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僕が「たねや」の連載から学んだこと

8月18日をもって、CAKE.TOKYOの初連載「たねや」の最終記事を公開。9日間の特集コンテンツをすべて公開することができました。

>> 連載「たねや」

最初の記事を公開したときは、ほんとうにバタバタで、明後日公開の記事の校正戻しがまだ返ってこない…というときもあり、一時はどうなることかと思ったこの連載。無事に終わって、一安心です。

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今回は、企画から取材アポ、調整、実行、9本分のライティング、先方からの修正反映、記事流し込み、公開後の拡散まで、ほぼひとりで一気通貫でやりきれたことが一番うれしかったです。

自分が書いたコンテンツが、インターネットの波に乗って少しずつ広がっていくのって、やっぱりわくわくします。

あとは、写真家の三浦咲恵さんと仕事ができたこと。お送りいただいた写真を見るたびに、「あぁ素敵だなぁ」と尊敬の念が強まったし、「自分にこの表情を切り取ることはできない…」と打ちひしがれたし、「そうそう、このタイミングの写真を使いたかったんだ!」と完璧なカットがあがってきて、書いているときにすごく楽しかったのを覚えています。

あとは、社内でポジティブな反応があったこと。会長の真太郎さん、社長の西尾さん、オペレーション部の福田さん、人事部の福田さん、塩谷さん、名和さん。そして住人のみほちゃん。たねやから学べることは、実はBAKEにとっても多くあるなと感じていて、そのエッセンスを知ってもらうべく、記事を公開した際には必ず朝礼で発表をしていました。

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うれしいこともあった一方で、実はこの特集は最初の反応がかなり薄く、自分で拡散できる力がないことにすごく悩んでいました。その話はここでも ↓ 

でも、どうにか最後の最後で持ち直して、連載自体を読み直そうとしてくれる人たちのツイートもいくつかあって、それが素直にうれしかったです。

結果的に、今回の連載自体のPV数でいくと通常の記事よりも多く、滞在時間も多い記事では4分を超えるものもあり(平均で2分)、ページ分けしているコンテンツも思っていた以上に読まれていました。

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今回はコンテンツ数が多く(全9回)、さらに、それぞれ文章量が多いです。30,000文字以上は書いたかもしれません。時間もたくさんかけました。書くぞと決めた1週間は、他の仕事はほどほどに、記事を書くためにずっと悩んでいたように思います。

これではじめて読む人が理解できるのか、はじめてたねやを知る人が面白いと思ってくれるのか、自分が「たねや」という会社を紹介する動機はきちんと理解してくれるのか……。もう一人の自分に問いかけるように何度も書き直したのが、つい最近のように思い浮かびます。

今回の連載は、自分のなかで “挑戦” の記事でもありました。

これまで書いていた文章とは違い、できるだけ自分の身の上話をするように心がけました。つまり、僕はどうしてその人(インタビュアー)に話を聞きたいと思ったのか、動機の部分をきちんと文章のなかで説明するようにしました。

その理由は、最近読んだコンテンツのなかで「読みたい」と思うものは、動機を省かないできちんと明記しているものが多かったから。雑誌や新聞のように、文字数があらかじめ決まっているわけではないので、たとえ文章が長くとも “たねやの現時点でのポートフォリオ” になるようなコンテンツづくりを目指しました。

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ただ、SNSに関しては伸び悩んだ、というのが正直なところです。

というのも、事前告知があまりできていなかったからというのが大きいです。これまでのお菓子フォーカスの投稿から、急に、人物やお菓子以外の話が出てきてしまったことで、びっくりさせてしまったように思います。

現に、Instagramの反応の少なさが顕著でした。“投稿の統一性” の重要性を再確認した連載でもありました。悩んでいてもしょうがなかったので、インスタストーリーや、投稿の画像をたくさんバリエーションつくって投稿してみたのですが、あまり反応はよくなかったです。投稿数を増やしたこともあって平均はばらけているけど、必ず1,500以上のインプレッションが出ている。普段の平均は2,500ぐらい。

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今回たねやの取材を通して、たねやという会社は「お菓子」に対して本当に真摯に向き合っているのだなぁと実感しました。

今回話を聞いた人たちは、インタビューした全員が楽しそうに話してくれるので、自分から質問をすることはあまり多くなかったほど。それほどモチベーションを高く持って仕事をしている人たちが集まる会社のつくるお菓子、地元やお客さんに愛されるだけでなく働くスタッフからも愛されるお菓子は、そりゃあおいしいよなぁと思ったものです。

そして、そういう思いを、できるだけ余すことなく伝わるように書こう!と奮い立ったのを覚えています。

(ちなみに、たまたまかもしれないけど話を聞いた人たちは全員滋賀県民だったし、なかには30年以上勤続の方もいました)

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最後に、今回多大な時間を掛けて対応してくださった広報の方から、すっごくうれしい言葉をもらったので、引用して締めたいと思います。

この度は、下見から取材、記事執筆、公開まで長い間お世話になり誠にありがとうございました。とても素敵なページにて私どもを発信していただき、とても嬉しく有難く思っております。弊社はこだわりが強い反面、かなり頑な面もあり、度々お手を煩わせたにもかかわらず、最後まで真摯に向き合っていただきありがとうございました。平野さんがご担当してくださったからこそ、と感じています。

またぜひ同僚の方やご友人と滋賀、ラ コリーナに遊びに来てください。滋賀には同世代の面白い仲間もたくさんおりますので、たねやの枠を超えてご紹介させていただきますよ!(特に、食・お菓子についてはまだまだ面白い人たちがいますよ!)

もしお時間ある方は、ぜひ読んでみてください。きっと、このたねやという企業のことが好きになるはずです。

自分が「本当にいい!」と思ったもの(今回はたねやという企業)に対して、それを自分の身の周り以外にも届けることができ、それに対して一定の反応を得られたことは、自分のこれからの大きな支えになるんじゃないかと思っています。

困っているときに、誰かの力になるために。そういうときの準備として、自分はまだまだ努力したいと思います。

(Cover photo by Sakie Miura

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