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[文字起こし]第24回【人にオススメすること②】

続いて、サイエンス・コミュニケーションの2回目です。これの後は26回目の宇宙論のところを出す予定です。

(♪)
よう/あの~、冒頭でアニソンの話をするとね、話してるのは楽しいんだけど意外に時間を食うっていうことが分かってさ。
いん/あはははは(笑)
よう/(笑)あの、先々週ぐらいに、サイエンス・コミュニケーションの話をちょっとしようとしたんだけどさ。「好きなものを人に伝える時にどうやるのか」っていう話で。あれ結局、15分ぐらいしかしてないんだっけ。
いん/なんか12分~13分ぐらいしかしてない気がしますね(笑)
よう/大半、ACCA の主題歌である『Shadow and Truth』の話をしてたもんね。
いん/そうそう……。
よう/だから今回は、サイエンス・コミュニケーションの続きの話をしようと思うんだけど。
いん/はい(笑)


よう/なんかさ、俺が時々触れてる、リーマン予想の話の本とか……
いん/はいはい。
よう/あと素数の……あれもそうか。素数に関するリーマン予想の話とか、海外で出ている「一般向けのガチの科学書」ってあるじゃん。
いん/ありますね、ええ。
よう/あれが、「科学自体の楽しさ」をストレートに語ってると思うんだよね。日本にも、もちろんあるけどさ。
いん/あ~、ああ。
よう/研究者の先生方が書いてる本。そんなにたくさん読んでないけど面白いなぁと思うよ。シロアリの本とか、超・面白かったし。
いん/ああ(笑)

https://www.amazon.co.jp/dp/B072M1FPGV/

よう/いっちーは結構、読んでると思うんだけどさ。で、あれが「科学自体の楽しさ」なんだけど、この間話したサイエンス・コミュニケーションでは、そこの面白さは、ど~ぉしても、こぼれ落ちちゃうんだよね。
いん/うん……。
よう/「社会的な要請をもとに、生活とか人生に関係することを話す」という、王道のサイエンス・コミュニケーションがあって、それはサイエンスの楽しさ・面白さというよりは「どういう意味があるのか、どう関係してくるのか」を話すから、大事ではあるけど、「楽しさ」とはちょっと違うベクトルで。
いん/はい。


よう/で、エンターテインメントというか「映像的・視覚的に訴える」というのは、「現象の面白さ」は分かるんだけど……やっぱりその後ろに隠れている「法則」とかを説明するには、例えば30分ショーを見せたら、3時間ぐらい説明しないといけないんだよ、本当は。
いん/なるほどぉ。う~ん、なるほどね……。
よう/だけど、それをやっちゃうと、30分のショーをやっている意味が、あんまりないと言うか……
いん/そうですね。
よう/なかなか、そこまでできるフォーマットってないよね。
いん/うんうん。


よう/で、最後に出た「科学者自体が面白いキャラである」という人を紹介するっていう、いわゆる『動物のお医者さん』型のやつは、個人的には俺はいちばん好きなんだけど、サイエンス自体の面白さではない、というもどかしさがあるよね。
いん/「やっている人のキャラクターが面白くて、科学とは関係なく魅力があるからその人を追いかけていこう」というのだと、「実はその人も科学をやっていて」という副次的な科学の学び方になるので、科学実態の本質まで届くのはなかなか時間がかかるし、見えてこないですよね。
よう/そうそう。だいぶ時間がかかるね。そしてその深さまで来てくれる人の割合もそんなに多くないと思うし……。
まあ研究者の中でも、「本当に手を動かす実験が好き」という人もいるし、いろんな現象……例えば「生命は細胞で成り立っている」とかいうメカニズムとか「裏にある法則」みたいなものが分かった瞬間に、すごく興奮する人もいる。
いん/うんうん。
よう/そういう面白さを伝えたいと言うか、知って欲しいと思う。
いん/ああ。

よう/例えばアニメの面白さを言うときにはさ、やっぱり本編を見て欲しいわけじゃん。
いん/あははははは(笑)周辺の盛り上がっているやつではなくて。
よう/そうそう。アニソンの面白さとかは「きっかけ」であって。もちろん、アニソン自体の面白さはあって、それはそれでいいんだけどね。まあアニソンはアニメのコンテンツの一部だから、ちょっとニュアンスが違うんだけど……ん~、まあ、最終的には「本編を見てよ」ということになるわけじゃん。
いん/あはははは(笑)
よう/そのための、あの手この手なんだけど……これがサイエンス・コミュニケーションの場合、「本編を見て」と言うと、「じゃあ大学と大学院に行って、研究して」みたいな話になるじゃん。突き詰めると。
いん/なるほど。
よう/まあそこまでやると、アニメだって「制作側にまわる」っていう話になるんだけど……
いん/あ~……(なるほど)。
よう/だけど、「アニメ本編を見る」と同じレベルでサイエンスを、ってことになると、やっぱり「教科書的なことをちゃんと勉強して」っていうか……本当は「論文を何となく読めるようになる」ぐらいだと思うんだよね。あるいは「学会発表みたいなのを聞いて分かる」とか。
いん/うんうん、なるほど。


よう/アニメは、見ればわかるじゃん。誰でも見れるしさ。
いん/うん、うん。
よう/「特別な知識を必要としない」というか……人間のこととか、心理とか、そういうのを映像表現で見ているわけだから。自分の生きてきた人生の経験が、そのまま「基本的なリテラシー」になるわけだよね、アニメを見るときの。
いん/「リテラシー」ねえ……。
よう/うん。本を読んでいたり、いろんな知識がある人は、映像を見た時も+αで、より楽しめると思うんだけど……
いん/ああ。
よう/科学に限らず、いわゆる「専門性がある」というものに関しては、作っている人と同じか、それに準じるくらいの面白さを味わうのは、なかなか難しいなぁと思うんだけどさ。
(06分10秒)

いん/いや~、先輩。それ、かなり根源的なんですけど……。
よう/うん。
いん/えっと……科学を人に伝える「目的」……。この「目的」という言葉がまた、罪深いんですけどね。「知らせて誰が何を喜ぶの?」っていう突き詰め方をすると、実は答えが何種類かあるじゃないですか。
よう/あるね。
いん/「知っててもらわないと、こっちが困る」という「教える側の都合」もあれば、「知っててくれたら、こんなに楽しいことがあるんだよ、どう?楽しいよ」という「こっち側の喜び」もあれば、「みんなが知っていないと社会的に困る」と言う……なんていうか「公共の福祉」もあったり……いろんなものがあるじゃないですか。
よう/いろいろあるね。
いん/そうでしょう。でもこの話って、結局どんどんエゴの話に突っ込んでいっちゃうんで、難しいなと思うんですよ。
よう/「エゴの話」……そうだね。まあ、研究者がやっているアウトリーチ活動とかコミュニケーション活動って、9割9分、自分達の為だからね。
いん/そういうことなんですよね~!!


よう/うん。ただ、「win-win になればいい」というのが、ギリギリのラインだよね。
いん/ああ、そうですね。
よう/一応、良心的な人は「まず相手に楽しんでもらって、その上で自分の利益を得る」みたいなさ。
いん/そうそうそう。いやだから、「まず相手に楽しんでもらってその上で自分たちにも良いことがあればいい」ということを、我々はよく言うじゃないですか。
よう/言うね。
いん/一応、「サイエンス・コミュニケーションだからと」と。ところが、最近我々がお互いに話をしている、「この人のキャラが面白いから、とにかくこの人に付いていったら何か良い事があるんじゃないか」っていう……例えば『動物のお医者さん』の漆原教授みたいな、すごい特殊なキャラクターの人を見ていると、「楽しいなあ」と思って、「いつのまにかその人を追いかけているうちに、面白いものが手に入っていく」というのは、win-win の順番が逆なんですよ。
よう/うん。
いん/その人が好き勝手やってて、完全にエゴで動いていても、その人に魅力があれば、全部解決しちゃうんですよ。

よう/うん。あの~、塩野 七生(しおの ななみ)さんっているよね。西洋の歴史を書いている人かな。
いん/あ、ローマの……
よう/そうそう、まさに『ローマ人の物語』を書いてるんだけど。
いん/ああ。

よう/その中で、ユリウス・カエサルの話があって、そこに「野心があるのは別に悪いことじゃない」「欲望があるのは別に悪いことじゃない」って書いてあったんだよね。
いん/おお。
よう/「それが社会的な要請・社会的な関心と一致しているかどうかが問題だ」と。だから「社会の役にも立って、自分も利益を得るのが一番いい」って書いてあったんだよ。
いん/ああ。
よう/だから、別に「自分のエゴとか自分の欲求があるから」といっても、一概に「悪だ」とは言えないとは思うんだよ。
いん/なるほどね。


よう/win-win であればいいってことなんだけどさ。
いん/いやその……科学者が……(逡巡)まあ、 win-win で、ね……。
よう/「win-win」っていう言葉は、今だいぶ、こすられてしまったから使わない方がいいね。
いん/そう……何か、言っているとだんだんズレてきますよね。
よう/そうそう。
いん/だから……「エゴをやってたら周りの役に立つ」っていう、特殊な人だけが強いんですよ。今は。
よう/ああ、そうかそうか。最初からなぜか(エゴ・欲望と、社会的な要請・社会的な関心とが)一致している人ね。
いん/そう。それで今、この話をしようか、するまいか、ずっと悩みながら聞いていたんですけどね。
よう/うん。
いん/サイエンスに限った話じゃなくて、たぶん、コミュニケーションや広報の話の「真髄」になってくると思うんですけど……
よう/うん。
(09分46秒)

いん/たぶん、今収録しているこの番組が放送される日の、直前だと思うんですけど……東京でね、「史上最強の Twitter アカウント」と、「伝説になった Twitter アカウント」が対談する、みたいな企画が、今立ち上がっているわけですよ。
よう/はいはい。

いん/我々は、まだそれを見てもいないんだけど……(2019年)1月18日に、東京でやる企画で。@NHK_PR という、まさにかつての東日本大震災の頃に最強だったアカウントをやっていた人間が、今は引退して小説家をやっているわけですけど、その麻生 鴨(あそう かも)という人と……
よう/うん。
いん/それと、今おそらく Twitter 界で最強の広報活動をしている @SHARP_JP(シャープ)のアカウントが対談する、というイベントが、この収録のつい数日前に、発表になって。
よう/うんうん。

いん/で、僕らは今、応募できた・できないで盛り上がっているんですけど……。
よう/そうだね。俺は抽選にすら入れなかったけどね、「時すでに遅し」で。まあ、俺は Twitter のタイムラインにあんまり、いないからなあ……。
いん/いや、それでね。彼らがどういう話をするか、それがどれぐらい Twitter のタイムラインに流れてくるか、なんて分からないので……
よう/うん。
いん/この放送をがオンエアされたときに、聴いている人(リスナー)も、どれだけその話題を追っかけているか分からないし、そもそもその時 全然話題になっていないかもしれないけど……
よう/うん。

いん/@NHK_PR と、シャープの共通点というのは、「自分がエゴを発揮すると周りが喜ぶ」という、特殊なキャラクターなんですよ、2人とも。
よう/う~む。それはどういうことなの? なぜ、そういう一致が見られるんだろうね?
いん/ん~、センスがあるから。
よう/それは、「その時代の人たちが求めているニーズ」と「その人のセンス」が、偶然にも一致しているということ? それとも合わせに行っているということ?
いん/まず「幸運(偶然の一致)」がありますね。
よう/幸運ね。
いん/まず幸運です。そして、彼らはどちらも、異常に頭が良くて。
よう/うん。
いん/とにかく人が「こういう風にやったら楽しいんじゃないかな」というのをつかみとるセンスみたいなものも、直感も、レセプターみたいなものも、とにかく全部持っている。とにかく「広報力も元々高い」というスキルがあって、なおかつ台本が嫌いっていうね。
よう/ふふふふ(笑)台本が嫌いなのは大事かもしれないな~。
いん/そうです。だから、予定調和に入ったり「誰かの意図が入りすぎた文脈」というのが、元々あまり好きじゃないんですよね、彼らは。
よう/う~~ん……
いん/それは、僕が勝手に思っているんですが。


よう/それは、今の時代にフィットしているんだろうね。だからYoutuberがウケてるっていうのも、そういうのが1コ、原因としてあるんでしょう?
いん/そうですね、「筋ナシ感」というか、「生で飛び込んでくる感覚」というか……。
よう/「編集されていない感じ」っていうことでしょう。
いん/あ、そうですそうです。意図が入り込んでフィクション化したりしない、「ノンフィクション」という状態の方が、ウケるんですよね、今は。
ただ、そういう計算をすればするほど行けるんですけど、彼らも賢いから、その計算を伝えるだけの語彙力も持っているんですよ。
よう/うんうん。
いん/でも、「そういう計算をしてどうこうするの、つまんなくない?」というぐらいの瞬発力もあるんですよ。
となると結局、限られた一部のタレントが、何を喋っても……「自分の好きなことをしゃべれば広報になる」っていう、「才能の問題」になっちゃうんですよね(苦笑)


よう/うん……最終的には属人的な能力だと思うんだ、「伝える」というのはさ。
いん/そうでしょ?
よう/「ある程度フォーマットはあるが、+αがないと駄目」っていうのは、まあ、そうだよねえ。「伝える」能力っていうか……例えば漫画家さんだってそうだしさ。「一応、技術はあるけど」ってことでしょ?
いん/そうそう、そうです。だけどシャープは「そこを一般化できる」って言うんです。(不満げな様子)
よう/うん……(笑)
いん/彼は「こんなのは特殊な能力でもなんでもなくて、みんなに丹念に説明すれば誰でもできるはずだ」って言うんですよ。
よう/いや、それって超・水掛け論ぽいよね。
いん/だから僕はね、「そんなことはないんじゃないか?」って訊いたことがあるんですよ。そうしたら「いや、できる」と。
よう/うん。
いん/だから、彼はそもそも「人間の可能性に対する愛情」が超・深いんですよ。僕は割と、人間を諦めているところがあるんですけど……(笑)
よう/それは、いっちーが人間でいることを諦めているっていうこと?
いん/ん?それは……あはははは(笑)
よう/(笑)


いん/いや、そういうことじゃなくて。人間の発信能力や受信能力に対して、僕はどこかちょっと諦めてるところがあって。
よう/うん。
いん/「メソッドだけ揃えたって、できねぇ奴はできねえ」と心のどこかでずっと思ってるんですけど。
よう/うん。
いん/でも、シャープさんという人は……非常に細かいことを言えば、あの人は男性か女性かも分からないってことになっているんですが……思わず「彼は」と言ってしまうんですが。
よう/うん。
いん/彼は、「いや違う。これはメソッドでいける」って言っちゃうキャラクターなんですよ。その割り切りが。かっこいい。
よう/その理屈が正しいか正しくないかというよりも、「信念としてそれを持っている」という感じなのかな、どっちかというと。
いん/そうだと思うんです。だから、「オレだから出来たんだよ」とは決して言わないその覚悟が、かっこいいじゃないですか。
よう/うん。


いん/だいたいね、広報力がある人ってかっこいいんですよ。
よう/まあ、そうだな。自分のポリシーとして、そう思っていた方がいいのかもしれないね。
いん/ああ……。
よう/本当にみんなができるかどうかは別として。だって、すべからく、何をやるにしても最終的に「向き・不向き」はあるじゃん。
いん/ある。
よう/方式によって、ベースアップは確実に出来るけど。例えば俺、全く絵が描けないけど、まあ練習すれば、「すごい下手」だから「下手」ぐらいには、なれると思うんだよ。
いん/ああ。
よう/だけど「上手い」にはなれないよね。そういう意味で、メソッドっていうのは有用だと思うんだけれど。
いん/うんうん……。
よう/そういうことでしょ、多分。

いん/いや僕も、そう思うんですよ。同じことを思うんですけど……でも、もしかしたらシャープは本当に、建前じゃなくて本音で、「すごい下手」から「下手」まで上がれたら、後は技術でなんとでもなる……というところまで、いってるのかもしれないです。
よう/そうだね……。なんか、ちょっと話変わるんだけどさ。
いん/どうぞ。
よう/いっちーが前に、「自分はロジックが前に出すぎていて、あまり良くない」と。例えば人に伝える時に、「本当はそこに感性が加わらないとダメなんだけど、自分は感情を乗せてしまった」って書いてあってさ。
いん/あった……!!それ、いつでしたっけ、忘れたけど言いましたね。いつだったかな……(ぼそぼそ)
よう/2~3週間前かな? 「誰かに何かを説明する時に」っていう話だと思うんだけどさ。コミュニケーションでも一緒だと思うんだけど。
いん/はいはいはい。


よう/でも俺はね、俺の印象では、いっちーは「感性が前に出過ぎてて、ロジックが飛躍する時があって、ちょっと意味が分からない時がある」っていう印象なんだよね。(笑)
いん/あはははは(笑)それは、ミーム化しちゃったギャグを使いこなしているから、そう見えるんですよ。
よう/あ~、えーとね、ギャグはね、俺は8割方、分からないから。あはははは(笑)前にも言った通り。
いん/ぎゃっはははは(笑)悔しい~!!(笑)
よう/だから、それはいいんだ(笑)俺のレセプターがないからさ、ギャグの。いわゆる「言葉をいじる」というか、「テキスト上での言葉遊び」に対しては、俺は昔っからセンスが全くないからさ。繋がらない系だから、それは別にいいんだ。
いん/いや、その……前提が……まあいいや(笑)
よう/いやだから、俺はさ、ソイラテの絵を描いて「ソイ!」って言ってるぐらいじゃないと、分かんないわけだよ。だからそれはいいんだけど……
いん/(「ソイ!」からずっと笑っている)あのね、その軽く滑ったギャグを何回も取り上げるのはやめてほしいんだけど(笑)
よう/いや滑ってないよ。俺の中では、あれが一番ヒットしたんだもん(笑)
いん/「あれかよ」みたいな(笑)あ~、まあなるほど?(笑)
よう/いや、まあ……真面目な話をしている時もそうかな。真面目な話をしている時「が」、そうなのかな。
いん/あ~……

よう/なんかね、「論理が通っていない」わけじゃなくて。「一段ずつ登っていかなきゃいけないところを、3段ずつ登っている」という印象があるの。だから、「もうちょっと詳しく話を聞かなきゃ分からんな」っていう時がある。
いん/あれはですね……え~と、それ、今言われて思ったんですが。
よう/うん。
いん/Twitter は、完璧に説明をすると、段階ごとにクソリプが来るんですよ。
よう/あ~、なるほどなるほど(笑)でも、普通に話してる時も、思うよ。……まあ、それはいいや。
いん/んふふっ(笑)


よう/あのね。結局さ、何かを説明する時に、「こうだから」というロジックがあるわけじゃん。例えば『うちのメイドがウザすぎる!』のアニメを説明する時に、俺が「母親を亡くしたミーシャっていうロシア人の小学生のところに、すごいストーカーみたいなメイドが来るっていうギャップが面白い」と言う。これは、ロジックなわけじゃん。
いん/……なるほど!
よう/だけど、そこに確実に感情・感性というか、「情熱」が乗ってないと、だめだよね。「楽しそうに話してる」とか、なんか「喋りた過ぎて早口になっている」とか、よくあるじゃん、オタクで。で、そういうの聞いてると、ちょっと面白いっていう。
いん/うん。
よう/「ロジックに魅力がある」というよりは、その周りの……「思い」みたいなものが乗っかっていなきゃ、ダメだなと思うんだよ。何にしろ。
いん/「何にしろ」ね。分かりますよ。
よう/これは、「サイエンス・コミュニケーションを分類する」とかいう話ではなくて……。
いん/うんうん。
(♪チャイム音)
(20分33秒)

よう/実際に何か好きなものを他人に伝えるっていう「おすすめ能力」だと思うんだけどさ。
いん/おすすめ能力ね。「好きなものをおすすめする」って、いい世界じゃないですか。
よう/そうそう。サイエンス・コミュニケーションも結局、突き詰めればそれだと思うんだよ。
いん/いや、そうであってほしいな~!「win-win」という言葉から離れて、「好きなものをオススメする」という話であってほしいじゃないですか。
よう/うん。で、その「結果」に、「両方が楽しい」とか「両方が得をする」ということがあるわけで……。
いん/ああ、そうそう。
よう/その前提に、なんかピュアなものが……まあ大人の世界だから、色々あるわけだけど……一応、ちょっとピュアなものがないと、しんどいっていうところがあって。
いん/うん。


よう/例えば、アニメを作る人だって、予算を掛けたら回収しなきゃダメだしさ、なんかいっぱい大人の事情はあるけどさ。
いん/おお。
よう/「この作品が受けたら自分の名前があがる」とか「虚栄心が満たされる」というのも、もちろんあるんだけど……でも「とりあえずこれは面白いから見て!」っていう気持ちが、たぶんどこかには、あるよね。
いん/うん。そっちが先であってほしいですよね。
よう/うん。一番スタートの部分やコアに、そういう気持ちがないと、周りがしんどいかな~と思うんだけどさ、俺は。
いん/うんうんうん、分かるわかる。

よう/俺は結構、「アニメをすすめる」っていうのは、そういう「好きなものを伝える」ことの練習だと思ってるところがあるんだよね。
いん/おぉお……。アニメが「練習」というのは、大変ですよ。ほぼ本番のスキルが要りますからね、お勧めするには。科学を勧めるより、アニメを勧める方が、僕には難しいですよ。
よう/……そうかあ。そうなのか。
いん/うん、そう。あのですね、これは本筋から離れているようでいて、実は本筋なんですけど……
よう/うん。
いん/多分、今の SNS の世界の方が……僕はこの界隈では知名度があるので、それを題材に喋りますけど。
よう/うん。
いん/Twitter で物を勧めるのが上手い人っていうのは、「アニメを上手に勧める能力」さえあれば、何でもお勧めできます、 Twitter では。


よう/ほう……アニメって、何でハードルが高いと思うの? いっちーは。
いん/まず勧められた時に、「俺はもう知ってるよ」っていう感じで受ける人……「俺の方が詳しい」っていう人が、その辺にごちゃごちゃいるからです。
よう/あ~……そうだなあ。俺は……
いん/まあ言ってみれば、「レビュアーが強い」んですよ、アニメって。査読者がすごいいる。
よう/うんうん、なるほどな~。


いん/まずそれが1つ。それから、勧め方を間違うと、アニメの持っている「負の側面」だけを拡大解釈して、「それはちょっと気持ち悪いな」とか「これはちょっとハードルが高いな」というふうに弾かれるリスクが、実はサイエンス並みに高いんですよ。
よう/そうだね。それはそうだね。
いん/「いや~、ちょっとこれは、俺はついてけないわ」という風に、ロジックじゃない部分で、感情的に否定されてしまうリスクが、アニメはちょっとあるんですよ。
よう/ああ、そうだね。
いん/で、あとは「段階を踏まなきゃいけない」とか、アニメを勧めるにしても、そのアプローチが「ストーリー」であったり「作画」であったり「音楽」「構成」「監督」……いくらでもアプローチの方法があって、すごく幅が広い。理論的に言うと「アニメを勧めるのが上手な人は、多分何でも勧められる」んですよ。
よう/そうか……。まあ、俺が自分でちゃんと勧められているかどうかっていう話は、ちょっと置いといて。
いん/うん(笑)

よう/俺はね、スタンスとしては、基本的に「俺以外のアニメを見ている人は全員、先輩だ」と思っているんだよね。
いん/んふふふ(笑)池澤春菜さんみたいなことを言いますね(笑)あ~、なるほどね。
よう/俺は特に、視聴歴が短いからさぁ。子供の頃から SF を読んでいるのに「私なんて」って言うのとは、またちょっと業の深さが違うんだけどさ。
いん/「業の深さ」って!あはははは(笑)あー、なるほど(笑)


よう/だからね、「一般論」はあんまり話さないことにしてる。
いん/あ~……。
よう/「前提知識としての一般論」は話すことがあるけど、「ここが面白い」みたいなのは、本当に自分の主観で話さないと……。
いん/ああ。
よう/要はさ、「客観的な評論」みたいなのって、「過去にこういう作品があって、こういう系譜で」っていう、なんかちょっとアカデミックなアプローチがあるわけじゃん。
いん/なるほどなるほど。
よう/そういうのってやっぱり「知識がある」という前提だよね。
いん/そうですね。
よう/そういうことをやろうとすると、例えばアニメに関して歴戦の人たちが Twitter 上にはいっぱいいるとしたら、マウンティングのやり合いになる可能性があるよね。
いん/あーそうそう。それは面白くないですもんね。
よう/そうそう。だからさっき「レビュアーが強い」って言ってたけど、こちらがお勧めした時に、マウントされたと思って仕返ししてくるパターンがあるわけじゃん
いん/あります。あるある。
よう/「ここがめっちゃ好き!」みたいな熱で押してくる人って、別に知識とか切り口とかでマウントされてるとは、思わないじゃん。
いん/思わないですね、確かに。
よう/「そんなのつまんねーよ」っていう人は、確かにいると思うけど。
いん/うんうん。


よう/あとは「気持ち悪い」と思って去っていく人も、いると思うけど……それはもう、俺は諦めてる。しょうがないと思ってる。
いん/なるほど。いや、それこそ、アニメでそういう勧め方が上手な人って、サイエンスを勧めるのも、上手いと思うんですよ。
よう/そうだなあ……。まあ分野にもよるけどなあ。
いん/確かに分野にもよります。確かにそう。
よう/でも俺は……なんかそういう……そうだね、「科学」って言うだけで拒否反応を起こす人もいるし、「アニメ」っていうだけで拒否反応を起こす人もいるから、そこは同じかなと思うけど……。やっぱり特に、自然科学に関しては……なかなか「面白さの本質」に触れるには……普段の生活とは遠いところにあるからさ。
いん/うんうん。

よう/なんか、「現象」は近いところにあったりするわけじゃん、生物とかいろんなものは。
いん/うんうん。
よう/でも、「サイエンスの考え方の面白さ」については結構、遠いよね。最先端であればあるほど、「直感」とか「自分の経験」とかから離れたところにあるから。それこそが面白いわけだけど。
いん/そうですね。
よう/哲学とかも、パッと聞くと何を言っているかさっぱりわからないけど、よ~く勉強すると、すごい大事なことを言ってる、面白いことを言っているって分かる。距離感があるよね。
いん/ああ。
よう/「そこの壁を、どう乗り越えるか」っていうのが、サイエンスに関して言うと多分、一番コミュニケーションが難しいところだと思うんだけど……。
いん/あ~……。


よう/それ以外のところでは、アニメもサイエンスもたぶん、変わらないね。難しいところは。
いん/なんか、「科学の本質の話」を、短い限られた時間でどこまで話すかっていうのは、技術だけじゃなくて、「科学に対する造詣の深さ」も、ものを言っちゃうじゃないですか。
よう/そうだなあ。
いん/すると、レビュアーたちの知識と戦わなくてはいけなくなってくるんですよ。世の中にいる科学を知っている人たちに、納得してもらえるような言葉を選ぶようになるんですよ、科学者って。だから厳密な話をし出すんですけど……そうすると、「科学というアニメ」をまだ見てない人達には、届かなくなってくる。
よう/うん、そうだね。科学っていうコンテンツだよね……。
いん/そうです。コンテンツです。だからもう、それは役に立つ・立たないではなくて、「俺は好きだから」っていうキャラクターになりきれるかっていう話で……。あのですね、いま、企業公式とかが Twitter でやっていることと、ほぼ一緒なんですよね。
よう/そうだね~。


いん/例えば、セガっていうアカウントがいるわけですよ SNS には。セガといえば、普通の世の中の大多数の人からしたら、ニンテンドーやコナミと同じで「ゲームを作っている会社」とか、あるいは「ゲームセンターでぬいぐるみの UFOキャッチャーなどで扱っている会社」とか、そういう感覚があるわけですよ。
よう/うん。

いん/で、「わかるわかるゲームでしょ」っていう程度の人たちの中から、「面白そうだな~」って購買力を上げていくところまで引っ張っていくのと同じような部分があって……。
よう/なるほど、そうだねぇ。
いん/セガのことで「ドリームキャスト何周年!」とか言ったら、本当にドリームキャストを好きで愛してきた人たちが、怒ったりするわけですよ。
よう/なるほど?(笑)
いん/その人たちのために、ドリキャスっていうのはこういう裏話があって……というのを、企業の公式 Twitter 担当の人は知っていないといけないんだけど、「ドリキャスの超詳しい開発秘話」みたいなのは、今のファンは興味がないわけですよ。

よう/だからほら、俺らが医療ドラマを見ている時にさちょっとイラッとするとか、SF の科学考証があまりにも杜撰だとイラッとするとか……そういうの、俺らダメじゃん?という話を前にしたけど。
いん/しましたねえ。
よう/そういう層から、全然そういうのに興味がない、例えば「なんとなく米倉涼子が出ているからドラマを見ようかな」というクラスタ(層)までいる中で、例えば医療ドラマをやるって言う時に、「どの層を向いて作るか?」みたいな、めっちゃ難しいところでしょ、幅を広げるのは。
いん/本当にそうなんですよ。それで結局、彼らが知ってか知らずかやっているのは「アカウント自体を好きになってもらって」「企業とか商品・コンテンツのイメージを伝えようとするんじゃなくて」、「とりあえず自分が好きでやっているんだ」という姿勢を、どんどんとろけさせて行くんですよ商品の外に向かって。人としてね。
よう/そうか、そうか。
いん/だから「セガというアカウントは何か面白いことを言ってんな~」みたいな感じになって。はるか昔に浅生鴨が @NHK_PR で言っていたのが……これは僕の勝手な解釈なんですけど、「いつのまにか自分が NHK のことを広報しているんじゃなくて、自分をフォローしている人たちが勝手に NHK を代弁し始める瞬間がある」ということになる。「俺たちが NHK だ」みたいな感じに、境界がとろけていくんですよ、仲良くなっていくうちに。
よう/そうか……。結局あれだね、俺がサイエンス・コミュニケーションで思ってたことを話したけど、その上のすごい高度なことを、浅生鴨さんをはじめ公式アカウントの人たちはやってたっていうことだよね。
いん/ええ、しかもそれを結構前にやってて。
よう/そうだね。


いん/で、そういうのを通り過ぎていった人たちが、いま、楽しそうに別の人生を歩んでいたりするんですけど……。
よう/うん。
いん/それを多くの公式アカウントとか……もっと言えば、公式とか関係ない人達が見て、何かを考え始めている「第2波」が今、来てるんですよ。
よう/はいはいはい。
(32分30秒)

いん/「伝えるって結局なんだったんだ」とか、「我々はどこまでできたんだ」という事を、振り返ったりしているんですよ、意外と。
よう/うんうん。
いん/それで、僕の今の立場が「ロジックとかが前面に出過ぎるじゃないですか」っていう話になるんですけど……
よう/うん。
いん/本当はそこに感性をのせて、みんなで同じようなことを……
「病理のことなんか全然興味ないけど、あいつが言うんだったら聞いてやろうかな」っていう所に行きたかったんですけど。
よう/うん。
いん/「思ったより、感性じゃなくて感情が乗ったよ」っていう話に繋がっていくんですよ。
よう/あー、そういう意味なのね、わかりました。「感性」というのは、「共感」とかも含んでるニュアンスなのね。
いん/なんか、人間として「お前だったら許してやるよ」的なものをのせようと思ったら、感性を乗せるしかないんですけど……
よう/ああ、うん。
いん/感情っていうと、「好き嫌い」とか「良い・良くない」みたいなのを載せ始めると、今度は対立の元になっちゃうんですよね。
よう/あ~、そうかあ。
いん/なんかそういう感じ。で、「サイエンス・コミュニケーションってそこなのかな」とか。極まった人間というのがいて、それは昔、NHK の『週刊こどもニュース』をやっていた池上さん。
よう/池上 彰ね。

いん/そう。あの人、サイエンスじゃないかもしれないけど、「コミュニケーター」として、一方の端っこにいるんですよね。
よう/そうだね。そうだそうだ。
いん/ロジックをひたすらやりつつ、もう1コ技を持っていて。
よう/うん。
よう/「素人に分かりやすく説明できない玄人の人達」に、容赦なく質問をぶつけていく、というスタイルの人だったんですよ。
よう/そうだね。あの人のインタビューは刺激的だもんね、すごく。
いん/そう。あの人、元々は殺人とかを扱っていた警視庁の捜査一課お付きの記者だったんですって。
よう/はいはいはい。そうか。
いん/ですから、「何でなの?なんでなの?」って、聞きに行くところからキャリアをスタートしているわけですよね。「分かりやすく教えてよ」っていう……。
よう/ああ……なるほどね。そうか、まあ少なくとも Twitter や SNS 上でやるとしたら、漆原教授のパターンが最もフィットしている、というのは証明されているってこと?
いん/僕は、そう思います。
よう/そうか。まあ菱沼さんでもいいけどね(笑)
いん/菱沼さんでも(笑)というか、いま現代で言うと、シャープ・セガ(の公式アカウント)あたりが、一番それを証明しているんですよ。
よう/そうか。
いん/あいつら商品のことも言うけど、なんか普通に人間として面白いことを言いやがる。で、皆見に来る。
よう/うん。
いん/そこだと思うんですよ、多分。


よう/そうするとさあ。それを体現しているサイエンスコミュニケーターって、少なくとも Twitter 上にはそんなにないってこと?
いん/えーとですね。サイエンスコミュニケーターは、サイエンスのことを理解していないと、やっぱりオタクに殺されてしまうので……
よう/そうだね。企業は企業単体だけど、サイエンスって言うと業界全体の事になっちゃうからね。
いん/なります。
よう/だからいわば、「家電業界全体の広報です」みたいなことになるわけだよね。
いん/そう……ニュアンスで言うと、そういう話になりますよね。だからサイエンスの話でいうと、自分が全部持ってなくても良くて、その代わりにサイエンスの人たちとつながるような、ハードルが低くて皆が共感できるような人が一人いて、その人に時々取り上げられるぐらいの能力があれば十分なんですよ、サイエンスコミュニケーターとしては。
よう/なるほどね。
いん/「NHK そのものじゃないけど、NHK の解説員の一人」ぐらいまで行ければたぶん十分なんですね。


よう/いっちーも「病理をやろう」っていうことがあったわけだよね。自分の病院じゃなくて。それは企業アカウントとはちょっと違うニュアンスが必要だっていうところで、やっぱ色々難しいものがあったっていうことなわけね?葛藤があったというか。
いん/いや僕、これについてはブレブレで……いまだにブレてんですけど。
よう/うん。
いん/「やっぱり一応俺は病理を背負っておこう」っていう時は、アカウントに「病理医」がつくんですけど……(笑)
よう/あ、そういうことなんだ。だから今はついてないんだね。
いん/そう(笑)
よう/「ヤンデルさん」ってさ、もう「ヤンデル」の意味が、全然わからなくなっちゃってるよね(笑)もう定着してるからいいんだろうけどさ。「病理医ヤンデル」である程度、完成したネタだったわけでしょ?
いん/そうですそうです。あのですね、「病理医ヤンデル」っていう名前が、飽和した状態になるとどうなるかって言うと…… Twitter の公式アプリで、「病理医」を知りたくなった高校生が検索するじゃないですか。
よう/うんうん。
いん/すると、僕のことばっかり出るっていう時期があるんですよ。
よう/そうかそうか。だから、背負ってないときは名前をはずしたいわけね。


いん/そうです。あと、世の中が病理医についていい言及をしている時は、外したいんですよ。
よう/なるほどね。
いん/で、気持ち悪い言及とか、そもそも言及されていない、みたいな時は……あの、これを言うと本当は良くないんですけど(笑)マスの検索を動かしたいから、時々名前をいじっているんですよね。
よう/そうですか。
いん/そうなんですよ。それくらい、「病理」という言葉をつぶやく人はいないんです、実は。


よう/そうだね、なるほど。まあこのテーマについては、俺が前回と今回、一生懸命喋っていたことは、まあ大体みんな通り過ぎていたところだったから ……復習だね(笑)
いん/はははは(笑)「復習」ね。
よう/復習をした、ということだね。
いん/今日は「本論」までたどり着かなかったということですね(笑)
よう/そうだね。


いん/そうね……。いやあ、これはちょっと、引き続きやりたい。僕が今、気になっているのは、「シャープと @NHK_PR(浅生鴨)との対談が、どういう話になったのか」「僕はそれを見れてるのか」というあたりですね。
よう/まあ見れなかったら、「ただ東京に遊びに来た人」だからね。
いん/だって僕、もう有休も取りましたから。
よう/うん……で、日帰りで帰るんでしょう?
いん/いや泊まりますよ(笑)日帰りは無理でしょ、だって帰れないでしょう。新幹線使っても帰れない。だからそう、飛行機もとって、宿も取って、有給も取って……これで見れなかったらウケるっていうね。
よう/そうだね。北大の先生方は、結構日帰りで東京出張に行ってるよ。偉い先生方。忙しいから。
いん/いや僕を偉い人と一緒にしてもしょうがないけど。
よう/うん(笑)
いん/なんかニヤニヤ笑ってて腹立つな(笑)あのね、今日の収録、12月7日でしょ。来週の土曜日、僕、日帰りで東京ですよ。
よう/あ、そうですか。
いん/1月13日も、日帰りで東京です。だから割と僕ね、日帰りで東京に行くのよ(笑)
よう/なるほどね。だから「だいぶ偉くなってきた」ってことでいいんじゃない?(笑)
いん/あのですね、偉くなったんじゃなくって、宿泊費を出してくれないの(笑)出張の時に。
よう/そうですか。いや日帰りで東京っていうのは、札幌から行くとしんどいよね。
いん/しんどいですよ。でもね、みんな僕の仕事をお昼のど真ん中に当ててくれるから、できちゃう……。
よう/朝行って、夜帰ってくると。
いん/そう。お土産だけ買って帰ってくる、と……。


よう/そうですか。珍しく今回40分を超えたね。
いん/えっ、これそんなに喋ってましたか?
よう/そうだよ。何回目以来だろうね。前は結構これぐらい喋っていたんだけどね。もうなんか、25分ぐらいに慣れると、40分って……
いん/あの、アラームの音、変えた方がいいんじゃないですか(笑)我々、無視してるから(笑)
よう/うん、俺はね、自分で消してるから……消す動作があるから覚えてるけど、もう いっちーは「目覚ましで起きれないパターン」になってるんだね(笑)
いん/そうそう、鳴っても忘れちゃって(笑)
よう/適応能力がすごいな、はい。
いん/長かったですね。
よう/はい、今日は勉強になりました。ありがとうございます。
いん/とんでもございません(笑)ありがとうございました。
(41分10秒)
(♪)

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