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心理学という学問

心理学は相手の心を読む技術でしょうか?

私の定義する学問とは「不思議を当たり前に変えること」です。

相手の気持ちを読むことはできるのでしょうか?といえば、

ある程度は可能だけど全部は無理でしょう。気持ちはその時の

立場や状況、気分その他で変わってくるので、自分自身でも

常に同じ感想を持つとは思えません。そもそも相手の気持ちが

完全に把握できるなら気持ちのすれ違いとか起こりませんよね。

「相手の気持ちを読む(読み切る)」のが無理なのは全然不思議では

ないので、相手の心を読む学問だと思うとそれは違うのかなと思うのです。


心理学はデータの集合

心理学が相手の心を読むものでなければいったい何なんでしょう?

同じような考え方、同じような行動をとる人を調べていくと何か

共通したものが見つかります。それでなんとなくグループ化されて

そのグループを掘り下げて細分化して・・・・とデータにデータを

重ねていくと、「多くの場合はそのようになる」と、いうのが

導き出されるという感じでしょう。心理テストなんかが全員に

当てはまらないのは統計上の話なので当然のことです。


心理学の活用

賛否あると思いますが、心理学は「相手の心を読む!」という

積極的な方向ではなく、「原因を探る」という地味なものでしょう。

「なぜこの人はこうなんだろう?」

「こんな原因が考えられるよ!」

その繰り返しで「問い」と「原因」のリストは大量にあるのです。

正常な反応なのか?病的な反応なのか?そもそも病的って何?とか。

心の問題?脳の機能の問題?治る?治らない?


実際のところ、個人個人で違うので絶対的な正解は永遠にでないでしょう。

原因もひとつではなく、いろんなことが複雑に絡み合っているでしょう。

自分自身で自分のことを考えてみてもわかる気がしません。しかし、

「こころ」というつかみどころのない世界を探索し、その深淵なる

世界を知るためには欠かせないものですね。みんな同じ。みんな違う。


心理学を学んで相手の気持ちを見抜いてやろう!ではなくて、

この行動・この感情を起こさせる源はなんだろう?を知るために

心理学を活用しましょう。心理は揺れ動くものなので、相手の気持ちを

完全に見抜くのは無理です。見抜けると思うのはむしろ危険です。

先入観なく物事に向き合う。自分は何も知らないということを知ること(無知の知)は心理学の根幹ですね。ソクラテスの哲学ですけど。



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