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「役に立たなければ意味がない」からの呪縛 #社会人1年目の私へ

周りに同世代が少なく年上が多いキャリアを歩んできたからか、彼らに追いつけるように何かしらアウトプットにつながることをしていなければ「自分は役に立たない」と本気で思っていたし、最初の会社は契約社員だったから早く一人前になって役に立つ人間になりたいと思っていた。

でも、そんな考え方がすこしずつ変わってきた話。

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“使える人間”になるために生き急いでいた

“手放しで楽しみだけを享受する数日間。そんなの耐えられない。何かを生産しないと、何かを鍛錬しないと、生きていいわけがない。強迫観念が常にある。”

引用 : 忙しさの功罪 / 嘉島唯

嘉島さんの言う強迫観念まではいかないけれど、常に頭の片隅には、「自分が楽しいだけでいいのか?」という気持ちがあって、自分の楽しさよりも役に立つかどうかの方を優先していた。

仕事では、つねに「少し先のやらないといけないこと」を常に気にする日々。休日でも、日曜日は週明けの仕事について考えていたように思う。

学んだことは発信し、忘れないようにメモがてらブログをいろんなところで書いていた。好きなこと?まだよくわからなかった。就職活動は散々でどこも受からなかった。好きなことをやるよりも、早く “使える人間” になりたかった。

分からないところがあったら自分で調べるし、後で見返したときにすぐに探せるようにメモしておく。他人の時間を邪魔してまで、自分が聞くことは大事なのだろうかと思うくせがあって、迷惑をかけまいと、ひとりでできることはひとりでやるよう努めてきた。

社会人最初の数年間は、できることを増やして、一人前と認めてもらうために、とにかく生き急いでいた。

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白黒つけられないグレーな部分が増えていく

転職を何度かするうちに、手を動かすだけではなく、新しいことを考えたり決断したりするという企画やコミュニケーション、意志決定なども仕事に含まれるようになった。そうなると、自分だけで完結できていた仕事は減り、チームで仕事を進めていくことも増える。

チーム内には、いろんなバックグラウンドを持った人たちがいる。その全員が同じスタンスだとは限らない。考え方や仕事の進め方だって違う。すべての選択に白か黒はつけられない。

それに、自分が役に立つかどうかだけで考えてきたことは実はそんなに役立つことはなく、自分のスキルの未熟さ(狭さ)を痛感するようにもなった。上には上がうじゃうじゃいる。

すべてパーフェクトにこなすなんて、時間的に無理だし、そもそも仕事に正解はないし、仕事は終わらなくて普通になった(タスクや仕事は連続でどんどん生まれてくるから)。

だから、自分一人だけができていればいいという考えから、「どうしたら他の人でもできるようになるか」と、仕事のやり方を伝えることも大事だと考えるようになった。

当初は、「グレーな部分が存在する」ということが許せなかった。自分だけだったらもっと早くできるのにと思うこともあった。

でも、チームだからこそできた経験も増え(この「#社会人1年目の私へ」というコンテスト企画もそう)、ひとりの力・チームの力の間をバランスを取りながら揺れ動いていくものなのかもしれないと、最近は思うようになった(それがきっかけなのかは分からないけれど、最近はグレーな服を好んで着るようになった)。

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かつての自分が今の自分を助けてくれた

そして最近、発信していたことがきっかけでそれに対して反応をくれる人が増え、自分の好きなことについても書くようになった。

例えば、「Notion」というツールについて。めちゃくちゃ素晴らしいのにあまり知られていないから紹介する記事を書いたら、本国のメンバーから「公式アンバサダーにならないか?」と連絡が来た。

それがきっかけで、整理についての考え方を書いてみたら、「頭の中を整理してほしい」と連絡が来るようになった。

それに、自分が好きなことを発信していると、会いたい人にも会える機会にも恵まれるようになった。最近会いたいと思う人も、昔の自分が書いていた記事を読んでくれていたりして、初めて会う人でも仲良くなるスピードが速い。

「誰かの役に立つように」とはじめた発信は、実は今の自分を形作っていたのかもしれないと気づいた。

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役に立たないことでもそこに意味はある

「役に立たなければ意味がない」という呪いは、社会人経験を積むにつれて、すこしずつ弱まってきた。誰かに役立つかどうかは大事だけど、「(役に立たなくても)自分が楽しめているかどうか」も大事なことだと気づいた

ちきりんさんの「キャリアのVSOP」とか、そういう記事を読んでいると、20代のうちに多彩な経験を積んでおかないといけないと書かれていて、意識的に過ごしていないとあっと言う間に30代になってしまうという焦りもある。

でも、好きなことをやっていると、それに呼応して好きなことや楽しそうなことが集まってくることも実感している。自分を大事にしてもいいのだ、と思えるようになった。

そういえば3月末、2,3年ぶりに彼女ができた。仕事帰りにごはんを食べに行ったり、週末どこかにふらっと出かけたり。好きと言ったら同じような反応が返ってくる。「自分を好きでいてくれる人がいる」ということが、すごくうれしい。「誰か」ではなく「この人」のために頑張ろうと思えるようになった。

最後に、大好きな記事の一節を引用して、おしまいにする。

“「いいか、人生には悪い時期もあれば必ずいい時期が来る。いい時期があれば必ず悪い時期が来る」。この言葉が大好き。なぜ恩師がそう言ったのか、わかる気がする。「必ず悪い時期が来る」という言葉が最後である理由もわかる気がする。いい時期が続くことが普通ではない。仕事や人付き合いでの山あり谷ありは絶対あり続けるんだけれど、谷のときなら谷で楽しいことを見つければいいよね。”

引用 : 私、女性誌のキラキラ感を笑う気になれません、という話 / 小川たまか

「生産的に生きねば」と考えていた、社会人1年目の私へ。今はもがいている時期かもしれないけれど、そのまま頑張っていたら良い時期がくるから、今をがんばりなね。

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平野太一

noteディレクター👨‍💻 / 整理・整頓・アレンジが得意で、Product Hunt巡りが趣味です / 好きなツールはNotionとZapier / 週3日の自炊で使い切れるレシピ集「#週3レシピ」の撮影・試食を担当しています / 週1くらいのペースで更新予定

平野太一の履歴書

もし自分が当時のことを振り返るときに、自分らしい記事を「履歴書」代わりにまとめています。 2018/05/11〜
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