アラブの春2019

2010-12年にかけて起こったアフリカでの民主化運動はアラブの春と称されてますが、最近またそのような運動があり、情報が混乱してきたのでまとめました。

アルジェリア
2019年2月ブーテフリカ大統領の5選表明に反対するデモ。20年にわたる長期政権、および高齢(82歳)のため。閣僚を変えるなどでデモを鎮めようとしたがデモは収まらず最後は軍部が引導を渡し政権は崩壊する。

リビア
2011年のアラブの春のときに当時のカダフィ政権を打倒したものの、その後西部トリポリを拠点とする暫定政府と、東部ベンガジを拠点とする軍事組織で分裂状態が続いていた。今般軍事政権のハフタルが暫定政権打倒を目的としてトリポリに軍を進める。
国連は西部トリポリの政権を支持する一方、エジプト及び東部に石油利権をもつフランスは東部ベンガジ勢力を支持している状態で、どう決着するかは現在のところ不透明。

スーダン
バシール大統領は1989年にクーデターで政権を取り、30年後の2019年に軍部によるクーデターで失脚することとなる。デモによりアルジェリアで政権が崩壊したこともデモ開始に影響与えた。軍部は民衆によるデモを鎮めるためクーデターによりバシールを失脚させたが、次の大統領候補が旧政権の中の人であったためデモは収まらずその次のブルハン氏が2年以内に文民政権を発足させるとした。デモは一時期より落ち着いているがまたいつ起こるかわからない状況。

このような状況が他国に影響を与えるかどうかが注目されます。

2010年のアラブの春の評価としては最初に革命をはたしたチュニジア以外はあまりうまくいっているところはないみたいですね。
チュニジアは2015年にノーベル平和賞をとった「国民対話カルテット」の活躍により民主化に成功しています。

おまけ
スーダンは2011年に南スーダンが独立するまではアフリカ最大の国でしたが、独立後はアルジェリアがアフリカ最大の国となっています。

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