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NY観劇レポート "SUFFS"@Public Theater

とても久しぶりにレポート。忘れないように。コロナも落ち着き、劇場は再開しています。去年の夏のShakespeare in the Park 以来のPublic Theater作品です。友人からのディスカウントチケットで見ることができました。

タイトルSUFFとは

SUFFSとはsuffragists[sʌ́frədʒist]=女性参政権論者のことで、設定は1920年代のアメリカ合衆国憲法修正第19条で女性の参政権が認められるに至って活躍した女性たちを描いています。彼女たちは自分たちをSuffsと読んでいました。とても政治的な内容とはわかっていましたが、出演者が豪華なので是非見たかったのです。感想を先に言うと、期待外れでした。3時間のミュージカルでかなり長く疲れました。役者は期待通りで、素晴らしかったのですが、ストーリーと音楽がほとんど心に残りません。政治的でも以前のsoft powerのように共感できるものもありますが、これはできませんでした。

基本情報と感想

脚本・作詞・作曲・主演 :Shaina Taub(シャイナ・タブ)はシンガーソングライターだそうです。この劇場主催の「十二夜」にも出演していました。個人的には曲とストーリーが心に残らずでした。

演出:Leigh Silverman(レイ・シルバーマン)の作品を観るのはSoft Powerも含め3回目。

キャスト:全員女性。注目はJenn Colella(ジーン・コレラ)-Come Fly Away 、Phillippa Soo(フィリッパ・スー)-ハミルトン、Nikki M. James(ニッキーMジェイムス)-ブック・オブ・モルモンの三人こそブロードウェイのスターということで、観たかった理由です。とくにJenn Colellaが出ているCome Fly Awayは最近、配信されたのを見たので生で観てみたいというのがありました。歌唱力はもちろん、かっこいい!

この"全員女性キャスト"というコンセプトは良いのですが、何かが足りないのです。全く違うもので、比べるものではないけれど、だったら日本の宝塚歌劇を観たいと思ってしまいました。配役だけではなく、音楽も、ストーリーも、3時間ずっと同じ調子が続いて正直飽きてしまいました。常に"vote!" "strike!"という勢いも疲れます。同じように政治がテーマでもSoft Power は飽きずに面白くられました。自分と共感するところ(現代でアジア人)が多かったからかもしれません。

同じ演出家でもやはり、脚本や音楽でこんなに違うということを実感しました。でも見られてよかったです。考えるのは私自身が役者として、もし興味がわかない舞台の仕事をオファーされたらどうするのかな、と。仕事をもらえるのにとてもわがままなことですが。

コロナを挟み2年以上舞台に立っていません。次の機会が待ち遠しいですが、観劇や戯曲を読んで備えます。




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