人の手が編んだものを着るのって、どうしてうれしくなるんだろう

これまで自分は、「ニット」を買ったことがなかった。

もこもこしてかさばるし、重たいし、気軽に洗えないし。そんな理由から、ニットというものに手を伸ばそうと思わなかった。

でも、ひょんなことで知った「気仙沼ニッティング」は、なんだかわからないけど、ずっと気になっていた。とくに、気仙沼ニッティングのサイトは、みんなにおすすめしたいほど素敵。

代表の御手洗さんが、どういう経緯ではじめて、今現在進行形でどんな思いでこれらの商品をつくっているのか、わかりやすいテキストと操上さんの素敵な写真で紹介されていた。

雰囲気まで伝わるものづくりのサイトってなかなかなくて、ものづくりに本気すぎると伝えるほうに力が回らなかったり、逆もしかりだけど、気仙沼ニッティングはどっちもバランスがよく、ちょうどよかった

Meは、気仙沼ニッティングの編み手さんたちが、
ひと目ずつ、手を動かして、編んでいきます。
編まれている長い時間に、
その場の空気やら、やさしい気持ちやら、
いろんなふわっとしたものが編み込まれていきます。
なぜでしょうね、それは、あんがい伝わるんです。

前に、一生物を選ぶような気持ちで最近は物を買っていると書いたけど、ニットの一生物を選ぶんだったら、これだったら“いつか”買ってみたいなぁと思っていた、そのときは。

・・・

10月のある日のことだった。

気仙沼ニッティングが、東京の「コーネルコーヒー」に展示販売会をするということで、せっかくだから行ってみたいなぁと思って、予定を合わせて、いそいそと行ってみた。

その日、「Me」というモデルがあたらしくできたということで、さっそく試着させてもらった。

うまく言えないけど、“自分にフィットしてくる”感じがした。

他のニットも着させてもらったけど、しっくりきたのは、Meだった。最初に着せてもらったライトグレーのニットが、もし買うんだったら一番ぴったりかも。

うーん。正直、高い。

今回は買わずに、もし次回の展示販売会まで悩んでいるんだったら買おうかなと思っていた。でも、買いたい気持ちは高まっていた。

「今購入いただければ、12月末に間に合いますよ」

えいやっ、買っちゃおう。うまい口車に乗せられているような感覚はあったけど、絶対に後悔はしないなと直感で思っていた。だから、その場の気持ちのままに「このニットを購入しようと思います」と言った。

・・・

そうして購入後、あっという間に2ヶ月が経った。

そして今日12月23日、クリスマスプレゼントのようなタイミングで「Me」が家に届いた。配達してくれたお兄さんにサインをして、段ボールを開けて、箱を取り出す。

せっかくだからと思い、カメラを部屋から持ってきて、一階のラウンジで何枚も写真を撮った。たぶん、気仙沼ニッティングのニットじゃなかったら、ここまではしなかったと思う。

今回の編み手は、かつこさん。上品な筆跡で、お手紙を添えてくださった。やっぱり手紙って、文字を見るだけでなんとなくだけどその人のイメージが湧く。想像するだけでもたのしいし、この人が自分のニットをひと目ずつ編んでくれたんかーと思うと、なんだかうれしくなる。

気仙沼ニッティングのサイトのトップページにも書いてあるこのことばは、着てみるとはじめて、「あぁなるほど」と理解できる。

人の手が編んだものを着るのって、どうしてうれしくなるんだろう

・・・

今日は快晴だった。少し寒かったけど、このぐらいだったらニットを着てマフラーを巻けば外でも問題ないなと思って、出かけてみた。最初は着慣れなかったけど、帰りぐらいはいい感じになってきた。

安い買い物ではなかったけど、買って良かったなぁと思う。これからの季節、たくさん着るぞお。

(Photo by Taichi Hirano)

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平野太一

タイムカプセル的

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