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Spotifyのおすすめがなぜ「いい感じ」なのか考えてみた

最近、Spotifyがおすすめするアーティストや曲の精度が、めちゃくちゃ高い。なんというか「いい感じ」なのです。そのあいまいな感覚を、仕組みでどうやって形づくっているのだろう?と思い、いろいろ考えてみました。

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さまざまな切り口で気になる音楽を探せる

Spotifyは、公式によるプレイリストが豊富。しかも、さまざまな切り口でつくられています。ジャンルだけでなく、今の気分、時間帯、ランキングなど、個々の嗜好に合わせて網羅しているので、新しいアーティストや曲に出会いやすい仕組みになっています。

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最近のお気に入りはRADAR」(レーダー) プレイリスト。K-Popだけでなく、ブラジルやロシアなどの “これから話題になるであろう” アーティストを紹介しています。新人アーティストを仕組みでフックアップしようとする姿勢がいいなと感じます。また、Fresh Findsプレイリストでは、レーベルに所属していないアーティストの曲をまとめて紹介しています。

検索も、アーティストや曲名で検索するのはもちろんのこと、レーベルや特定の年代など、深掘りして調べることもできます。

🔎 year: 〇〇
特定の年の音楽を表示します。
🔎 genre: 〇〇
特定の年の音楽を表示します。キーワードに一致したジャンルの音楽を表示します。
🔎 label: 〇〇
キーワードに一致したレーベルによってリリースされた音楽を表示します。

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最近では、「北欧、暮らしの道具店」や「Starbucks」、「POPEYE」など、企業やブランド、メディアがキュレーションしたプレイリストを公開して、雰囲気や世界観を伝えています。

このように、さまざまな切り口で気になる音楽を探せるようになっているのがSpotifyの特徴です。

「いい感じ」を言語化してみた

ただし、検索で見つけるのは限界がありますし、それだけでは「Spotifyアプリを開こう!」とはなりません。Spotifyに信頼を寄せている「いい感じ」とは何なのか。自分なりの「いい感じ」を言語化してみました。

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この「先回りして行動」が大事なところで、自分の期待を上回る・予想外のことが起きたときに、「そう、それが聴きたかったんだよ!」と感じるなと思いました。

どんなときに「いい感じ」だと思うか

1つ目。シャッフルで曲を聴いているときです。

これは自分自身の感覚なので、偶然かもしれません。Spotifyで ♥ をつけた曲がまとまった「Liked Songs」のプレイリストで、K-Popの曲を聴いているとき、完全にランダムではなく、今流している曲のテンポに近い曲や、最近追加した曲など、関連度の高い曲を次に流しているような気がします。


2つ目。「Made For You」のプレイリストを聴いているときです。

Spotifyには、これまで聴いていた曲を元に、自動でおすすめしてくれる「Made For You」というプレイリスト群があります。「Your Time Capsule」や「On Repeat」のような、よく聴く曲を自動的にプレイリスト化してくれるものから、視聴履歴を元に提案する「Discover Weekly」や「Release Radar」があり、その後者のおすすめが絶妙にいい感じなのです!

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どういうアルゴリズムでおすすめをしているのか気になり、ちょっと調べてみました。「Daily Mix」という自動プレイリストをつくったGlennさんへのインタビュー。

また、noteで「Made For You」で検索してみたところ、Spotifyに関する記事を見つけました。楽器や音声、視聴履歴などの大量のデータを解析することで、期待を先回りしておすすめできるのだそう。だから「わかってるなぁ」と感じるんだなと気づきました。

自分の行動が筒抜けなようでちょっと気持ちわるく感じるけれど、膨大なプレイリスト、曲、アーティストをすべて聞くことが不可能な今、割り切って、Spotify上で新しい音楽と出会えるようにいろいろ聴いてみるほうが楽しめそうだなと思いました。

「いい感じ」が習慣化のきっかけになっている

ちょうど先日、「複利で伸びる1つの習慣」という本を読み終えたときに、この本に載っていた習慣のステップが、Spotifyにそのまま当てはまるぞ…!と気づきました。

つまり、気になる曲を探せる(Search)& いい感じの曲が見つかる(Discover)ことで、もっと新しい音楽に出会いたいと思うようになり、聴いたりLikeしたりするだけで、自分の好きな曲をさらに見つけられる ── 。Spotifyの「いい感じ」のおすすめによって、習慣になっていくステップを身をもって実感しました。

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ちなみに、1つのアカウントでいろんな音楽を聞くと、アルゴリズムがぐちゃぐちゃになってしまうのがデメリット。もっと新しい音楽に出会いたいひとは、元Spotifyの松島さんが書いたこの記事を参照して、複数アカウントで運用するのがよさそうです。

習慣化は他のサービスでも応用できそう

今回、自分が毎日のように使っているSpotifyについて考えてみました。

そのサービスにおける「いい感じ」は、習慣化に大きな影響を与えるのだなと実感しました。「いい感じ」と「習慣化」に関する考え方は、noteでも活かせるところがありそう。他にもよく使っているサービスがあるので、もうちょっと掘り下げて考えてみようかなと思っています。


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