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池上本門寺では帰りの門前町がお楽しみです(階段のある神社・お寺)


 池上本門寺は東急池上池上駅が最寄り駅です。名前からして池上本門寺のための路線、池上本門寺のための駅のようにみえますが、池上本門寺の縁起によると鎌倉時代にこのあたりは武蔵国池上と呼ばれていたということで以前からの地名だったようです。


本門寺通り

 北口に降りてすこし歩きます。駅前の交差点には斜めの道路がもう一本、本門寺通りがありました。ですので、交差点は五叉路になります。


 5分程度歩いたところに池上本門寺参道の石碑が方向を示しています。そのとおりに右に曲がると本門寺新参道に突き当たります。


 新参道に出て左側を見ると池上本門寺の長い坂が見えます。この時は多くの人が登り降りしているのがわかりました。


総門

 近くまでくると門も大きい。池上本門寺の入り口に立つ総門です。塗装痕跡調査でわかった建立当時の黒門として復元されたというです。ここまで池上駅から徒歩で約10分です。

此経難持坂しきょうなんじざか

 遠くからも見えた階段の坂が 此経難持坂しきょうなんじざか です。96段あります。大田区のウェブサイト(※)によると『法華経ほけきょう宝塔品ほうとうぼん偈文げぶんが96文字であることにあわせて階段の段数にし、坂の名前も偈文の文頭を取ったということです。偈文を覚えていれば唱えながら登るのでしょうが…。すいません。私はわからなかったので段数を数えながら登りました。
 江戸時代に加藤清正が階段の上にある祖師堂(大堂)を寄進した際にあわせて周囲も整備しており、その時に作られた坂だと伝えられています。

※大田区ホームページ 「大田区の坂道」の「池上地域の坂道」に説明がありました。


仁王門

 階段を登るとまず、仁王門が見えます。三解脱門さんげだつもんの略である三門とも呼ばれているということ。お寺の中心の場所へ入る重要な門になります。


祖師堂(大堂)

 仁王門をくぐった先が加藤清正が最初に建立したとされる祖師堂(大堂)です。戦時中に空襲で焼けてしまい、戦後鉄筋コンクリート造りのお堂として再建されたということです。


五重塔

 祖師堂から来た道を仁王門の手前まで戻ります。そこで左側(東側)を向くと五重塔があります。関東に現存する最古の五重塔ということで国の重要文化財に指定されています。


日蓮聖人説法像

 仁王門から階段まで戻る手前で左側に像が見えます。日蓮聖人説法像です。登ってくるときには気がつきませんでした。


下りの階段で

 今度は96段を降ります。降りるときも気をつけなければなりませんが、少しは周りを見る余裕が出てきました。この日、下から一つ目の踊り場付近では河津桜が咲いていて、立ち止まって眺める人もいました。


帰り道 門前町に寄っていきます

 まっすぐの参道から本門寺通りに戻るあたりに久寿餅くずもちの池上池田屋がありました。おみやげとして販売していますが、店内の奥に喫茶スペースがあり食事もできます。この日は寒くて私はおでんと茶飯のセットにしてしまいました。次に来る時には久寿餅を試してみたいと思います。


別の日の写真も紹介します。

池上駅北口のすぐ近くに欧風菓子のエノモトがあります。

 店内の一番奥にはお庭をガラス越しに眺めることができます。横に長いガラス窓はパリのオランジュリー美術館にあるモネの睡蓮の形を思い出させます。でも、こちらは日本風。ちょうど陽が照ってきて灯篭の後ろの黄色とピンクの花が鮮やかでした。


 お昼時にお店に入ってしまったこともあり、ナポリタンセットを頼んでしまいました。

 気がつくとテーブルの横に生レモンケーキの案内が。次はこれを頼んでみたいと思います。私の場合、お店の一押しを外してしまっているようです。


アクセス

 池上本門寺は東急池上線池上駅から徒歩約10分です。
 池上駅は蒲田駅から2駅目です。私鉄でJRから2つ目と近い位置にありながら、バス停が3つも並んでいる駅はめずらしい。池上本門寺の門前町として発展し地元の拠点となっているのだと感じました。
 東急池上線は五反田駅から乗ることもできますが、ぐるっと遠回りする形です。スタート地点によって最適なルートが変わってくると思いますので東急のウェブサイトなどで確認してみてください。



(2023年2月下旬、3月初めに行ってみました)



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