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カシオ展示会【後編】G-SHOCKにおけるカーボンとは何か考えてみる

さて、前回に続き、カシオ展示会の話題です。

カーボンケースの実用化に成功したお話はご紹介しましたが、今回はそれがどういうことをカシオの時計にもたらすか少し考えてみたいと思います。たまにある真面目モードです(キリッ)

まず、カーボンケースは一部の上位モデル(マスターオブGシリーズとか)に用いられるわけでなく、ユースモデルと位置付けられるGA2000とかの2万円代くらいの時計にも採用されます。しかも、カーボンケース自体で堅牢性を担保できるため、それらのモデルでよりデザインに凝ることができるようです。

より小ぶりに、薄くなった印象のGA2000


さらに、G-SHOCKといえばラバーベルトですが、実はあれも時計を衝撃から守るために特殊な取り付けられ方をしていました。しかしながら、今回発表されたカーボンケースはベルトで衝撃を和らげる必要のないくらい堅牢なため、G-SHOCKとしては初となるベルトの取替えが可能なモデルも登場。安価な時計でも自分好みのデザインが楽しめる、G-SHOCKならではのこだわりがさらに進化したと言えます。

こうして考えると、海外のブランドがカーボンケースを使うのとは随分様子が違います。先日のジュネーブサロンでも、ロジェ・デュブイからカーボンケースを用いてジュネーブシールまで取得したワンオフのモデルが発表されました。加工が困難なカーボンに、ジュネーブシール級の仕上げを施すとあってこの時計は驚きの"億越え"。この例は究極にしても、海外ブランドにとってのカーボンは、より付加価値の高い、高級な時計を生み出すためのものと言えそうです。

では、です。G-SHOCKにとってのカーボンとは。高級モデル用の素材にあらず、と僕は考えます。なぜなら、G-SHOCKにとっての素材とは衝撃に弱いもの程価値が高いからです。昨年末に18Kを用いたモデルが発表されましたが、あれこそG-SHOCKの究極。柔らかい金を採用しながら、建物の3階から落としても壊れない時計は高い付加価値を持つでしょう。そこをいくと、カーボンは加工は難しいけれど素材自体は耐久性の高いもの。G-SHOCKにとってはデザインの幅や可能性を広げるものでありこそすれ、高価な時計を生み出すものではないのだと思います。

G-SHOCKにとってのカーボンは

高級素材にあらず


事実、展示会でも1983年にオリジンとなるモデルで採用された"樹脂"、2018年に形状はそのまま、高級感漂うG-SHOCKに用いられた"メタル"に続く柱として、"カーボン"が打ち出されていました。樹脂のモデルはよりカジュアルに、メタルのモデルはより高級に進化するため、その間を埋める存在としてカーボンを纏ったG-SHOCKが今後も数多く登場するでしょう。個人的には、その先にメタルやサファイアクリスタルといった高級素材を使ったG-SHOCK戦略、というのも想像したくなりますが、、、。まあ今後のお楽しみですね。

1つ目の柱である、オリジンたるウレタン素材

メタルは急速に高級ラインのアイコンとなりました

いやあ、珍しく真面目に考え事をした展示会でした。楽しかった! ちなみにその傍らでは、、。

われらが頼れるウオッチナビ広告リーダー・オザキ! 25周年のBABY-Gがコラボしているキティちゃんと記念撮影。キティちゃんは45周年だそうですね。
まさかの同い年、キティちゃんとスナップをキメている"ザキティ"45歳。カシオさん、こんな我々ですがこれからもよろしくお願いします 笑

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