくれた。

2/11
 豚こま人参ごぼうの甘辛炒め、白菜ツナ、かぶと油揚げの味噌汁。
 映画『三度目の殺人』鑑賞。
 例え話なんだけど、ドア付近の席の人がいる、ドアは手動で開けた人がきっちり閉めないと閉まりきらない。冬は隙間風が寒い。Aさんはそれが許せない。自分は隙間風のせいでこんなに寒い思いをしているのに閉めない奴がいる。嫌がらせだ。人に寒い思いをさせるなんて間違っている。開けたドアは当然閉めるべきだと思っている。そのドアは1日に何度も開け閉めされるのでAさんは一日中怒っているのであった。一方Bさんはこの席は隙間風が寒いと気付く。誰かが開け放す度に席を立ちドアを閉める。これで自分も皆も寒くないわん、と思う。私は………Bさんになりたい。Aさんの被害妄想が解せない、一般論として誰かに寒い思いをさせるためにドアを閉めない人は少ない。その人はきっと急いでいたか想像力が足りないかだ。ごめんけどAさんはその席になるまでドアを閉めるなんて考えていなかった側かもしれない。ごめんけど………そうした場合、閉めるのはAさんの役割だと思うんだよね。仮にそれが嫌なんだとしても全ての人のドアマナー厳守を徹底することはできないのだから、ある程度諦めてほしい。その席になったのなら、閉めるのはあなたの役割。嫌なんだったら寒いのを我慢するしかない。嫌だとしてもそれを八つ当たりするべきではない……。

2/14
 普段夜の自由時間は1時間半くらいあったのだけど最近上手く時間を作れず昨日は20分くらいだけ急ぎめで漫画を読んだだけ。なにかが削がれていくような気持ち。あまりに理不尽なことがあり理不尽さを解明しようとしていたけど、これを解明しないのがネガティブケイパビリティってやつなのか?この前ニュースで若い女性教師が50代の男性教師にひどい態度をとられ続け、仕事で手紙でやり取り?してて、会議に出なくて良いみたいなこと書かれて、最悪な結末を迎えていた。それってその男性教師も非常に良くなかったけど、周りの責任もかなりあると思って、どうして何も言わなかったのだろう。でも人ってそういうものだよね。自分に害がないなら放っておく。そうした攻撃性を持った人の標的にならないようかわす技術を自分が持って自分の身を守る。

『ゲッベルスと私──ナチ宣伝相秘書の独白』ブルンヒルデ・ポムゼル 読了。めちゃくちゃ面白かった。

2/15
 忙しい。夜の帰り道、川は黒い。水面に家や工場の光と月明かりが反射して、ムンクの絵みたいに点々が続く。私はそれを綺麗だと思って普段眺めていたはずなのだけど、今日は月が見えたのかすら分からない。いつもの道をいつもと同じように通って帰ってきたのに何も記憶にない。今日も時間がないからインスタントラーメン。一応ねぎとほうれん草と人参、残っていたチャーシューを入れる。チャーシューが残っているということはそう遠くない過去にもラーメンを食べたはず。いつだったか、夜ご飯は米派なのに何故ラーメンを食べることになってしまっているのかはよく分からない。化学調味料の液体と個体を胃袋へ流し込む。野菜はあってもなくても変わらない気がする。胃が消化を始めて、私は湯船にお湯を張る。お湯が溜まるまで、やるべきことはいくつかあるのだけどー例えば洗濯物を畳むとかー、そんな気分でもないし、かと言って座ったらまずい、立ったままでいた方が良い、ふと机の上の紙に気付く。ぽぽねさんという方のネットプリント。ダロウェイ夫人について。インスタのストーリーでRRCさんがあげていてスクショして、いつだかの私がプリントして、読もうと思って置いた。なんだって私はセブンに行ったんだっけ。あれは何日前?昨日ではない、それは確かだけど。そうだメルカリを出しに行くついでに印刷したのだった。立ったまま片手に読む。面白い。じっくり読むべきだ。一旦置いて風呂場へ。それにしても今日は暖かった。だから暖房をつけていない。お風呂からでたら寒いだろうか。暖かいから暖房をつけなくても大丈夫なのか、節約したいのか、そんな暖房費を節約するほどなのだろうか、何も分からない。どうせゆっくりする時間は30分もなくすぐベッドへ入るのだ。暖房はつけなかった。

2/16
 銀行はしご。映画『哀れなるものたち』。
 小麦粉を避けるとランチ難民。カフェはパスタかサンドイッチだから除外。何屋に行けばいいのか迷いベトナム料理屋で肉味噌バジルご飯みたいのを食べた。さすがの私も松屋や吉野家には入れないので、おしゃれなおにぎりカフェみたいなお店どこかにないかしらん。

2/17
 赤羽。昼間から下品なネオンの光る街だ。用事を終えお花を買い帰宅。ドラッグストアと図書館にも行きたかったが何となくやめた。薄汚いスーパーで牛乳とウィルキンソンだけ買う。
 鮭タルタル、じゃがいも炒め、ウィンナーブロッコリーたまねぎコンソメスープ。

2/18
 9時過ぎにスーパーへ。来週の私がしっかり白米を食べられるように買い出したつもりが会計が9,200円でひいた。確かに米2キロを買ったのはイレギュラーだったけど1,000円くらいだったし。一旦帰宅し荷物を冷蔵庫へ。図書館→ドラッグストア→豚こまを買い忘れたので再びスーパー→Amazonロッカーで荷物受け取り帰宅。11時前だった。
 500gの挽肉とネギ1本と生姜で肉味噌、豚ロース味噌漬け冷凍、鶏モモカレー粉つけて冷凍。豚汁、真鯛えのきポン酢、目玉焼き。

2/20
 蒸し暑いくらい。季節の変わり目で夜中に途中で目が覚める。冬の好きなところは湯たんぽを抱えて温かい状態で寝ればぐっすり眠れるところかもしれない。

2/24
 大葉塩昆布ポテサラ、大根なめこ味噌汁、真鱈玉ねぎきのこバターポン酢、厚揚げ豆腐小松菜生姜煮。

2/25
 キムチ豚バラニラ、はんぺん、昨日の残り、桐野夏生『真珠とダイヤモンド 上巻』読了。めちゃくちゃ面白かったがめちゃくちゃ疲れた。お先真っ暗そうなので下巻はどうしようか考え中。
 この前化粧水を買いながら『誰にも会わないのに何故身なりを整えなければいけないのか?この化粧水だって数千円もするのに』と思った。だが私はきっと化粧水を買わない、ということはしないだろう。すっぴんで出かけることもないだろう。すっぴんで歩けるようなツラをしていないのだから。
 映画『アンネ・フランクと旅する日記』鑑賞。

2/27
 植本一子・滝口悠生『さびしさについて』RRRさんもインスタで書いていた滝口さんのお風呂の話、私も心に残っていて、少し泣いた。

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