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ペットを飼ったことのない薄情な自分


長女「ママなんで泣いてるの?」



嫁の実家で飼っているペットが亡くなった。
11歳のチワワだ。


日曜日の朝、出かける準備をしていた時、義父から危篤と連絡があった。


嫁さんは、ひと足先にとんで行った。娘2人の用意もあるので、後発で我々3人は向かうことになった。


嫁実家では、義父、義母の2人とチワワ、ダックスの2匹で暮らしていた。しかし、3ヶ月前にダックスが亡くなり、今回チワワも亡くなってしまった。


車で病院に向かっている途中に訃報が届いた。病院に着くと、ダンボールを抱えてお義父さんが出てきた。


ダンボールの中には、すっかり眠っているチワワが横になっていた。


まだ体は温く、本当に眠っているような感じだ。ただ、こんなに静かなのは、この時が初めてだった。


7年ほど前に結婚のご挨拶で初めて嫁実家に伺ったとき、緊張しまくっている私をキャンキャンワンワンと盛大すぎるほど盛大に迎えてくれた。


玄関でおかあさんにどうぞどうぞと促され、私がスリッパを履いた瞬間、嬉ションしてくれたダックス。


一方、初めての顔にビビり倒して、ブルブル震えながら、吠え続けていたのがチワワだった。


ダックスの方は、人懐っこく初対面の私にも膝の上に乗っかってきた。チワワは、慣れるまで警戒しまくっていた。



嫁実家での挨拶は緊張していたものの、人間相手はおそらく大丈夫だろうと思っていた。

心配していたのは、ペットの犬2匹だった。ペット耐性の低い私は、ペットたちに吠えられて全く認められなかったらどうしようと思っていた。


私は、ペットが苦手だ。
ペットを飼ってこなかった人だ。
どちらかというと人間以外、苦手だ。


動物を見てかわいいとは思う。けど、わしゃわしゃしたり、よしよししたりスキンシップを取るのが滅法苦手。


結局、最後までチワワには吠えられることが多かったような気がする。今では、あのときと比べるとだいぶ懐いてくれたと思いたい。



ペットが亡くなるというのは、家族の一大事。
家族が一人亡くなるのと一緒。


お義父さんもおかあさんも嫁さんも泣きに泣いている。


私はというと、もちろん寂しい気持ちはある。しかし、ペットを亡くした経験がないからか、家族といわれるとそこまで気持ちが入っていけない感覚がある。


一緒に暮らしてわけではないのも大きいのかも知れない。どうも感情移入が難しい。同じ温度では、悲しめない自分に気づく。


自分は薄情なのだろう。
どちらかというと薄情なのだろう。



チワワが亡くなってから、もうすぐ1週間が経った。心配なのは、お義父さんとお義母さんだ。ペットがかすがいになっていた部分も少なからずあっただろう。二人の癒しになりまくっていただろう。


ペットのお世話が日常からなくなるとなると、一気にボケやしないだろうか。一気に老けたりしないだろうか。訃報を聞いたとき、そっちの心配が強かった。


ペットのいないあの家は想像できなかったから。
お義父さんとお義母さん、これから大丈夫かと。


これは、ほんと願いだけど、できるだけ早く気持ちを持ち直して、新しいペットを飼って欲しい。沈んだ気持ちをペットで癒してほしい。


これもまた、ペットを飼ったことのない薄情なアドバイスなのだろうな、とも思ったりするんですが。。。

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