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【未来予想図】GPTsの報酬形態を考えればどんなGPTsを開発すれば良いのかが分かる

皆さんこんにちは。
今日もプロンプトを活用していますか?
私はプロンプトエンジニアとして、クライアントにプロンプトを納品する仕事や、ChatGPTの活用方法についての発信をしているユウスケと申します。

本日は「GPTsの報酬形態を考えればどんなGPTsを開発すれば良いのかが分かる」というテーマでお話したいと思います。


たくさんのGPTsが生まれている

OpenAI DevDayから1週間程経ち、ChatGPT PLUSに課金しているユーザーの全員がオリジナルのチャットボットを開発できるようになりました。

このチャットボットはGPTsと呼ばれ、XのタイムラインをスクロールするたびにGPTsの紹介ポストを見かけることができます。

さらに近い将来、OpenAIは「GPTs Store」というプラットフォームを公開し、GPTsの使用料に応じて開発者に報酬を渡すという発表をしています。

本記事では、GPTsがどのように活用されるのかを考え、その上でどんなGPTsが必要とされるのかを考えてみました。

OpenAIは何をしようとしているのか?

まず初めに、OpenAIが何をしようとしているのかから考えてみたいと思います。

OpenAIは将来的に、仕事の大半をAIに任せ、AIが稼いできたお金をユーザーに配る、いわゆるベーシックインカムの実現を目指しています。

ベーシックインカムはWorld Coinという仮想通貨で配布され、その為にユーザーの虹彩情報を取得しているということが話題になりました。

そして僕の予想では、GPTsの報酬はWorldCoinで支払われるのではないかと考えています。

【仮定1】
GPTsの報酬はWorldCoinで支払われる

OpenAIはどこからお金をもらうのか?

ユーザーにベーシックインカムを配布するには、そもそもOpenAIがお金を持っていないと話になりません。

では、OpenAIはどのようにお金を作ろうとしているのでしょうか?

ビジネスにはtoBとtoCの2つの形態があります。

toBは企業向けのサービスを開発すること。
OpenAIでいうとAPI使用料がこれにあたります。

toCは個人消費者向けのサービスを開発すること。
OpenAIでいうとChatGPT PLUSの使用料になります。

さて、OpenAIはtoBとtoCのどちらのビジネスに力をいれ、どこからお金をもらいたいと思っているのでしょうか?

僕の考えでは、OpenAIはtoBビジネスをしたいと思っているはずです。

個人からちまちま使用料を徴収するよりも、お金を持っている企業向けのサービスを開発してまとまったお金を得たいと思うはずです。

一時期「ChatGPTのユーザーが減少した」というニュースがありましたが、それはAPI提供に力を入れていたからに違いありません。

【仮定2】
OpenAIはtoBビジネスに注力する

GPTsの報酬はどこから出るのか?

さて、GPTsは使用された量に応じて(?)開発者に対して報酬が分配されると発表されています。

この報酬は、どこから出てくるのでしょうか?
OpenAI周りのお金の流れを考えてみましょう。

おそらく多くの方がGPTsの報酬はChatGPT PLUSの使用料から出るイメージをしているのではないでしょうか?

しかし、ユーザーから利用料を巻き上げて、それをGPTs開発者に還元するしくみは上で紹介したベーシックインカムの考え方と矛盾すると思いませんか?

先程も言った通り、OpenAIはtoB向けのビジネスに注力したいと思っているはずです。

しかしAPI利用料だけでは十分な報酬を用意することは難しいでしょう。

そこで注目したいのが、企業向けのChatGPTである「ChatGPT Enterprise」です。

僕が考えるGPTs報酬の流れは以下です。

  • 企業がChatGPT Enterpriseを登録する

    • 企業→OpenAIにお金が流れる

  • 企業に属するユーザーが個人の負担無しでChatGPTを使用できる

    • ChatGPTのインフラ化

  • ユーザーが仕事の効率を上げるためにGPTsを開発する

  • 企業内でそのGPTsが活用される

    • 労働時間の削減

  • GPTsを開発したユーザーにWorldCoinで報酬が支払われる

    • ユーザーへのベーシックインカム

この流れだと、OpenAIはtoBビジネスをおこないながらユーザーにベーシックインカムを配布することが可能になります。

【仮定3】
GPTsの報酬元は、ChatGPT Enterpriseで得る

我々はどんなGPTsを開発すれば良いのか?

以上のことを踏まえて、我々はどんなGPTsを開発すれば良いのかを考えてみます。

ただし、以下はビジネス視点での意見であることにご注意ください。
純粋な楽しさを求めての開発は、それだけでユーザーの心を満たすものです。
そういった「楽しさドリブン」の開発を否定する意図はありません。

前提: 大衆向けのGPTsは不要

現在開発されているGPTsを見ると

・記事作成
・画像生成

など、多くの方にとって身近な機能を備えたGPTsがたくさん開発されているように思えます。

GPTsは誰もが簡単に開発できるチャットボットです。
機能で勝負しようとすると、より高機能なGPTsが現れて疲弊してしまいます。

GPTsはニッチであればあるほど良さそうです。

いくつか活用法を考えてみました。

個人での活用

大衆向けのGPTsは常に「帯に短し襷に長し」の状態になる予感がします。

文章や画像などは「だれにとっても良い」ものはなく、作者の好みを混ぜ込みたくなるものです。

そこで、自分の癖や好みをインプットしたGPTsが活躍するでしょう。

この活用方法はOpenAIからの報酬を得られることは難しいですが、一番基本となる活用方法でしょう。

閉ざされたコミュニティでの活用

前述した図の通り、会社内での活用は必須でしょう。

社内のある作業だけを自動化する、超超特化型GPTsです。

このGPTsは、特定のユーザーだけが使います。

しかし、そのユーザーにとってはなくてはならないツールです。

結果的に長く活用されるGPTsとなり、開発者は報酬を得ることができます。

広告としての活用

SNSのキャンペーンで活用するシーンを考えてみました。

例えばあるアニメの映画公開が決まったとします。

そこで、公式アカウントが
このGPTsを使って画像生成してください。期間内の応募の中から賞品をプレゼントします
というようなコンテストを開催します。

このGPTsはアニメ原作者の画風で画像を生成できるチャットボットです。

ユーザーはGPTsを使い、生成された画像をSNS上にアップします。
AIが簡単に画像生成してくれるので、コンテスト応募のハードルは低いです。

結果的に、SNSのタイムライン上に同じような画風のイラストが溢れ、映画の認知度が上がります。

そんな広告的な活用方法はいかがでしょうか?

アニメ映画以外にも、町おこしやフォロワーを獲得したい個人が同様のコンテストを開催することができそうです。

今話題になってることもどうでも良くなる

そして、これらが実現するなら現在Xで話題になっている

  • GPTsに本名が表示される

  • プロンプトインジェクション対策をしていない

ということが大した問題ではないことに納得がいくのではないでしょうか?

限定的な範囲でしか使用されないGPTsなら、本名やプロンプトがバレても問題ありません。

GPTs開発をする上で我々が学ぶべきこと

良質なGPTsを開発し、我々が報酬を得るにはどのような知識が必要になるのでしょうか?

いくつか考えてみます。

プロンプト開発能力

これは、最低限で構わないと思います。

今となってはだれでもプロンプトは書ける(なんならGPTsの開発ページにプロンプトを作成する機能がある)し、GPTsを開発した後に微調整することも可能です。

ただし、

  • どんな機能が必要なのか

  • どんな情報を食べさせておくか

を選定する能力は必要になりそうです。

自分の仕事の理解

GPTsは狭い範囲で深く使用されるのが良さそうです。

ということは、その仕事についてクリティカルに課題解決できなければいけません。

AIへの指示をする際に、そもそも何をして欲しいのかを言語化する必要があります。

そのときに必要なのが、仕事の理解です。

AIの勉強をする前に、自分の仕事について深く理解しましょう。

改善ポイントを見定める能力

そもそも自分の仕事の中でどの部分をAIに任せることができるのかが分からない人は多いです。

ChatGPTの使い方が分からない」という状態は、「ChatGPTの機能が分からない」のではなく、「ChatGPTを何に活用すれば良いのかが分からない」のです。

まずは、あなたの仕事の中で「繰り返し」「面倒」なものを探しましょう。
そして、それらがAIに任せられないかを考えましょう。

それでも難しければ、ぜひ僕にご相談ください。

https://lin.ee/QYF9WBY

まとめ

この記事では、GPTsの報酬形態を考え、どんなGPTsを開発すれば良いのかを考えてみました。

  • OpenAIはどこからお金をもらいたいのか?

  • GPTs開発者への報酬フロー

  • どんなGPTsを開発すれば良いのか?

をお伝えしました。

こういったレイヤーでの情報発信が面白いと感じた方は、是非上のQRコードやURLからLINE登録をして頂くと嬉しいです。

もちろん、GPTsやAssistants APIを活用したbotやツールの開発も承ります。

参考


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