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悲しいときにいつも寄り添っていてくれた犬のこと

高校生の頃、実家で飼っていた犬は真っ白で毛が長くて、鳴き声がうるさくて情緒不安定だった

捨て犬だったからかもしれない

普段はわたしが帰宅すると一通りきゃんきゃん鳴いて、その後は自分のお気に入りの場所に行ってしまうのだけど、わたしが落ち込んでいるとき、嫌なことがあった日、沈んでいるときは、帰宅してからずーっと、近くにいてくれたのを、今でも時々思い出す


不思議だった


悲しいときは、悲しいにおいが出ていて、犬にはわかるのかな、と少し思った

ごはんを食べているときは足元にいて、部屋に入ると普段はそんなことないのについてきて、ソファに座っているとくっついてきたりしていた


あの、温かい感じ


ずっと忘れないと思う


犬だけじゃなく、ひとにも

悲しい誰かには寄り添おうとする気持ちがあるんだって信じたい


誰かを傷つけようとして傷つけたり、悲しませたいと思っている人なんてほんとうはいないんだと信じていたい



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