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人形の家

私はただ、しようと思うことは是非しなくちゃならないと思っているばかりです。

私には神聖な義務がほかにあります!
私自身に対する義務ですよ!
何よりも第一に、私は人間です。ちょうどあなたと同じ人間です。少なくともこれからそうなろうとしているところです。

これから一生懸命わかろうと思います。社会と、私と、どちらが正しいのか、決めなくてはなりませんから!

朝ドラ「おちょやん」の中に出てきたイプセンの「人形の家」のセリフです。

大昔、たぶん思春期の頃に初めて「人形の家」に出会った時、
わたしは、この主人公の女性が嫌いでした。
母であることを捨てて家を出て行くことに子どもの立場として許せないと思ったからです。
ですが今、この年齢になりこのセリフに触れ、
人には絶対に譲れないものがある、と心から思えます。
この作品の時代に家を出ることを決めた女性のその後の人生は、苦しいことが数えきれないほどあっただろうというのは、想像に難くなく、、拍手したい気持ちにさえなります。

私自身に対する神聖な義務。

自分の心の声に従うこと。
誰の人生でもない自分の人生を生きるために、自分を生きること。

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