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youの血統考察 #21【血統データに騙されるな!!】


おはようございます。

前回のドイツ血統の記事にはたくさんの方からいいねや感想を頂きました。ありがとうございました。まだの方はよかったらご覧になってみて下さい。




さて今回は普段とは少し違うテイストのタイトルを付けてみました。

今回のテーマは
血統データに騙されるなです。

自分としても血統データを扱っているので、なかなかリスキーなタイトルを付けているのは承知の上ですが、意外と漠然とした数字のみで判断している人も多いのではないかと思い、少しその辺りを掘り下げてみようと作成してみました。是非最後までご覧になってみて下さい。

まずはじめに巷でよく見るデータとして、例えば過去10年1枠(0-0-1-29)みたいなデータがあった時、あなたはどのぐらい信用しますか?内枠が不利だと潜在的に認識して最後の最後で点数を絞ってしまい相手が不在……または本命から評価を下げて不的中……なんてことはないですか?

一見、数字の偏り方からもかなり信頼できそうなデータですが、これだけだと正直信頼度は乏しいと思って下さい。


ちなみに私は1ミリも参考にしません。というよりこの手の情報はほとんど目を通しません。特定の条件を付け加えて自ら作成することはありますが。

レースや馬場状態、馬の性質によってはこういったデータを加味することも時には役に立ちます。例えばこれに加え、その中でも1〜3番人気(0-0-1-9)とか、のちに歴史的名馬にもなる◯◯や△△も1枠で敗退、などが付け加えられていれば少しは信頼出来るかもしれません。ただそれだけの理由で自分が本命にした馬の評価を下げたりとか買い目から外すなどということはほとんどありません。


まあ要は中身を見ましょうということですね。まともに勝負できないような馬がすべて1枠だったとして、その事実をよそに連対馬なしと言ってしまうのは言いがかりに過ぎないと感じます。

これは血統データ的にも同じことが言えます。


例えば、東京芝1600mの重賞レースがあったとして、過去10年の連対馬20頭中15頭が父サンデーサイレンス系というデータがあったとします。

極端な例ですが、この場合は血統データとしての信頼度はそこまで高くはありません。

理由はいくつかありますが、まず東京芝1600mにおいて父サンデーサイレンス系が10年間で何頭出走しているのか、を考えると明らかです。たとえ連対馬が20頭中15頭いたとしても、着外にものすごい数のサンデーサイレンス系種牡馬を父に持つ馬がいることが想像できます。上記のような条件であれば残りの5頭から何かバシッとはまる条件がないか探すか、他の条件を当てはめるかした方がよいかと思います。

日本の競馬場、特に最も開催されるG1の数が多い東京芝コースにとってサンデーサイレンス系種牡馬というのは主流中の主流種牡馬です。それがたくさん走られていても何ら不思議なことではありませんし、むしろ当然と考えるべきです。
こういった場合の危険な考え方の一例としては、極端に言ってしまうとキングカメハメハ系のロードカナロア産駒が本命だった際に、そのサンデー系が有利という血統傾向が評価を下げる一因になってしまうということですね。全く内容も見ずに評価を下げてしまわないように気を付けましょう。

仮に、同じ東京芝1600m(良馬場)という条件で、1番人気 ワークフォース産駒 2番人気 タニノギムレット産駒などの(東京芝1600mという条件においてのマイナー種牡馬を父に持つ)馬が上位人気しており、尚且つサンデーサイレンス系種牡馬を父に持つ馬が3頭ほどしか該当しないという特殊なレースであれば、先ほどのようなデータから上位人気の評価を下げてもよいかと思います。ただ、こういったレースはほとんどないと思いますので悪しからず。


ここまでの考え方は、ある程度血統に疎い方でもスッと理解して頂けると思います。問題はここからなのですが、、


先程のサンデーサイレンス系種牡馬の部分が、ノーザンダンサー、ミスタープロスペクター、ナスルーラなどに変わっていた場合はどうでしょうか。


これに関しては父か母父にミスプロの血とか父か母父にノーザンダンサーの血が入った馬が好走傾向とか書いてある場合のあれですね。血統に詳しい方であればと同じぐらい信憑性はないと思って頂けるかと思いますが、好走データを取り扱う媒体などでは本当によく見かけます。本当によく見かけます。大事なことなので2回言いました。

これもはっきり言うと該当馬が多すぎるんですよね。あまり血統に詳しくない方だとどれぐらいの規模なのかが想像出来ないので、サンデーサイレンス産駒のような一般的に名の知れた種牡馬や系統よりも信じてしまいやすいのかもしれません。



日本で言うサンデーサイレンス系統のように世界にはミスプロやノーザンダンサーの血が蔓延っています。

ミスプロで言えば米国型のダート適性が強いファピアノ系アンブライドルド系フォーティナイナー系ゴーンウェスト系などに分けることが出来ます。他にも米国型のシーキングザゴールドからもダート馬が出たり、そこからヨーロッパの芝G1馬を輩出しているドバウィなどが出たりしています。欧州で活躍した系統になるとキングマンボマキャベリアンなどがいます。キングマンボからはキングカメハメハを中心にロードカナロア、ルーラーシップなど日本の芝適性が高い種牡馬も多く出ています。
これを一括りでミスプロ系と称している場合は非常に危険です。極端な話、米国型でダートに適性の高いアンブライドルド系のダンカーク産駒と日本の芝適性の高いキングマンボ系のキングカメハメハが同じ好走血統という扱いになってしまいます。

ノーザンダンサーに関しても同様です。米国ダート型の多いヴァイスリージェント系。芝でもダートでも欧州でも米国でも活躍馬や名種牡馬を残すダンチヒ系ストームキャット系。欧州型で重たい芝を得意とするサドラーズウェルズ系。そのサドラーの近親でありながらまた少し色の違うヌレイエフ系。そのほか欧州型のニジンスキー系リファール系など。さらに日本で多くの活躍馬を出すも現在は父系が存続が危ういノーザンテースト系。ノーザンダンサーの中でもオーストラリアで発達したスニッツェル、リダウツチョイスなど、世界中で発達しているが故に、特徴が全く違ったりするので大きい括りでまとめてしまうと危険だと言うことを是非ご理解頂きたいと思います。


この辺りのミスプロやノーザンダンサーに関してはせめて米国型か欧州型かで分けるか、同じ括りだったとしても別の理由で差別化してあるかでそのデータの信頼性を判別して頂きたいと思います。
すべてのレースやコースにおいて何系が主流なのか、その主流血統を持つ馬がどれくらい出走しているのか、その主流血統が走りやすいレースやコースなのか、はたまたそのコースにおいての反主流血統の成績はどうなのか、この辺りをふまえた上で血統データは参考にした方がよいかと思います。

ただ該当数は少なくても(例えば連対馬20頭中4〜5頭のみの該当だとしても)、例えばその4〜5頭がフランスで活躍したノーザンダンサー型であるとか、ものすごく少ないデータに該当しているようであれば信頼すべきデータだとは思います。


以上のようはことをふまえ、安易な血統データに騙されないよう注意しましょう!



最後までご覧いただきありがとうございました。本当はもっと踏み込んで書いてみたい気もするのですがこれ以上進めると、6000字ぐらいは超えてきそうなのでこの辺りでご勘弁を。
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