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教職員向けファクトチェックガイド

ChatGPT により「ハルシネーション」という言葉が脚光を浴び始め, 情報の真偽を判断する「ファクトチェック」の必要性もより有名なものとなりました.

しかし, そもそも AI を活用する如何に関わらず, インターネット上の情報を活用するというシーンであれば, ファクトチェックの技能はかねてから不可欠だったと考えています.

しかし, なかなかファクトチェックについて, まだまだ一人一人の先生にメジャーな素養が伝播していないようで, 弊社にも質問が寄せられます.

"生成Aiを皮切りに, 生徒に批判的能力を醸成させたい."
"ファクトチェックの方法を詳しく知りたい"

弊社に寄せられる質問の一例

本noteでは, 教員が自己のファクトチェック能力を向上させ, 同時に生徒の情報活用能力を育てるための効果的な戦略と手法を提供します. 

ここにおける基本的な概念や手法, 問いは, ファクトチェックの全てを網羅するものではありませんが, 初学者が抑えるべき優先度の高いコンセプトであると考え, 独自に作成したものです.

多くの教職員の皆様の手立てとなることを願い, 作成します. 

ファクトチェックを習慣にしよう

ファクトチェックの基本

ファクトチェックの基本的な手法を理解し、自身の情報活用能力を高めることが最初のステップです.
以下に、ファクトチェックの基本的な手法を6つ示します。

  1. 情報源の信頼性を確認する:
    提供された情報の出典が信頼できるものであるか確認することが重要です.

  2. 複数の情報源を比較する:
    同じ情報を複数の情報源で確認し, 一致しているか確認します.

  3. 専門家の意見を参考にする:
    特定の主題についての専門家の意見や研究を参考にします.

  4. ファクトチェックツールを利用する:
    ファクトチェック専用のウェブサイトやツールを活用します.こでもツールを利用したから100%安心と油断しないことが重要です.

  5. 情報が提供された時期を確認する:
    情報が古いものでないか, また現在においても有効であるかを確認します.

  6. 情報提供者の目的や可能なバイアスを考慮する:
    情報提供者が偏見や利害関係をもって情報を提供していないか, また情報が偏った視点から提供されていないかを検討します.

教員がファクトチェックの能力を向上させる方法

教員自身がファクトチェックの能力を向上させるための具体的な戦略を以下に示します.

  1. 情報源の選定:
    出典を記載するだけではなく, 一次情報として, 政府や公的機関, 専門家、信頼性の高いメディアなど, 信頼性の高い情報源を選択する. 

  2. 情報の真偽の確認:
    複数の情報源から得た情報を比較し, 専門家の意見を参考にし, ファクトチェックツールを活用するなど, 情報の真偽を確認する.

  3. 情報活用能力の強化:
    最終的には, 自己の判断力を養うべく, 情報を客観的に評価し, 疑わしい点や矛盾点を見つける機会を定期的に作る.

指導に役立つファクトチェック8つの問い

以下に, 教員がファクトチェック能力を向上させるための8つの重要な問いを載せます. 参考にしてみてください.

  1. 情報源は信頼できるか?
    この情報の出典は何ですか?
    この情報源は権威があり、信頼できるものですか?

  2. 情報は最新か?
    提供された情報は最新のものですか?
    情報が古くなっていないか、確認しましたか?

  3. 複数の情報源は一致しているか?
    同じ情報を他の情報源でも確認しましたか?
    異なる情報源の情報は一致していますか?

  4. 専門家の意見は何ですか?
    特定の主題に関する専門家の意見や研究を参考にしましたか?
    その専門家に利害関係のあるトピックは何ですか?
    専門家の意見は一般的な見解と一致していますか?

  5. 情報提供者の目的は何か?
    この情報を提供している人や組織の目的は何ですか?
    何らかのバイアスや偏見がありますか?

  6. 情報は客観的か?
    提供された情報は客観的な視点から来ていますか?
    個人的な意見や感情が混ざっていないか?

  7. 情報には証拠が伴っているか?
    提供された情報には具体的な証拠やデータがありますか?
    その証拠は信頼できるものですか?

  8. 情報は論理的か?
    提供された情報は論理的に整合性がありますか?
    矛盾点や論理的な飛躍がありませんか?

以上の情報が多くの教職員の皆様と子どもたちに活用され, 生成AIやインターネット上の情報も, 良い学びにつながりますように願っています.

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