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外猫対策の地域による課題の違い

地域猫やTNRを行っていくにあたり、多くの課題を乗り越えなければなりません。

お金はもちろん誰もがあたる課題ですが、その他にも課題はあります。

地域によって住民の年齢層、生活スタイルが全然違うので、全国共通の地域猫やTNRをやるにも課題が様々です。


田舎の課題

  • スぺイクリニックがない、遠い

  • 未だに猫の外飼いが普通

田舎も度合いが様々なので、ひとまとめにはしにくいです。

しかし、スぺイクリニックや外猫対策に理解を示して協力してくれる動物病院(以下、スぺイクリニック等)の少なさは共通課題かもしれません。

いかんせんスぺイクリニック等がない、見つからない、遠い。

また、田舎特融のいまだに外猫当然、生まれても川に流すことに罪悪感のない風潮を覆すのはとても難しいです。

一方で住民のつながりは強いため、そこまで古い考えではなく、ある程度外猫をなんとかしたいという雰囲気があれば、地区長さんなどを通じて対策を進めることは比較的容易です。

車は一家に一台どころか、ひとり一台持っていることも少なくないため、捕獲したあとの運搬は誰かしら担当してくれる人が見つかります。

都会の課題

  • 住民への周知徹底が重労働

  • 車がない

都市部では、スぺイクリニック等が近くにあったり、外猫をあまりよしとしない文化が根付いています。そういう意味では先述の田舎と同様の課題はありません。

しかし、住民同士のつながりは薄く、隣の方の顔もわからないことすらあります。加えて、人口密度が高いので、地域猫やTNRの周知だけで膨大な作業量になります。

まして地域猫の理解を得るのは想像以上の大変さだと思います。

また、いくら近くにスぺイクリニック等があっても、車を持つ人が少ないため、捕獲運搬できる人が限られてしまいます。

歩きまたは自転車で運ぶ距離にスぺイクリニック等があればいいのですが、それにしても一度に多数は運べません。

北海道北見市

先日Twitterのスペースでこの話をしたときに、スピーカーの方から聞いた話です。

北見市にはスぺイクリニック等がないため、とにかく遠方まで運搬する必要があるとのことでした。

みなさん車を持っているような地域ですが、遠方まで運搬するためのガソリン代や高速代がかなりかかってしまうため、そこでも費用捻出が必要になるそうです。

北海道はでっかいどう。軽視できない課題ですね。

こういうことを聞くと、手術代だけ無料になっても解決はしないということがよくわかります。

千葉県木更津市

千葉県の木更津市は田舎としても少し特殊です。元は木更津キャッツアイ、ニャーニャーのTHE田舎町でしたが、近年は違います。

アクアラインが通り、神奈川や都内へのアクセスがいい、新興住宅の整備、商業施設の充実などで毎年人口微増している町です。

前から住んでいる高齢者層については、車1人1台世帯も多く、猫を運搬するにも車に困らない。

ただ、昔ながらの住民と、移住してきた若手世帯との間にトラブルが起こります。

どうにかしようと若手世代が対策に乗り出そうとしても、先住民たちの理解を得ることが最大の課題として立ちはだかります。

そうなると、わざわざ説得してまでやらなくなってしまうかもしれません。

市町村行政に期待

このように都市部と田舎で課題も異なりますし、田舎でもその地域の特色で全く違う課題があがります。

外猫対策を進めるためには、地域の特色を理解し、課題を想定しながら行う必要があります。

この地域の特色を一番理解しているのは、市町村行政だと考えています。

そのため、市町村行政の協力が対策のキーとなると言っても過言ではありません。

ボランティアだけではきついです。まして外からやってきたボランティアでは課題が想像しにくいです。

全国共通施策の地域猫やTNRであっても、その場の市町村行政にしかできないことがあります。

期待しています。