佐藤 レイ選手ドラフト講座まとめ


⚫ドラフト理論編

○ドラフトで何をしたら勝てるか?どうしたら強いデッキを組めるか?

①上家とかぶらない
②強いカードをちゃんと認識できる
(②'環境を把握する)
③強い完成形を知っている

特に①が大切
どうすればこれらを実現できるか

①上家とかぶらない
・上の色を推測するためには、何色をやっているかよりも、「何色をやっていないか」で判断する。
(これに限らず、不確定要素が絡むものはすべて消去法で決める)

・下家の色は気にしなくて良い。たとえ強いカードを流していて下家と被ろうが、上2~3人と被っていない方が良い。下家の色を気にしすぎるのは、2色目を決める際にも悪影響が及ぶ。
・例外的に、1パック目の終盤で色を知らせるために強めのカードをあえて流すことはある。
・どんなに色を主張しようと、下家は誘導しきれないもの

②強いカードをちゃんと認識できる
・点数付けはふんわりで良い
・個別のカードの点数を後から調整すること
例:一枚ではそこまでだが二枚目以降が強いカードは二枚目からは点数が高くなる(M20で言えば心臓貫きの弓や同名ボーナスシリーズ)
・チャネルの評価(特に3.5以上のカード)は概ね正しい。何も分からない人はそこを参考にするとよい

②'…環境を理解するために
・カードリストを眺めて、できることを把握する(特にバットリ、カウンター等のインスタント)
・コンバットリストは作るべき
・この環境に何があって、何がないのか
(M20で言えば、2マナのカウンターはほぼ否認しかない等)
・相手がしてこない事を把握する。そうするとスペルを通しやすくなったり、押すべき時に押しやすくなる。そういう積み重ねが大事になる
・レアのインスタントは警戒しすぎない方が良い。警戒しすぎると却って悪いこともある。勝ちそうな盤面の時だけ少し警戒する
・土地が止まっていて、土地をトップしたのに何もしてこない…明らかに何かを構えている強演出
・特に、重いバットリには引っ掛からないこと

・色の強さを把握する。これに関しては、Twitter等で情報収集するとだいたい正しい答えが見つかる

・環境が「遅い」か「早い」かを把握する
・遅いか早いかは実際にやってみないと分からないところもある
・除去が軽い、強い環境は早くなる(重いアクションをしても軽い除去で捌かれる)
・M20ドラフトは早めの環境

③強い完成形を知っている
・練習法として、コモンアンコモンのコンプセットを用いて同名アンコモン1枚、同名コモン2枚でデッキを構築してみると良い。
・構築が得意でリミテが苦手な人は、リミテを構築のように考えると良い。完成形を思い描いて、そこに向かってカードを埋めていく

○その他
・先手か後手か…M20は3マナ以下の生物と除去のスペックが良い為、五分~先手寄りの環境
・後手を選ぶかどうかは、軽量除去(M20では見映え損ない、ショック)の量と、重いカードのスペックによる
・先手の方が強いカードを把握する(M20でいうと、黒の3/2/2攻撃時一点払ってワンドロー君、緑の+2/+2瞬速エンチャントなど)
・後手に回るなら、先手で強いカードにちゃんと対処できるようにすること

・色替えは昔ほど重要ではなくなってきていると感じる…今はどのカードも満遍なく強い

・上も下もやっている色なのに参入するカードとは、タッチでも使えるカード(M20はシンボルが濃いためタッチしづらい)

・ピックについて…
1-1で取ったカードで色を決めることはほぼない。1-1を捨てるケースも多い。そもそも他者の意志が介入していない、という点で1-1は別物。使えたらラッキーぐらいに考えておく。
・1-1~1-3は只強いカードを取っていくだけ。1-1と1-2でピックしたカードの色がまるで違うことも多い。
・1-2ぐらいでカードパワーの差が本当に微妙だったら、色の合うカードを取るぐらい。基本はカードパワー
・1-3~1-7が大事

・使わない可能性が高いカードでも、使えた時のバリューが高ければ取る理由になる

・帰ってくるだろう、と思ったカードが帰ってこないのは危険信号。混んでいるだけでなく、上か、上の上と被っている可能性大

・リミテッドでの装備品…除去が多いデッキにはサイドアウト。生物を乗り越える必要がなければサイドアウト

・マナカーブの目安…早いデッキなら2マナの能動的なアクションが5~6枚
・早いデッキでも、遅いデッキでも5~6マナ域は4枚程度に抑える
・早いデッキでも、6~7マナのカードは1枚程度入っていても良い。1枚しかなければ、無駄になることはあまりない

・ピックの合間には、デッキに足りていないカードを意識する。3マナ以下の枚数や、スペルの枚数、何が足りていて何が過剰なのか?重いデッキなのか、軽いデッキなのか?


⚫M20環境編

・テンポ環境
・前述したように、3マナ以下の生物と除去のスペックが高い
・7マナ以上のカードは入りにくい
・5~6マナ域を3-4枚、2マナを3-4枚、2~3マナ域で10枚以上になるように組む
・2マナ域が特に重要

・シンボルが濃いカードが多く、カットしにくい→空いている色に入ることの旨みが大きい(騎兵などのボムが遅い順目で流れてくることも十分にあり得る)。いつも以上に立ち位置が重要

・基本的には単色のカードから入ることをお勧めする
・マルチのカードは早く取りたくないが、逆に1-4~1-5ぐらいで流れてきたカードはしっかり取りたい
・3色のカードは使いづらい

・個人的には心臓貫きの弓の評価が高い(周りの評価が現時点では低いのもあるが)。2枚目以降はかなり強い。ショックなどと組み合わせても良い。1枚ピックしたら2枚目を取れるように。逆に、1枚相手に出されたらデッキには2枚入っていると思った方が良い

・同名ボーナスシリーズで特に強いのは青と黒。3枚以上あるとかなり強い。赤は普通に2マナ生物。緑はコンバットトリックの性質上そこまで枚数を入れたくないためあまり強くない(除去として考えた場合+3/+3あれば十分)。白は弱い。
・1枚目の点数を高くする必要はないが、1-6とかで取れたらそれ以降の点数を高くすること。
・1-1~1-3で流していなければなおよい。流している場合は、点数は低くなる

・色対策カードについて…プロテクション持ち<除去
・色対策よりは、メインから使えるカードを優先する


⚫シールド構築編

・シールドの独自性…サイドボードの多さ
・多くのプレイヤーはサイドをほとんどしていない
・どのデッキにどのカードが強いか?をイメージしておくこと。抜くカードは相手のデッキ次第
・色の評価には固執しないこと
・シールドの方が強いカードを把握する
・ドラフトよりも遅くなりがちなので、重いカードの評価が高い。序盤だけ強いカードはマイナス
・デッキを組む時は、各色の組み合わせを一通り組んでみるようにしている。
・ただその際も明らかに使えない色は弾く。使えない色が多ければ多いほど構築は楽

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