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名前の力って、そんなに大きかったっけ?

あだ名をつけるタイプだった。

自分がつけたあだ名が、みんなに受け入れられたり、つけられた人も気に入ってくれていることが分かると結構嬉しかった。

とはいえ、今となっては、我ながら烏滸おこがましい行為だったと思う。

あだ名つけた人は、名付け親感が多少なりとも出る。本人に悪気はなくとも、勝手にマウンティングしているような気がしなくもない。

ジブリ映画「千と千尋の神隠し」には、湯婆婆が千尋の名前を奪い、自ら名前を与えるシーンがある。

名前をつけるつけないだけの行為かもしれないが、お互いの立場をハッキリさせる意味合いとしては、十分な儀式である。

覚えらんねぇわ!

名前をつけるつけない的な話になると、パッと思いつくのは、昨今の〇〇ハラスメント云々だ。

何か自分にいやなことがあったら、何かうまいこと〇〇ハラと名付けてしまって、拡散させたもん勝ちみたいになってる。

これもまた、名付けた側が勝手にマウンティングしているだけの話なのかもしれない。

名前は分からないけど、そういえば嫌なことやモヤっとしたこと。

そんなときは、〇〇ハラスメントと名付けてしまえば、こっちのもん。

呪文のように「それ〇〇ハラスメントです!」と唱えれば、ひとたびコンプラ委員会が立ち上がる。

言われた側は、なんのことか、分からないまま怒られる。

2000年代の映画「GO」
窪塚かっこよす

2000年代の映画「GO」の最後のシーン。

在日韓国人の主人公:杉原(窪塚洋介)が日本人の恋人:桜井(柴咲コウ)とクリスマスイブに再会した時に聞くセリフ。

杉原「俺はなにじんだ!なにもんだよ!答えろよ!俺はなにもんだよ!」
桜井「在日韓国人」
杉原「どうして何の疑問もなく俺のこと在日なんて呼べんだよ。在日って呼ぶってことはなあ、俺がいつかこの国を出てくよそ者だって言ってるようなもんなんだよ。それわかって言ってんのか。俺はときどきお前ら日本人をどいつもこいつもぶっ○したくなる。おめぇら俺が怖いんだろ。名前つけなきゃ不安でしょうがねぇんだろ。なぁ。じゃあ俺はライオンな。ライオンは自分のことライオンだなんて思ってねぇからな。おめえらが勝手につけた名前じゃねぇか。調子こいて近づいてみろ。頸動脈に飛びついて噛み○してやんぞ。名前なんて何だっていいんだよ。マムシでもサソリでも。エイリアンでもいいよ。だけど俺は自分のことエイリアンだと思ってねぇからな。俺は在日でもエイリアンでもねぇんだよ。俺は俺なんだよ。俺は俺であることすら捨ててやる。クエスチョンだ。はてなマークだよ。ずっとX。どうだこえーだろ。なぁ。何黙ってんだよ。何とか言えよ。なんなんだよ。チキショウ。うるせーな。だからなんなんだよ。チキショウ。」

なんかよくわかんないけど、このシーンを思い出した。

特に「おめぇら俺が怖いんだろ。名前つけなきゃ不安でしょうがねぇんだろ。」のところが引っかかった。

我々は、怖いのかもしれない。
なにに怖がってるのか。
それがわからない。

わからないから名前をつける。

すると今までのモヤモヤとか大体とかなーなーで済んでいたことが少しハッキリとする。

分からないことを実体として捉えたいのかもしれない。

輪郭をハッキリさせるには、名前をつけるのが手っ取り早い。名前をつけて、問題を解決した気になっているだけなのかしら。

はい。
世間様にそのレッテルを貼られてしまえば、まぁ生きるのがしんどくなる昨今。

人によっては、今まで通り働けなくなったり、身動き取れなくなる。

管理する側としてもめんどくさいから、とりあえず一旦休ませる。

ま、ま、時間が解決してくれるよ。
ほとぼり冷めるまで休んどきなはれ。
てな具合。

え?
名前って、そんな万能な力持ってたっけ?

なんて思ったり思わなかったり。

なーんかとりとめのない記事になりましたねw。
読んでくださった方感謝です。

何かを伝えたいような、ただただ今の気分を自暴自棄に吐き出したいだけのような、そんなnoteになってしまい、すみませんw。


・こぼれ話

個人的に、今の時代を生きていて思うのが、「質を見る」とか「見ようとする力」があるとないとでは、大違いだよなぁということです。この情報まみれの社会でガワだけで判断せずに、自分の頭で考えて、自分の言葉で理解するってのは、とても難解だと思います。

しかし、鵜呑みにしない力とでもいいますか、仕入れた情報をしっかり噛んで咀嚼した上で自分の栄養にする。最後の最後、物事の善悪を判断するのは、自分自身。偉そうなこと書きましたが、この記事自体は、自戒120パーセントでございます。

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