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手術の心得 ~全頭手術の理由~

外猫や野良猫が増えてしまって、手術や里親を探しを考えている方から
メスだけやりたいという相談が少なからずあります。結論から言うと、オスの手術をしないという選択肢は基本的になしです。

まず大前提として猫が複数頭いる場合、捕獲器では捕獲する猫を選べません。

次に、未去勢オスが隣の集落で種をつけたメス猫が流れてきて子猫を産むことが十分に起こりえます。

『今まで見たことなかった猫が急に来ていきなり子猫を生んだ!!』という経験はありませんか?そのオス親はあなたがいつも見ている猫の可能性が高いです。その可能性をなくすため、必ずオスも全頭手術をしてください。

一斉捕獲を目指す

捕獲、手術、リターン(TNR)による繁殖制限を目的にしている場合、普段からその場に来ている全頭一斉に捕獲して手術することを目標にしてください。まずは半数、まずはメスだけなどという計画はほぼ間違いなく失敗します。

失敗とは、何頭か手術したのに、数か月以内にまた猫が増えてしまうということです。お金も、労力も時間もすべて無駄使いになります。当院に依頼される方は、そうなって欲しくないのです。

警戒心が強い猫ほど捕り逃がす。逃がした猫ほど警戒心が強い。

例えば、10頭いるのに、まずは5頭手術し、後日残りの5頭と計画したとします。

1回目はうまく済み、後日2回目に捕獲する際、前回手術した5頭と今回手術予定の5頭が混在する場所に捕獲器を仕掛けることになります。

すると、すでに手術済みの5頭が再度捕獲器に捕まります。1回目に捕まった警戒心の薄い猫が再度かかるのは当然のことです。そうやっているうちに捕獲目標である未手術ねこ5頭の警戒心はどんどん上昇し、捕獲は難しくなる一方です。

結果的に、捕まらなかった猫は出産し、最初の5頭を手術をしたことが無意味になるほど増えます。こうならないように、全頭一斉捕獲・手術を目標にしましょう。

数頭ずつやってもいい例

リターンしないならOK

捕獲・手術後、室内飼育に切り替えたり、譲渡する場合に限って、捕まった猫から順番にやっていけばいいと思います。

ただし、あまりにもゆっくり進めていると繁殖しますので、その点は注意してください。
最速生後6-7か月くらいで出産します。
出産から最短3か月で、次の出産が来ます。ご注意を。

本記事はホームページ上のブログの抜粋です。全文が気になった方は是非お読みください。


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