世界一きちんとした関係代名詞の理解法

今回は関係代名詞の理解法について説明していきたい

まず、現行の関係代名詞の説明の仕方はわかりにくいものが多い。販売されている文法書もブログ等の記事もほとんどすべてである。

それでも、なんとなくわかっていれば関係代名詞を含んだ英文を読むのには困らないわけだがそれでも、上達が頭打ちになってしまうのはこの部分を理解しないからだと思う。

まず、関係代名詞を理解するには3つの説明が必要となる。といっても難しいのではなく、一つ一つは簡単だ。こうした小刻みなステップがなく説明するから、ほかの参考書がわかりにくくなる原因となる。

それでは、第一のステップは、品詞を思い出すことである。

品詞とは、言葉を働きごとに分類したものである。具体例を出すと、名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、感嘆詞といったところである。これについての理解が関係代名詞を理解するのに役立つわけである。特に、名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞の5つについて知る必要がある。

それぞれの品詞についてなんとなくわかっているとは思うので、ポイントを絞る。それは、それぞれの品詞がどの文の要素となるのか知っているのかということだ。文の要素とは、主語、述語動詞、目的語、補語、修飾語の5つである。5文型でいうならSVOCMである。

これは文法書のとおりであるが、名詞は主語、目的語、補語になり、動詞は述語動詞、形容詞は補語、修飾語(名詞に対して)、副詞は修飾語(名詞以外)である。そして、前置詞であるが前置詞+名詞の形で修飾語(名詞に対してと名詞以外に対しての両方のタイプになる)となる。

これは、文法書のとおりなのだが、一つ追加したいのは前置詞については、名詞の働きとしてカウントしたいのである。つまり、名詞は主語、目的語、補語、そして、前置詞+名詞で修飾語の4つになるということである。

これらの品詞と文の要素の関係は文法書や普段の英語の学習から体得していると思う。

この品詞と文の要素との関係をあらかじめ思い出しておくことがステップの一つ目である。

2つのステップは関係代名詞によって作られる節は、形容詞節であるということである。

関係代名詞は節を作るというのは知っていると思う。また、節というのは主語と述語動詞が含まれているというのも知っていると思う。

それではこの節は英文中でどのような働きをしているかというと、形容詞節なわけである。(関係代名詞のwhat以外、whatは名詞節を作るので今回は割愛するが基本的な考え方は同じである)

形容詞節というのは、形容詞と同じ働きをしているわけだから、形容詞は補語と修飾語(名詞に対して)なわけだが、関係代名詞の形容詞節は修飾語(名詞に対して)のみとなる。

つまり、関係代名詞の形容詞節は名詞を修飾するのである。先行詞を修飾するわけである。なので反対に言えば先行詞は「名詞」なのである。

さらにいえば、関係代名詞の節の部分に知らない単語が多くてわからなくても、先行詞を修飾している言葉の塊なのだなと思えば怖いものでもない。

この2つ目のステップで節自体の働きは大体理解したと思うが、さらに関係代名詞を理解するためには3つ目のステップが必要だ。最後のステップである。

3つ目のステップは関係代名詞は節の中で名詞の働きをするということである。

ここで鋭い人は気が付いたと思うが名詞の働き、つまり1ステップ目の名詞と文の要素との関係を思い出してほしい。名詞は、主語、目的語、補語、そそして、前置詞+名詞で修飾語(名詞に対してと名詞以外に対しての両方)の4つの働きがあった。つまり、関係代名詞は節の中でこの4つの働きのどれかとして存在するわけである。

ややわかりにくいのは関係代名詞は節の頭に移動することだ。主語は初めから文頭であるのでイメージしやすいが、目的語、補語は文頭に来ることはないし、前置詞+名詞は文末に来るのが普通なわけである。しかしながら、ここから関係代名詞の節がはじまるというのを明確にするため節の頭に移動させるわけである。

最も理解しにくいのは前置詞+名詞が節の頭にくるということだと思う。しかも、単純に関係代名詞が節の頭に来るだけではなく、前置詞も一緒に移動しているわけである。これにピンとくるのはかなり難しいと思う。

関係代名詞はwho、which、thatなど捉えどころない単語なのでイメージがわきにくいかもしれないがこのように働きから理解すればすんなりわかると思う。

これが3つのステップによる関係代名詞の理解である。個人的に理解がこんがらがるポイントは英文中における節の働きと節の中の関係代名詞の役割をごっちゃにしているしている人がいるのではないかと思う。なので、まず、節は形容詞節であり名詞を修飾する。そして、関係代名詞は節の中で名詞の働きをするときっちり分けて別々に理解すればよりすっきりわかりやすくなると思う。

以上が関係代名詞の理解のための説明である。

ちなみに、多くの英文法書は具体的な英文と和訳を持ち出すのでかえって注意がそれると思い、例文等は全部省いた。面倒だったためでもある。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?