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工学畑の私から見た「仕掛け」としてのデザイン

そもそものきっかけ

12/2にMashup Awards 2018の1年間を締めくくる祭典であり、頭のネジが
「モノづくり」を通じて出会う場でもあるFESTA2018に展示しました。1,2本残して全部外れている人たちが「作品」を名刺代わりに「モノづくり」を通じて出会う場でもあるFESTA2018に展示しました。

「FESTA」は「作品」や「発表」「コミュニケーション」を媒介として、お互いのクリエイティビティがぶつかり、 新しい結合を生んでいく。そんな、ものづくりの祭典です。「FESTA」を通じ、地域を超え、コミュニティを超え、企業を超え、ものづくりを楽しむ全てのITクリエイターが、新しい出会いと更にものづくりへの気持ちを深めて頂く機会になれば幸いです。

そこでは、喋ボテンという触ると痛がるサボテンと

脳波センサで集中力を測定し、集中力の高さを、生成された音程の高さでフィードバックするブレインライブコーディングというシステムの2点を展示してました。

デザインという言葉を紐解く一つのヒント

FESTAを通して制作物を展示することで、たくさんの前向きなフィードバックをいただき、技術的なことだけでなく、いろんな考え方を聞くことができました。
その中で特に『デザイン』といういろんな意味を持つ言葉を紐解く、一つのヒントになるかもしれない面白い話が聞けたので、工学畑の私が反芻しながらここに書いていきたいと思います。

負を0にする理由→感情→行動の流れ

例えば私は普段メガネをかけます。かけて初めて人並みの視力を手に入れることができます。
見えないと不便という理由があって、見えるようになりたいという感情・思いがあってメガネをかけるという行動に出ます。

その一方で、なくても生きていけるけど、あると便利なもの、あると楽しくなるものってありますよね。最近のガジェットやプロダクトはこういったものが多いです。
そんな「なくてもいいけどあると面白いもの」は使わないといけない理由がないので、理由→感情→行動の流れは生まれにくいです。

となると、どこから流れをつくればいいのかな

と思った時に私は行動から入ってました。
なんかあまり意識せずに手にとって、使っていて、熱中させられていました。そこから面白いな、便利だなという感情が出てきて、そのあとで「面白いから、便利だからまた使おう」と使う理由が生まれるのかなと。
となると最初の行動にみんなを飛び込ませるための「仕掛け」の作り方。それが、工学の世界で用いられる、デザインという言葉の意味なのかなと思うようになりました。

また、脳心理学の世界では、人間が一つの物事に熱中するのに必要な時間は5分と言われているそうです。つまり、それだけの時間触れさせる・飽きさせないだけの「仕掛け」もまた必要になるのかなと思います。

何の捻りもない例ですが、iphoneをはじめとしたスマートフォンなんかは特にその辺が上手いのかなと思います。今では私たちの生活に不可欠なものになっていますが、元々はなくても構わない、なくても生きていけるものでした。ですが、一度使うとレイアウトを自由に変えられるというメリットがもたらす体験に、私たちは引き込まれていき、また使いたくなるループを今でも繰り返しています。

ヘッドマウントディスプレイは、なくても生きていけるけれどあると便利で面白いという意味ではスマホと似ています。ですが、現実の世界ーー駅の構内やオフィス、飲食店にて着けている人を見ることはそう多くはありません。それはまだ「仕掛け」が発展途上だからなのかもしれません。

そして、これらの仕掛けを考えるのはエンジニアのみともデザイナーのみとも限りません。作り手の意図した通りに体験を与えるために、また新たな技術が必要になることもあるでしょう。

今回の話から、モノづくりとデザインの関係性がすんなり飲み込めるようになり、UIやUXの話が少しだけわかった気になれた私。
これを活かしてモノづくり自由形の選手として制作・展示に励みたいとより一層強く思いましたとさ。めでたしめでたし。

最後に

デザイン自体を決めつけるつもりはありません。ただ、今までにいろんな人と意見を通わせた中では、人をワクワクさせる、生活を豊かにする架け橋という意味で共通点を見出せるのかなと思っています。
私自身も制作活動を通してそういった体験を作っていけるようになりたいものです。

狂ってるよね。