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[文字起こし]第39回【ヤンデル先生の新刊の話】

AIのが割とさくっと終わったので、ヤンデル先生の新刊のお話へ。新刊のお話なのに、やっと今ごろ起こしています。音声入力の下訳を継続中。この次がメール回なので、はやくそちらでも試したいところです。

(♪)
よう/新刊の話をしようか。
いん/ありがとうございます。
よう/いっちーが、また立て続けに本を出してさ。
いん/うん、ありがたいことですね。
よう/なんか……俺、まだ読んでないんだけどさ。
いん/ありがとうございます(笑)
よう/「白い本」と「赤い本」だっけ?
いん/うん、そうです。


よう/なんか、今まで出している本と、勢いが違う感じがするんだよね。それも含めて、どういうことなんだろうな、と思って。
いん/ああ、え~と……。まずですね、僕は職業作家とか、「本をすごいメインに置いてる人間」とかではないので……「注文されたものを書く」っていう人間なんで、毎回1冊ずつ、コンセプトは まるで違うんですね。
よう/うん。

★最初に出した本

いん/で、一番最初に出した本は、看護系の雑誌を作っている人からの依頼で「看護学生が読めるように」という本を依頼されたんです。あれが、一番辛かった(笑)
よう/あははは(笑)一般向けじゃなくて、看護学生をターゲットにしましょうっていうことだよね。
いん/ええ。それが一番最初に来たオファーだったんですよ。それが実は、一番辛くて。看護学生って、それまで高校生だったわけで、要は一般人なわけですね。その一般人が「病理を学ぶ」っていう話だったら、まだ良かったんですけど……全然違う、「診断」の話をしてくれって言われて。
よう/そうだったね。腹痛とか胸痛とかの話をしてたもんね。

いん/そうなんですよ。それはなぜかというと、僕が昔、ツイキャスで「『ハリソン内科学』を読んでしゃべる」って言う企画をやってたんですよ。
よう/あー、なるほどね。

いん/そうしたら、それを見た編集者に「あれ面白いから本にしてくれ」と言われて、困ってしまったんですね。
よう/まあ、もうちょっと病理学寄りのことだったらねえ。「内科の範囲での病態」とか、理屈のほうであれば、まだよかったんだけど。でもあれは「症状」だったからね。
いん/そうなんです。しかも編集者は「『ハリソン内科学』を読んでしゃべっていたのが面白かった」って言うんですけど、それは『ハリソン内科学』を読んでるから、良かったのであって。
よう/うん。
いん/「僕の言葉で書いてる」っていうわけじゃないんだから、(それがきっかけで本を頼まれたとなったら)ハリソンをパクるしか、ないじゃないですか。
よう/うん。まああれは、いっちーも読みながら一緒に勉強しているわけだからね。
いん/そうそう。それで僕は困って……あれは結局、一生懸命勉強して、書いたんですけど……。結果的には若干、誤植があったけど うまく書けた。増刷分で誤植も直せて、その本は平和に終わったんですね。
よう/うん。

★『いち病理医の「リアル」』

いん/ところが、今度は全然関係ないところから Twitter を見て「エッセイを書いてくれ」という依頼が、後で飛び込んでくるんですけど……それは、最初はエッセイの企画じゃなかったんですよね。
よう/あの~、『いち病理医の「リアル」』だったっけ。

いん/はい、それです。最初は「病理の本を書いてくれ」と。僕が Twitter でフォロワーが多くなってきたから、「色んな病理医に声をかけて、代表編集をやってくれ」って言われたんですけど……。
よう/あ~……(なるほど)。
いん/でも僕、たかだか当時まだ39歳で……今も41歳ですけど。だから、僕なんかが、偉い病理医に依頼なんてできるわけもないし、責任編集なんかできないし。「とにかくそんなのは無理だから」と。
よう/うん。
いん/「僕ひとりで書くのならまだしも、偉い人に原稿をお願いして、それを僕がまとめるなんて、とてもじゃないけど、実力からみてもキャリアからみても、できません」て言って、エッセイに変えてもらったんですよ。
よう/うん、なるほど。
いん/ところが医学書の値段で出したので……(笑)
よう/あーそうかそうか、なるほど(笑)
いん/エッセイなのに医学書の値段で出すから、まあ……(笑)結構、売れたんですよ? 1回、重版も掛かったんですけど。
よう/うん。
いん/でもやっぱり、僕の中では「あの本を大々的に売るのは難しいな」って思いがあって。
よう/うん、だから最初は、何らかの病理学の本になる予定だったから、「医学書」として扱ったんだよね。
いん/そうです。最初の定価、4500円だったんですよ(笑)
よう/うん、まあ「医学書としては」結構妥当というか、安いよね。
いん/まあ、普通ですよね。でも「エッセイ1冊に」4500円はないでしょう、ってなって。とにかく「安くしてくれ、安くしてくれ」と言って、ようやく3000円を切ったんですけど……税抜き価格で(笑)

よう/まあでも、単行本としては高い部類だもんね。「翻訳書か?」っていう値段だからね(笑)
いん/そうなんですよ! で、やっぱり僕自身も、すごく真面目に書いたんですけど、なんかちょっと、宣伝とかには及び腰だったと。
よう/やっぱり内容とかではなく、企画の立ち上がりからして値段がそうなってしまったっていうところが……。
いん/そうそう、「ごめんね」っていうことで。で、それを受けて次に出た「白い本」というのが……『いち病理医の「リアル」』を読んだ編集者が「感動した」「面白い、ああいう感じで!」ってんで、イメージを膨らませて、僕に依頼をくれたんですけど。
よう/うん。

★「白い本」~『病理医ヤンデルのおおまじめなひとりごと』~

いん/僕の中では、(『いち病理医の「リアル」』の件が)「エッセイを書くならエッセイの価格で」という、ダメージになってたんですよね。「医学書の価格で出しちゃったよ……」みたいな。
よう/うん。
いん/さらに、「あの本に、もうひと通りエッセイ書いちゃったのに、ここから更にまたエッセイって、何を書けばいいのか?」と。(だから「白い本」は)テンションだだ下がりの状態で書き始めた本なんです。「もう今更、書くことはない」と思って。
よう/うん(笑)
いん/「病院とか病気とか、医者のリアルな話を」と言われても……「また『リアル』かよ」と思って、全くやる気がなくて書き始めたんですけど。
よう/うん。
いん/で、第1章を最初に書いたんですよ。まあ出版された際には「第0章」になっているんですけど。で、とりあえず1章分を書いて送ったら、「これじゃダメだ」ということで、第2章から第5章までのタイトルが、全部送られてきたんですよ。
よう/へ~。あ、「こういう内容で書いてください」って?
いん/そうです。「第1章はこのままでいいです。第2章から第5章までは、お困りのようですのでテーマを指定します」と言って、テーマが出てきたんですよ。それがまた、どれもこれも見事に、ゲスい感じのテーマで
よう/まあ、「リアルな感じのテーマ」ってことね(笑)

いん/「くだらねえなあ、週刊誌の見出しかよ!」っていう感じで、ブーブー言いながら書いていたら、いつのまにか面白くなってくるという……。その、「時間経過ごとに、僕の思いをどう変えていったのか」っていうのが、そのまま出ている本というのが、「白い本」なんです。
よう/ふ~ん、そうなんだね。

いん/そうなんです。だから、第1章を読んでいる時には「へ~、こういう本なんだ」と思うだろうけど、第2章ぐらいから、だんだん様相が……僕のテンションが少しずつ変わってきて……
よう/うん。
いん/最後、4章になる頃には、「最後にこんなところに着地するとは一体誰が思っただろう」というような本になっているんですよ。
よう/それは、内容的にもかなり自分の中にあるものが引き出された、っていうこと?
いん/ええ、ものすごい引き出されたし……めちゃくちゃ上手い編集者でした、結果として。びっっっくりした。「いやぁ……(すごい、感嘆)」って感じ。お見事!
よう/なるほどね。
(07分05秒)

いん/まだ、(その編集者と)会ったことないんですけどね。
よう/うん……。会わないよね、いっちー(笑)
いん/いや何か、「会いに行きます」って言われたんですけど、「いや、めんどくさいからいいです」「いずれ会うこともあるでしょう」と言って、2回ぐらい断ったんですよ。
よう/うん。
いん/その時は本当に「いずれ会うこともあるだろう」と思っていたんですが、本当に会わないまま出版しちゃったんですけど(笑)
よう/うん。
いん/そしたら この間、別の出版社の営業の人とコラボ営業の企画がたまたま、あって。そのコラボ営業の件で来たメールに「(その編集者が)『会いたいって言ってるのに会わせてくれません』と言って泣いてます」ってあったんですよ(笑)「ごめんね」って感じなんですけど……あはははは。すみませんでした、みたいな(笑)(別件のメールに)書かれちゃった、という……。それが「白い本」。

よう/なるほどね。「白い本」って、本当の題名は何だっけ?
いん/えっと、『病理医ヤンデルのおおまじめなひとりごと』。それ(タイトル)も、僕のアイデアじゃないんですよ。
よう/「いいタイトルだな」と思ったけどね。
いん/そう、そこなの、それ!!……僕、最初はこのタイトル、別に何とも思わなかったんですよ。僕のセンスだと、もっと違う名前をこねくり回して、ちょっとイキった名前も最初、考えていたんですけど。
よう/うん。
いん/でも、本を書き終わった頃には、僕はその編集者に対する尊敬が、すごいことになっていて。
よう/うん。
いん/「よくここまで連れてきてくれた、ありがとう!僕ひとりじゃ絶対無理だった」と思っていたんで、「もう、タイトルとかも全部任せます」って言ったんですよ。
よう/そうか、なるほどね……。
いん/そうしたら、飛んできたタイトルがこれ。僕、最初は「ダサい」と思ったんですよ。ところが本に組んでみたら超!かっこよかったんで(笑)「あ~、俺のセンスがダメなんだ」と思って(笑)あはははは……
よう/うん(笑)
いん/ほんっとに……まあ、そういう本ですね。おかげさまで……。
よう/そうですか。
いん/はい、そうでした。

★「内輪受けでは?」からの脱却と、糸井重里さん

よう/まあ、ねえ……。あの、「自分の中にないもの」を、共同作業的にやってくれるというのは、そういうレベルに行ってるわけだから……凄いよね。
いん/ただ……僕と編集者が盛り上がって「いい感じで面白いことになったね」って言っても、最終的には「読者に届かないかな?」という怖さは、あったんですよ。
よう/うん、「内輪受けになってないか」ってことだよね。そういうの、分からないからね。内輪受けにならないようには、してるけど……っていう。
いん/そうなんです。ところが……「じゃあこれ、誰に帯を書いてもらいますか」というアプローチが来た時に、まずびっくりするんですね。「帯ってなんだ!?」みたいな。
よう/おお(笑)
いん/今までは医学書や看護書だったので、「帯もクソもあるか」と思ってたんで。「一般書の編集者」とは初めて組んだので、そこでいきなり「帯」とか言われると思わなかったんです。
よう/ああ、なるほどな。
いん/「帯!?」「びっくり!」と思って。そうしたら、その編集者が言うわけですよ。「最近、Twitter で時々絡んでいる糸井重里さんに読んでいただくのは、どうですか」って。「いや絡んでねーよ!」「絡んだ覚えもない!」と思って……(笑)
よう/あはははは(笑)「やりすぎだろう」というか「巨大すぎるだろう」っていうふうには、思うよね。そういうことだよね。
いん/そう。「そりゃちょっと、乱暴じゃねえかな」と思ったんです。そもそも、絡んでねーし。ただ、糸井さんの会社がやってるものを、僕が「面白い」って言ったから、それをTwitterで相手も見ているから、お礼に僕のブログのこととか、たまにコメントしてくれるという……いわば「Twitterの関係」なんですよ、僕からすると。「それは実際の信頼関係ではないよ」という話(笑)
よう/うん。


いん/でも編集者がそう言うから、僕は「わかった」と思って、とりあえず、糸井さんにメールをしたんです。Twitter 上で、糸井さんの所に勤めている方に連絡を送って、「こういうわけで帯について連絡をしたいんだけど、その前に僕からメールを送りたい」と。「出版社からいきなり行くとアレなので、メールアドレスを教えて下さい」と言ったら、教えてくれたんですね。
よう/うんうん。
いん/で、「もし出版社からメールが入ったらご検討ください」みたいな内容のメールを書いたんですよ。そうしたら、数日後に「書く」という返事が来てしまって……(苦笑)
よう/へえ~。まぁ実際、書いてくれたわけだからね。
いん/そうです。「マジか」と思って。そこからとんとん拍子で……コピーを6個ぐらい書いてくれたんですよね。
よう/すごいなあ……。まあ糸井重里っていう人は、最初に世に出たのがコピーライターだったよね。
いん/そうです。今の表現、素晴らしいと思ったんですけど……最初に出てきた時は、コピーライターとしての面が大きかったんですよね。
よう/めっちゃくちゃ、売れてたもんね。というか、子供の頃の俺でも知ってるぐらい、売れてたもんね。
いん/そうそう。ジブリだってそうだし……
よう/そうだね。あと埋蔵金ね。
いん/埋蔵金もそうだ。とにかく、いろんな企画をして、テレビに出てて、コピーを書いて……と、いろんな方向で、ず~っと有名だった人が、インターネットにも入ってきて。今や、手帳もプロデュースしたり、犬猫のためのアプリを作ってみたり、いろんな本を出したりとか……まさに、ネットの世界で、すごい大活躍の「巨人」なわけですよ。ただ、それだけに、巨人の動向に僕が安易に乗って行っていいのかどうか、分からなかったんですよね。
よう/まあ分からないよね。


いん/ただ、コピーはすごい真剣に書いてくださって。そこで、僕と編集者が内輪で楽しんでいた内容が面白いと言ってくださったことは、僕は確かにすごく嬉しかったんですよね。
よう/うんうんうん。
いん/「ああ、一般書の文脈で、こうやって褒めて頂いて、コピーも作ってもらって、こう言ってもらったのは嬉しいな」と。そこで初めて「じゃあ、今回の本に関しては、僕は一般書を売っていいんだ」という気分になったんです。
よう/……まあ「第三者に認められた」っていうことにプラスして、「それが糸井重里だった」っていう話だよね。
いん/そう。そこは本当にありがたい話ですね。

よう/そうだね。っていうか、コピーって6個ぐらい、ぱっと出てくるんだね……。
いん/しかも、ちゃんと時間を置いた上で、6個ぐらい方向性が出るんですけど……「この中で、僕はこのA案が一番いいと思っています」という順位付けまでして、送られてくるんですよ。僕はそれを見た時に、なんか、迫力を感じましたねえ。「おわぁぁ、こういう仕事の仕方なんだ!」と。
よう/だからアレでしょ、腕相撲をやる時、腕を組んだ段階で既に「あ、やべえ、こいつすごい強い!」ってわかる瞬間みたいなものだよね(笑)
いん/いやあそれ、本当に良い表現ですね。あのですね、本当にそうなんです。見た目も強そうなんだけど、手を合わせたら「あっ」てなる
よう/「あっ、だめだこれ!」って思うやつだよね(笑)
いん/「あーすごい!」みたいな(笑)「どうやってカッコ悪くならないように負けよう!?」みたいな感じですね(笑)
よう/あはははは(笑)

★一般書の編集者

いん/で、大和(やまと)書房というその出版社は、健康本みたいなのにかするような本を時々出していますし、結構ギリギリを攻める本を出すんですね。一般向けに売れそうなセンの。
よう/うん。
いん/ただ、そこまでひどい出版社ではないんですよ。せっかく出していただいたし、僕は今、恩しかないし、今はもう、その実力を信じていますけど……
よう/うん。
いん/最初に調べた時は、「ギリギリ危なくないくらいかな」と思っていたんです。ただやっぱり、躊躇せずに「帯を糸井さんにお願いしよう」と言う、そのノリも凄かったし……あと、編集者が送ってくる手書きの手紙の字が、めちゃくちゃ丸っこいんですよ。
よう/……それ、何の関係があるの?(笑)
いん/「お前、大丈夫か」と思って(笑)「こんな字で大丈夫か?」と思ったけど……やり手なんですよ(笑) なんか一般書を作る出版社の人たちの、「医学書を作る人たちとは違う戦い方」が見えて、ちょっと面白かったです。

よう/なるほどね。……だからそれは、俺らの周りにはいないタイプの才能なんだよ、多分ね。
いん/そうですね、おそらくは。
よう/俺らの持ってる「才能がある人の像」っていうのが、偏ってるんじゃないかな。
いん/いや~それ、いいセリフですね。本当にその通りで。僕らが普段、「これはすごい人だ」って言ってる人達も、すごく狭いところから見ているんだなあ、という感じがしました。
よう/もちろんそういう、俺達が見ている人もすごいんだけど、他にも「すごい人の類型」がいっぱいあるって事だよね。
いん/そうですね。
(15分32秒)

★「赤い本」~『Dr. ヤンデルの病院選び』〜』

いん/それで、この白い本、実は結構書くのが大変で……。前のエッセイの『いち病理医の「リアル」』というのは、3~4週間ぐらいでバーっと書いたんですけど、今回のは、すごく時間がかかったんです。でも、ほぼ同じ時間をかけて、もう1冊、丸善出版という『いち病理医の「リアル」』を出した出版社から、今度は「病院の選び方」みたいな本を書いたんですね。
よう/それが「赤い本」ですか。ああ、そうかそうか、両方、丸善出版なのか。
いん/はい。『いち病理医の「リアル」』と、「病院の選び方」は両方、丸善出版です。
よう/なるほどね、はいはい。

いん/丸善出版っていうのは、基本的にはやっぱり学術書っぽいのを出すんで……今回もやっぱり、医療本として出すんですけど。なんか、丸善出版の赤い本と、大和書房の白い本は、まるで違う本なんですけど、同時期に書いたので、内容は被らせなかったんですよ。僕が。
よう/ああ、まあそうか。
いん/同じ人間が書くと、どうしても被ってくるみたいな話もあるんですけどね。でも、「さすがに、それはえげつないでしょう」と思って、ひとつも被らせずに書いたんですが、だからこそ逆に「お互いに補完はできなくもないな」と思っていたんです。
よう/うん。
いん/で、デザインが上がってきた時に、「こっちは白くてこっちは赤いな~」と思ったんで、「白い本・赤い本」という話をしたら、「じゃあコラボしましょう」と。
よう/まあ、柔軟と言うか、動きが早いよね。ちなみに、「白い本」とか「赤い本」と言い始めたのは、いっちーなの?
いん/一応、僕ですね
よう/へえ。俺はそれ、すごいと思うね。

いん/いやあ……でもこれは、デザインが同時期に上がってきたっていうのが(大きくて)……。本当に同時期も同時期で、同じ日にメールが来るんですよ。
よう/そうですか(笑)
いん/いや本当に、同じ日に来るんですよ(笑)で、僕は出版社ごとにメールフォルダを変えてるんですが、大和書房と丸善出版のフォルダにそれぞれブチ込むときに、「この2つ、同じフォルダでいいんじゃねえかな」って一瞬思ったんですよね。だって2時間も違わないんですもん。2つのデザインが送られてくる時間が。
よう/2つの会社とも、同じぐらい仕事が早いっていうことなんだね。
いん/そう、早いんですよ。
よう/デザインを見た瞬間に、「あーこれは白い本 白い本と赤い本だ」と思ったとしたら……まあそれは偶然なのかもしれないけど……戦略的があるかどうかは置いといたとしても。……分かりやすいよね。
いん/これはですね、たまたまなんですね。
(17分57秒)

よう/だから、その……俺は、いっちーを大学院生のころから知ってるわけじゃん。
いん/なはははははは(笑)
よう/まあ15年くらい、知ってるわけじゃん。途中ちょっと、空白期間はあるけどさ。
いん/そうですね~(笑)
よう/だから、なんつーの?……どっちかというとさ、俺もそうだけど、いっちーも、「より狭い方」へ行こうとするタイプだったじゃん。
いん/ああ~……
よう/「好みとして」ね。
いん/そうです、そうですよ。

よう/それがさ、今や「赤い本と白い本」って言ってるんだよ!?
いん/あっはっはっは(笑)
よう/ふふふふ(笑)隔世の感があるよね。

いん/……ただですね、「隔世の感」については、やっぱり大和書房が強い。
よう/あ、そうなの?
いん/あの「白い本」は、すごい一般向けに出したんですね。『病理医ヤンデルのおおまじめなひとりごと』っていうタイトルのつけ方といい、「白さ」といい、選んでるイラストレーターの種類といい、テーマの立て方といい……「僕が普段、追っかけない方」を丹念にやってくれたんです。
よう/そうだね。「メジャー感」あるもんね。
いん/メジャー感ありますよ。
よう/「一般」っていう感じがあるもんね。

いん/そう。それに対して丸善出版は「そうじゃなきゃ!」ってくらい、マニアックなんですよ。デザインも。
よう/そうだね。
いん/「なんでこの本が書店に置けると思うのか!?」っていうくらい、マニアックな方向に突っ込んでるんですよ。
よう/まあ、それぞれの本のコンセプトがさ……「一般向けか、狭い範囲を鋭く狙っていくのか」っていうのは措いといたとしても、なんか15年前のいっちーだったら、「白い本と赤い本」なんて、たとえ心で思っても、口に出さなかったと思うんだよ。
いん/それはもしかしたら……先輩が今、2回も言ったってことは、本当にそうかもしれません。僕は確かに、そこはクローズアップしなかったかもしれない。けど今回、僕は「赤い本」の方が、より広く世間に出てほしいっていうコンセプトで書いてて……。
よう/うん。
いん/デザインは、なぜか赤い本のほうがより、トンガってるんですけど(笑)
よう/そうだね(笑)そうかもしれない。

いん/ただ、「赤い本」のほうは、総務省消防庁……だから、消防庁ですね。
よう/うん。
いん/消防庁のデータ、使ってるんですよ。本の内容に。
よう/はあ。
いん/あの……(ジジジッというようなノイズで話が切れる)
よう/あ~、音が飛んでるなあ。音、飛んでるよ。
いん/あ、音飛びました?……これで大丈夫?
よう/うん、大丈夫大丈夫。


いん/なんか、総務省消防庁が使っている「救急車を呼ぶときのアプリ」にかなり、ページを割いてるんですね。
よう/ふ~ん、なるほど。

いん/で、その許諾を取ってくれるのが、丸善出版のめちゃくちゃ良いところで。
よう/はあはあ。
いん/「某アプリ」とかでお茶を濁さないで、必要な引用をしにいってくれるんですよ。
よう/それは学術出版の文化が強いってことだよね。
いん/ええ、面目躍如っていうか。それ、手間もいいところなんですけど、消防庁の人からお墨付きいただいたりするんですよ、ちゃんと。

いん/あと他に、中山 祐次郎(なかやま ゆうじろう)先生っていう人が書いた『医者の本音』っていう本の中に出てきた資料が良かったんで、「これ、借りてぇな~」って思ったら、そういうのもスッと許諾取ってくれる、みたいに……
よう/うん。

いん/割と、ユーザーとか読者のために必要な資料をちゃんと集めてくれるんですね。
よう/はいはい。
いん/だから、この赤い本なんて『家庭の医学』みたいな売り方をすればいいのにな~、って思ってるんですけど、もう編集者がノリノリで(笑)
よう/「耳」、付けてくるんでしょ?表紙に(笑)
いん/そうそう(笑)「ヤンデル先生が出すんですから、思いっきりこういう方向にトガりましょう!」「あやしく笑いましょう!」みたいな感じで、どんどん作ってくるんで、僕はもう、面白くてしょうがない(笑)
よう/あはははは(笑)

★出版社同士のコラボ

いん/いやまあ、それで、コンセプトが真逆なものを見たときに……「白い本と赤い本」って言った瞬間に……この話、してもいいのかな……?
丸善出版の元・営業の人と、大和書房の営業の人が、たまたま知り合いだったんですよね。
よう/ふ~ん。
いん/あ、逆だったかな?どっちかが「元」で、どっちかが「現」なんですよ。しかも、結構、上の方の人が知り合いだったらしくって。
よう/うんうん。
いん/なんか、上の方で勝手に話つけて、「コラボしましょう」ってことになったらしいんですよ。
よう/出版社が違うところでコラボしてるんだもんね。
いん/そうそう。で、大和書房の、まだ僕が会ったことがない編集者の人が、丸善の『いち病理医の「リアル」』を見て、僕に依頼をしてきたという経緯があり……
よう/うん。
いん/僕がいないところで、そのコラボの打合せもやったらしいんですけど。
よう/うん。
いん/その時に、勝手に、丸善出版の編集者の人に、アワアワ言いながら「尊敬してます」とかいうことを伝えて、勝手に仲良くなったんですよ(笑)
よう/ふふふふ(笑)
いん/「俺の居ないところで、どんどん進めやがって」みたいな(笑)
よう/そりゃ、いっちーが出ていかないからでしょ(笑)
いん/面倒くさいじゃない(笑)「原稿書いて渡しゃいいでしょ」みたいな(笑)
よう/まあ、遠いからね。
(22分47秒)

いん/いや~だから、出版社が違うのに、垣根を超えてコラボしてくれて、「ありがてえな」っていうのもありますし……
よう/うん。
いん/『いち病理医の「リアル」』も、(その前の)看護書を出した照林社と、実は営業でコラボしてるんですよね。
よう/ああ、そうなんだ。なるほどね。へえ~。
いん/細かいこと言うと……今日は僕、名古屋にいるんですけどね。日本医学会総会っていうので、病理学部のブースを出すので、名古屋にいるんですけど……
よう/うん。
いん/さっき、三省堂書店 名古屋本店っていうところに、ちょっと見に行ったんですよね。本を置いてくれてるってので。

よう/うん。
いん/そしたら、サインした「白い本」を、すごいいっぱい並べてくれてたんですけど……
よう/うん。
いん/その隣に、丸善の『いち病理医の「リアル」』と、照林社の『症状を知り、病気を探る』っていう看護向けの本、全部置いてくれてるんですよ。
よう/ふ~ん、関連本を全部置いてくれてるんだね。
いん/「優 し い!」と思って(笑)「ありがとう」と思ったんですよね。本棚を見たら、すごい丁寧に作ってて。三省堂の中でも。僕、札幌店と池袋店を知ってますけど、名古屋店もまた、すごくいい棚なんですよ。
よう/ふ~~ん。
いん/その棚で、僕の本を何か所かに並べてくれてて。「めちゃくちゃ良い棚だな」と思って写真を撮ろうとしたら、後で店員さんにおっかけられて。「写真撮ってください」って言われて、すごい変な写真を撮られました。
よう/「変な写真」って何?(笑)

いん/ちょっと、遠近法が微妙に狂って、頭がやたらデカい写真を撮られました、あはははは(笑)もうちょっと、普通の写真が良かった(笑)まあそのグチはいいんですけど。
で、それはともかく「出版社関係なく(並べて)置いてくれる」っていうのを、書店でも出版社でもやってくれてるのを見ると、僕はちょっと「すごいな」って思いますよ。この柔軟さ。
よう/そうだね。そういう文化って、結構一般的なのかなあ……
いん/いや、分かんないですけど……僕、本屋さんとか書店員とかって、昔から尊敬してて、追っかけてますけど……
よう/うん。
いん/彼らは、そうなんですよ。
よう/ああ、そうだね。書店員さんはそうだなあ。
いん/とにかく、客のために「こう並べると買いたくなるよね」っていう棚を、毎日作ってくれてるんですけど。
よう/うん。
いん/「出版社もそうなのかな」っていうのは、見てて面白かったですね。
よう/ん~……。もちろん、「お互いにメリットがあるからやってる」っていう面は、前提としてあるんだろうけどね。
いん/もちろん……
よう/そんなにそこをガチガチにしてはいない、ってことなんだね。


いん/すごい身も蓋もないことを言うと……
よう/うん。
いん/どんなに言ったって、しょせん僕の本なんて、そんな、本屋で本気で展開するほどではないわけですよ。
よう/うん。
いん/エスカレーター前のところにデカい棚を作る、ってとこまでは、しないんですね。
よう/うん。
いん/でもフロアの端の方であったとしても、一時期コーナーを作ってくれるっていうのは、そこに気持ちを持った「棚を作ってくれる人」が居るってことで……。なんか見に行くと、ぐっと来ますね。「マジか」って。
よう/だね。いやあ、大変だと思うんだけどね。
いん/うん、いや「ありがてえなあ」って思うし、「なんかちょっと写真撮って親にでも送ってやろうか」と思うんですけどね。

よう/いや今、『ガイコツ書店員本田さん』ってのを思い出したんだけどさ。
いん/ああ~!僕、スマホに入ってますよ、いまだに。Kindleでも買いました。好きですよ。

よう/あれは良い作品だなあ。アニメも良かったよ!
いん/あ、そうか。あれもアニメになってるんだ。
よう/うん。ま~ぁ、声優が豪華だったんだけど。
いん/ああ~~、あれは豪華声優でやるべき!
よう/面白かった。そうそう表情が動かないキャラが多いじゃん。仮面とかでさ。
いん/あっ、確かに。
よう/だから、声の情報量が、より多くないと、ニュアンスとか感情が伝わらないと思うんだけどね。
いん/なるほどなあ~……。
よう/まあ、皆うまいんだ。っていうか、上手い人が揃っててさ(笑)
いん/ああ、分かるなあ~!
よう/で、もともとのキャラが立ってるし、「書店あるある」が面白いでしょ。
いん/そうですね。
よう/い~い作品だった。

いん/『ガイコツ書店員本田さん』は、本当に良い作品なので、皆に読んでほしいですね。
よう/そうだね。俺はね、ペストマスク係長が、めちゃくちゃ好きなんだよね。
いん/僕、いま何を言おうとしたかっていうと、次に言うのは多分、ペストマスクでした(笑)ほんっとに(笑)
よう/あはははは(笑)
いん/あれ、いいですよね~。
よう/いいキャラじゃん。あの外見で、けっこう元も子もないことを言うじゃん。
いん/なんか、そういうのが声優の力で何倍にもなっているのかな、って想像するだけで「ああ、いいね!」って思いますね。
よう/いいよ~。日笠 陽子(ひかさ ようこ)さんっていう声優さんが演ってるんだけど……
いん/ああ、日笠 陽子さん……。僕、その人の名前を聞くの、3回目くらいかな。
よう/「お姉さん声」の中で、バリエーションがいっぱいある人なんだよね。
いん/んふっ(笑)その評価すごいなあ、いいなあ(笑)
よう/(笑)可愛いお姉さん声もあるし、セクシーなお姉さん声もあるし、強いお姉さん声もあるし……戦うようなやつね。全部、演る人なんだけど、(ペストマスク係長の時は)「ちょー可愛いお姉さん声」で、あの「元も子もないセリフ」を言うんだよ(笑)
いん/ひゃはははははは(笑)
よう/(笑)で、あのペストマスクの容貌でしょ。パンチあるなあって。

いん/あなた、語れますよね~、そういう声優の話をね。あの、突っ込んでいいです? 話がどんどんズレていきますけど(笑)
よう/うん。
いん/あなた、ちょいちょい、「いんよう」のアカウント……じゃなくて、個人のアカウントもそうですけどね。声優さんと時々、リプライ飛ばしあってるの、笑っちゃいますよ(笑)
よう/いやいや(笑)たまにっていうか、何度かあったんだけど。俺はもう、あのリプライの内容、ずっと考えてるよ(笑)
いん/ぎゃははははは(笑)
よう/「全部、ダメなんじゃないか」と思うもん。何を送ってもダメな気がしてさ。
いん/あ~、分かるなあ……。
よう/ごくごく儀礼的な会話を、させてもらっただけなんだけどさ。
いん/分かるわかる……。でもそういうところに、ちゃんと「聞いてますよ、見てますよ」っていうのを出してくださるのって、ありがたいですよね。
よう/いやあ、ほんっとにね。園崎 未恵(そのざき みえ)さんと、池澤 春菜(いけざわ はるな)さん。

いん/(笑)
よう/アンテナの感度が、常人とは違うよね。
いん/そう。やっぱりすごいな、よくそんな……。我々ふたりなんて、インターネットの末端で、ちょっと楽しそうにしゃべってるだけの人達に、よくアンテナを伸ばしますよね。いやすごいな……。
よう/ほんっとに、そう思います。
いん/すごい、すごいな。いや別に「名のある人からの声が嬉しい」とかじゃなくて。「そういうことができる」っていうのが、どれだけすごいことか、分かるんですよね。
よう/うん。
いん/まあ、いろんな人の感想が嬉しいのは、全部一緒なんですけど……
よう/うん、まあね、そうだよね。
いん/それにしたって、(ネットの海で)「いろんな声が飛んでる中で、よくそういうところまで聞いてくれたな」っていうのは、ありますよね。
よう/あるよ。
いん/ある。素晴らしい。ありがたいことだ。……何の話か分からなくなっちゃったけど(笑)
よう/ははは(笑)
(29分35秒)

★アニソン『gravityWall』

いん/いやあ、僕の本の話からでしたね、ありがとうございます。
よう/じゃあ、あと2~3分、『gravityWall(グラヴィティーウォール)』っていう曲の話する?
いん/ああ、アニソン投げつけるやつですね。

よう/そう。『Re:CREATORS(レクリエイターズ)』っていうオリジナルのアニメがあって。1~2年前くらいかな、広江 礼威(ひろえ れい)さんっていう、『BLACK LAGOON』を描いてる方……
いん/はっはぁ~!
よう/その人が原作というか、原案を務めたオリジナルアニメーションなんだけど。で、監督は あおきえい さんっていう、有名な人なんだけど。えっと……「アニメとかマンガとかの、いろんなファンタジー世界のキャラクターが、現実世界に来る」っていうアニメなの。
いん/はああ……!
よう/で、複数の世界からきて、ちょっと戦ったりもするんだよね。敵味方に分かれて。
いん/はああ……。

よう/で、ちょっとフックとして面白いのは、原作者とキャラクターが会うんだよ、現実世界で。
いん/ほう!
よう/で、そこで「原作者はキャラクターとどう接するか」っていう、「クリエイター論」にもなってるわけ。そこに多分、原作者の広江礼威さんの思いものってるし、色んなキャラクターが来るから、「世界観とキャラデザを何個も用意しなきゃいけない」っていう、すげえ面倒くさいことをやってるっていうのもあるし。
いん/ああ~、分かったわかった。いろんな世界から飛んでくるから、そうなるんですね。
よう/そうそう。プリキュアみたいな魔法少女ものから飛んでくるキャラクターもいれば、なんかすごい殺伐としたハードボイルドな世界から飛んでくるキャラクターも居て。それぞれが全然、世界観もキャラクターも違うわけよ。
いん/いやあ、凝ってんなあ。
よう/……っていうのを、2クールのオリジナルアニメでやった、っていう、けっこう挑戦的な作品だったんだけどさ。
いん/2クール?長いっすね。


よう/うん。で、基本はバトルものだから、キャラクターが死んじゃったりもするっていう、ハードな世界。
いん/ふ~ん。
よう/……っていうアニメの、第1クール目のオープニングなの。

いん/ああ。……え~とですね。この曲を、今の話を知らずに聞いた最初の印象は……
よう/うん。
いん/「ゲーセンで、格闘ゲームをやってる時の、コインを入れる前の画面で掛かってそう」っていうイメージ。
よう/ああ……。
いん/あのですね、「ゲーセンの格闘ゲーム」って僕の中ではかなり後期のストリートファイターIIくらいまでは、やってるねす。
よう/うん。
いん/スーパーストリートファイターII、スーパーストリートファイターII X ……スパツーナントカ、って、どんどんやってた頃の……「いつまでIIやねん」って。

よう/そうだよね、「IIIじゃねえのか!」って突っ込まれてたやつだ(笑)
いん/そうそう、『ハイスコアガール』でも言われてたやつ(笑)ああいうのをやって、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(THE KING OF FIGHTERS)みたいなのもやってるっていうか。色んなキャラクターが、オールスターでわーっと出て来て、なんか錯綜して「これから血で血を洗うバトルが!」っていうとき……に、鳴ってる音楽の系統なんです。
よう/ああ~、確かにな~。打ち込みっぽいというか、なんていうんだろう……
いん/そう、打ち込みっぽい。


よう/それで、ちょっと重厚な感じがして。
いん/そう。なんかですね、緊張感が大事なんですね。だから「絶対緩まない」っていうのと……あと、カットインが曲の中で多用されるんですよ。
よう/「カットイン」ってどういうこと?
いん/なんかですね、アニメでカットインというと、シャッと人の目とかが割って入ってくるイメージなんですけど……ゲームでもそうなんですけど。
よう/うん。
いん/音楽もそういう感じで、「ザン!」って入ってくるというか、音色(おんしょく)が塊で横から入ってくる、みたいな感じで。次から次へとカットインしていく、映画的演出!……みたいな、そういう感じで作られているなあと。
よう/そう……だね。なんか……確かにこれ、ゲームやアニメ以外ではあまり出てこないタイプの音楽な気はしたんだよね。
いん/気がします。

よう/単純にカッコイイ音楽だし、俺はオープニングの映像込みで印象に残ってるから……。
いん/ああ、そこ見たいなあ……。
よう/イントロが流れたところに、タイトルがちょっと凝った感じで出てくるんだよね。
いん/はあはあ、なるほどなるほど。
よう/うん。それがやっぱ、盛り上がるんだよ。で、女性ボーカルもカッコイイじゃん。
いん/ああ、カッコイイです。カッコイイ。


よう/そういうのが、文脈がないまま、音楽が好きな人が聞いたらどう思うのかな?っていう意味で聞いてみたんだけど。
いん/ああ……。「アニメだ」っていうヒントもなく聞いたとしたら、何を思うかというと……なんだろな、「ハリウッド映画」みたいな?
よう/ああ……確かに洋楽感あるかもね。音の感じが。
いん/あります。あとはですね、なんかコロシアムみたいなイメージ。
よう/ああ、そうかそうか。だから海外映画の、ちょっと……戦争モノじゃなくて、なんだろ。……SF?
いん/SFか……あとは「WWE」っていう、ショービジネス的なプロレスがあるんですけど。
よう/はいはい。
いん/あのイメージですかね。
よう/あの入場曲みたいってこと?
いん/そうです。
よう/まあ、確かにそうだな。
いん/そう。この曲にのって、ザ・ロックとかが入ってきそう。
よう/そうだなあ……。アメリカ感あるかもしれないね(笑)


いん/これはもう、完全に雑な印象なんですけど……でもさっききいた話では「いろんな世界からキャラが飛んでくる」っていう意味では、あながち間違ってないんですよね。
よう/そうそう、リンクインしてくるっていう意味でしょ、入場してくるというか。
いん/そうそう。だから、スマブラでもいいんですよ(笑)スマッシュブラザーズ。
よう/ああ、そうかそうか。そういうことだな、確かに。
いん/そう。「アニメ界でスマブラをやっている感」があるんですよ。
よう/確かに、それはそうだ。
いん/……ってとこかな~。だからイイ感じですね、って(笑)

よう/うん……もう1コ。ブギーポップのオープニングも、若干、似た感じがあるんだけど……またいずれ。
いん/『ブギーポップは笑わない』ね。あれは、アイカワに原作を読めと長いこと言われてるんですよ。
よう/あれ、まだ続いてるしね。
いん/そうなんだ……。
よう/(笑)
いん/読まんとだめだろうな……。もうそろそろ、読めるなあ(笑)これだけの文脈を持っていたら、今、僕は読んでもいい気がするなあ……。
よう/いや、別にいつ読んでもいいと思うけどさ(笑)でも確かに、俺も原作読んだ方がいいな……。全部とは言わないまでもね。
いん/あははは、ですよねー(笑)よし決めた、読む!
よう/はい、今日は以上です。ありがとうございます。
いん/ありがとうございました。
(36分53秒)
(♪)

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