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「逃」げてよかった2018年

2018年は、子どもの夜泣きと仕事の新環境と、ついでに猛暑が重なってなかなかにしんどい年だったように思う。

まあでも12月くらいになって、だんだんと、気持ち的には低空飛行を脱しつつある気がする。振り返ると、やべーなと思ったところで積極的に「逃げた」のが良かったかなと思っているので、その辺を書いてみる。


2017年1月生まれの息子が、今年の4月から保育園に行き始めたのだけれど、そのせいか、初夏くらいから夜泣きが激しくなった。たぶん、5月のゴールデンウィーク明けくらいからだっただろうか。

寝かしつけるのはうまくいくのだけれど、夜中にぎゃーんとサイレンのように、突然大声を出して泣き出す。半覚醒状態で、トントンしたり抱き上げたりしてもいまいち落ち着かず。仕方がないのでリビングに連れて行っておやつをあげたりしてごまかしていたが、そのうちもういいやという感じで夜中に抱っこ紐に入れて散歩にいくようになった。夏は長いことそんな感じで、お盆に実家に帰省した時も、福島の暗く涼しい、でも星の明かりが綺麗な夜を、抱っこ紐でゆらゆらと歩きながら過ごした。


ちょうど同じ時期に、会社でマネージャになった。前任のマネージャが退職することになったので引き継いだのだけど、実は前から「一緒にマネージャやろう」と言われていた。ちょうど、チームの目標を考えたり、組織の中で視点を変えていろいろやっていくのも面白そうと思っていたし、なんとなく心づもりもしていた。(結局一緒にやるんじゃなくて引き継ぐことになって、思ってたんと違う!ってなったけど)なので、マネージャとして働くこと自体は、がんばってみよう、と前向きな気持ちを持っていた。

が、思いがけず、マネージャになった直後に複数の突発案件、しかもそれなりに難易度の高いものが降ってきて、初動をミスったり関係者が多かったり、いろんな人のいろんな価値観を目の当たりにして、だいぶ泡を吹いた。いちメンバーであれば、「まあ、よくね、そんなくらいで」で済ませられる(かもしれない)ものも、そうはいかないわけで、なかなか大変だった。


そしてそれに追い打ちをかけてきた、あの猛暑。

夜泣きやら仕事やらでそこそこ負荷がかかっているところで、地球という星が人類を殺しにきてるのかってくらいの暑さで、なんというか、基礎代謝ダダ下がり、みたいな感じになって、だいぶ心身をやられた。ふざけんなよ猛暑。暑いのやだ。


そんなこんなで、8月くらいから、あ〜こりゃもうあかん、意識の高さを保てねぇ、と思い始め、ゲームに逃げるという選択肢をとることにした。

まずは「スマホ ゲーム おすすめ」とかでググって、「ダンジョンメーカー」というゲームを始めた。

いわゆるタワーディフェンス型のゲームで、魔王になってダンジョンに罠を置いたり魔物を置いたりして、入ってくる勇者をやっつけるというもの。罠やら魔物やらカスタマイズがいろいろと効いて、やりこみがいのあるゲーム。

スマホゲームだから、スマホが手にあればいつでもできる。一時期は通勤中もずっとやってたし、夜中に子どもの夜泣き対応で抱っこ紐で外をぶらぶらしながらやったりもした。

そしてそのうち飽きた。


次は、せっかくだしがっつりやってやろうと思って、ニンテンドーDS版のドラクエXIを買ってみた。

ドラクエは全部ではないけどやったタイトルもいくつかある。好きなシリーズなので、わくわくしながらプレイを始めた。

しかしなんと、最初の村から次の町に行くまでの間で飽きてしまった。まだ仲間も増えてない、ひとりきりでひのきのぼうとか装備している段階でである。

せっかくソフトを買ったのにもったいない、と思わないでもなかったが、飽きたものは飽きた、ダルいものはダルいのだ。諦めた。


そして満を辞して始めたのが、今となってはちょっと古い、「第三次スーパーロボット大戦Z」。

まあ別に満を辞したもクソもなく、第三次とあるようにシリーズもので、第一次、第二次はやったことがあり、第三次が完結編。せっかくなら最後までシリーズをやりたい、と以前からなんとなく思っていたのだ。

このためにわざわざPS Vitaも買った。浪費である。しかし覚悟の上での浪費である。

そして、だいぶプレイした。

朝の通勤時はやらなかったけど、帰りの電車とか、奥さんと子どもがいない時とか、あとは9月にオランダに視察(仕事)に行った時も、行きと帰りの飛行機で3〜4時間やった。

先ほどのダンジョンメーカーもそうだが(ゲームとしては全然違うけど)、アクションゲームみたいなリアルタイムのアドレナリンはいらないし、でもそれなりに味方を育てればサクサク勝てるし、けっこう気持ちよくプレイでき、なんとなくフロー状態みたいにもなっていたと思う。


この時期、時間の優先順位はこうなっていた。

(1)家族
(2)仕事
(3)ゲーム
(4)学び

逃げモードとは言いながら、日中は仕事をしっかりやっていた(基本的に職場の人間関係はとても良いので助かった)し、子どもや奥さんがいる前でだらだらとゲームをするというのは自分としてはイマイチだと思うのでやらなかった。

でも学びの時間が減って、本を全然読まなくなった。そのせいで、本当は毎年100冊読了目標にしているのだけど、今年は70冊くらいしか読めなかった。


そういう生活を数ヶ月続けた結果、だいぶスッキリした。

そして、今ではゲームはまったくやらなくなった。だいぶモチベーションというか、意識の高さも回復したと思う。

今の時間の優先順位はこんな感じだろうか。

(1)家族
(2)仕事、学び

わりと、やる気が出ている。逃げなくてもよくなったかなと感じる。


逃げる、という言葉について考えると「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ・・・」と呟く碇シンジ君が思い浮かぶ世代である。

確かに逃げちゃダメな瞬間も人生にはたくさんあるだろう。でも、実はそんなに多くもないのではないか、とも思う。小さく逃げつつも、最終的にそれなりに勝てれば、大抵の人には良いのではないだろうか。

逃げるという言葉がネガティブすぎると感じるなら、「低空飛行」でもいい。低くても、ゆっくりでも、墜落することなく飛び続けられれば、いつか大きく高く飛べる時が来る。


そんなわけで今年の漢字はあえて「逃」にしてみた。今年の振り返りのつもりで書き始めたのだけれど、自己啓発エントリみたいになってしまって、意識の高さがにじみ出ている気がしないでもない。

今は「逃げる」よりも「やったる!」という気持ちになっている。今年の大変だった時期を思い出して、改めて、逃げるという選択肢をとってよかったんじゃないかな、と思う。

この変化の大きい時代、いつどんなリスクがあるかわからない。飛ぶ高さは柔軟に変えていきたいなと思っている。最後の最後、振り返ったときに、「自分にしてはまあまあ、遠くまで来れたかな」と思えれば、それでいい。

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