見出し画像

2019/07/09 韓国への輸出厳格化、イラン高濃縮ウラン生成へ、ウイグル騒乱から10年

毎週開催している「国際情勢を語り合う会」の内容を備忘録もかねて記しておきます。実際に話していた内容にその後発生したことやちょっと調べたことなども入ってます。

①フッ化水素など日本から韓国への輸出厳格化
フッ化水素など3品目について日本は韓国への輸出を厳格化することにしました。今までは優遇国として簡素な輸出手続きで輸出していましたが、これにより1件ごとの許可を取らならなくなり、必要な素材が届きにくくなる可能性が高くなりました。
半導体産業(主なメーカーは、サムスン電子、SKハイニックス)は韓国の輸出の2割を占めており、日本から輸出しているこれらの品目が輸入できなくなると半導体生産に支障が出て、韓国経済に大きな影響を与えることになります。

現在日本と韓国は徴用工問題などでもめており、当初はその報復かと報道されていました。

しかし日本の外交政策は協調外交(弱腰外交ともいう)なので、韓国にだけ強硬に出たのにはちょっと違和感がありました。

ですのでのちに出てきた「フッ化水素横流し説」の方が説得力があります。

フッ化水素というのは金正男暗殺に使われたVXガスや、サリンの製造に必要な毒物です。(虫歯予防でよく耳にするフッ素はフッ化ナトリウムです)

このフッ化水素を韓国から北朝鮮に違法に輸出し、それがイランに流れているといった事態をアメリカがつかんでおり、それを止めさせるためアメリカから依頼があった、とすればすんなり理解できます。

イランにいったフッ化水素はどうなるかというと、次項にて。


②イラン、イラン核合意違反の高濃度ウラン生成へ
アメリカは離脱したイラン核合意ですが、その中でイランは濃縮度3.67%までのウランを300kgまで保有できるとなっていました。
先日300kgは超えましたが、今度は濃縮度を超しました。

天然のウランには核分裂するウラン(ウラン235)は0.7%含まれていますが(残りの99.3%は核分裂しないウラン238)、これを原子力発電に使うために遠心分離により3%程度に高めることが必要です。
その過程においてフッ化水素が使われます。
イランは今後濃縮されたウランに再度濃縮をかけ20%のウランを作り、それをもう一度濃縮することで核兵器に必要な90%の高濃縮ウランを作る可能性があります。

遠心分離は意外と時間がかかり、核兵器に必要な高濃縮ウランを作るには天然ウランから3回遠心分離する必要があるので、順調にいっても1年はかかる見込みです。それまでにイラン核合意の当事者がイランに経済的にメリットのある提案ができるかがカギになりますが、つい先日も当事者のイギリスがジブラルタル海峡でイラン船を拿捕しており、ちょっと先行きが暗いです。


③ウイグル騒乱から10年
2009年7月5日に中国北西部にある新疆ウイグル自治区で死者192人を出す騒乱がありました。この地域にはイスラム教を信仰するウイグル人が現在でも多く住んでいます。漢化政策を行ないたい中国共産党としては改宗させるため、強制収容所に100万人以上のウイグル人を収容しているとBBCなどの西側の報道機関から報道されており、人道上も問題となっています。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?