見出し画像

熟成兄弟の料理長が生まれました

井上豪希さん(TETOTETO 代表「食のクリエイティブディレクター / 料理人」、以下ゴウキくん)が、熟成兄弟の商品開発を手伝ってくれることになりました。

「ゴウキくんって何者?」という方は、自己紹介記事がありますのでこちらにリンクを用意しました。

会いに行く肉屋

熟成兄弟は、店舗のない肉屋として、出張型サービスに特化して活動しています。会社の利益構造は、熟成肉の売上金から、精肉の仕入れ代金と、販売に関わる経費を差し引いたものとなります。すごくシンプルなビジネスモデルで、販売に関わる費用が少なければ少ないほど利益が出やすくなる構造です。それにも関わらず、EC販売はせずに、交通費をガンガンかけて出張型サービス(お客さんのところへ出かけ、目の前で説明し、熟成肉を焼いて提供)に特化しています。主な出張先は、提携先の宿泊施設、イベント、個人宅等でのBBQ等。インターネットで商品を販売すれば交通費はゼロになるので、ネット販売する方が利益率は良くなります。それでも出張型サービスに拘る理由は、お客さんに商品と熟成兄弟を知ってもらうためです。

脱サラして始めた事業です。実績も知名度もない熟成兄弟が、ネットで肉を売るのはほぼ不可能だと考えました。なぜなら、精肉も熟成肉も世の中にたくさん溢れているからです。これだけモノが溢れている状況で、僕たちの商品を選んでもらうには、選んでもらう理由が必要になってきます。そこで辿り着いたのが、お客さんに会うということでした。自分がお客さん(肉を買う側)の立場になったとき、年に一回ぐらいの大事な日のお肉は、自分が体験(美味しくて楽しい記憶)したことのあるお肉を、知り合いのお肉屋さんから買いたいと思いました。普段の生活で使うお肉は近場のスーパーで買います。

美味しくて楽しい記憶をお客さんに提供することが重要になります。そして、お客さんにとって初めての体験で「なにこれ?!美味しい!面白い!」と心動いた商品が、そのお客さんにとってのブランド品になる。これをオセロ戦略と勝手に名付けています。できるだけ早くお客さんの心を動かす(オセロのように心をひっくり返す)ことが重要だと考えています。

資本力も知名度もゼロに等しい熟成兄弟は、お客さんと会って、お客さんに熟成体験を提供し、お客さんの心を動かし、将来インターネットで商品を購入してもらう流れを作ろうと、営業スタート時に決意しました。

そしてこれが実際に、活動間もない頃に、この意図がピタリと当てはまった出来事がおきました。サウナ好きが集まるイベントへ急遽熟成肉を持ち込んで焼かせてもらったときのことです。

画像1

TwitterでTSさんがこのようにツイートしてくれたのは、非常に嬉しかったです。「意図していたことが、少しでも伝わって良かった」、と安堵しました。TSさん、言語化ありがとうござます。

EC販売スタートへのカウントダウン

熟成兄弟は、「会いに行く肉屋」として、熟成体験をいろんな土地で展開してきました。目標として、その体験者数が合計100名に到達したときに、EC販売を限定的にスタートしてみようと考えています(100個売り切り等)。売り方もLIVE配信して、開発エピソードや調理実演なども交えて面白いやり方で出来ればと考えています。

とはいえ、インターネットでは、売れやすい商品と売れにくい商品があり、熟成兄弟の主力商品でもある骨付き熟成肉は、家庭用にはハードルが高く、限りなく後者にあたるので、家庭でも調理が簡単な新商品の開発が必要になります。

熟成肉を使った美味しい新商品。熟成兄弟が納得して世に出す、あの熟成肉の香りを家庭でも味わえるもの。そんな想いがあります。熟成兄弟の誕生ストーリーをご存知の方は既にお気づきだと思いますが、僕たちは熟成肉しか焼けません。それに特化して活動してきました。調理知識&経験が乏しい僕たちが、単純に寄せ集めのアイディアで開発しただけでは、感動を生み出すことは出来ません。熟成肉×〇〇とした場合に、熟成兄弟の枠内で完結するのではなく、新しい人と協業したほうが、より良い熟成体験を生み出せるのではないかと考えました。

そこで登場するのが、料理長(ゴウキくん)です。

料理長は、熟成兄弟にとっての作曲家

ゴウキくんは、熟成兄弟のメンバーとして参加するのではなく、商品開発を支援してもらい、商品毎の売上を共有する形(レベニューシェア)で一緒に活動します。音楽業界で例えるなら、作曲家です。曲を作曲してもらい、曲が使用される度に、曲の使用料(著作権)を作曲家にお渡しするイメージです。

熟成兄弟は、料理をつくる人を尊敬しています。お互いの合意のもと、料理(レシピ開発者)に著作権を持たせるという新たな試みをスタートさせます。この活動がシェフの方たちの新しい働き方に少なからず貢献出来ればと思いますし、僕たちのように資本に余裕がない会社でも、一流料理人の方と、商品開発に素早く取り掛かれれるのは、とてもいい試みではないかと感じています。

出会いと共通点

画像2

熟成兄弟との出会いは、2020年8月に開催したアウトドアサウナ in 長野旅行のメンバーにゴウキくんがいたのがきっかけです。このときのメンバーは、かなり個性豊かで、熟成兄弟(弟)にとって、転機の旅行となりました。というのも、ウクレレの世界チャンピオンも参加されており、ウクレレを始めるきっかけとなった師匠も、この長野旅行で知り合いました(この話は次のnoteで)

旅行前に届いたゴウキくんからのメッセージ抜粋です。

画像3

会話の中で「低温調理でラクトン」「炭火でピラジン」という正直言って、ちんぷんかんぷんな感じでしたが、直観的に面白いと感じたので長野旅行で熟成コラボをする流れになりました。

旅の中で、印象に残っているゴウキくんとの会話は、以下のようなものです。

熟成肉を食べて、「美味しい!炭火焼以外にも美味しくしたり他の調理方法や活かし方が絶対にあるはずだ!確かに、塊肉の炭火焼も最強だけれども、、、なんか絶対あると思う」

僕(熟成兄弟【弟】)とは、キャラは全然違うんですが、似ているところがあるなぁ感じたところがあります。それは、自分が好きなことを語るときの熱量です。うまく表現できないんですが、目がキラキラして少し前のめりになる感じで(実際に前のめりになるわけじゃないですが)気持ちが前のめりになってイキイキしている感じ。相手がそのコトに全然興味がないと単にウザい奴で終わるので、相手の表情や反応を見ながら、勢いを調整することに注意してる。価値観を押し付けるわけでもなく、偏愛をひたすら語りまくるタイプです。料理の話とかめちゃくちゃロジカルです。僕は美味しい!最高!で終わるタイプの人間ですが、彼は”なぜ美味しいか?”を紐解いていきます。その姿勢と知識たるや、、、すいません、いい例えが思いつきませんでした(笑)あとは、炭酸飲料が大好きなところも共通点。僕は、病的に炭酸ジュースが好きで、留学先の炭酸大国アメリカで本場のアメリカ人からソーダマン(soda man)と呼ばれていたほどです。勝手なイメージですが、料理の道で食べている人たちは、炭酸ジュースを毛嫌いしてるイメージがありました。ところがどっこい、このゴウキくん、毛嫌いどころか、自分でコーラを作っているほどの炭酸ジュース偏愛野郎です。これがすんごく美味い。奇をてらって変にスパイスに偏るのではなく、自然な甘みでコーラの持つ罪悪感をゼロにしてます。パッケージもめちゃくちゃイケてます。

画像4

画像5

画像6

しかも、このコーラは古代コーラとやらで、現在使用されている化学原料がない時代ならこんな作り方だったはずというロジックで作り上げたコーラなのです。自分で書いていても、???状態なコーラです。炭酸への偏愛を感じたとき、なんとなくですが、一緒にやると面白くなるだろうと感じました。思い返すと、学生時代に一番仲が良かった友達も炭酸ジュースが大好きなやつでした。

馬が合う、そして本当に心の底から料理や食のことが、変態的に好きな人。それがゴウキくんです。

まずは熟成ハンバーグの研究開発へ

新商品として熟成肉を使ったハンバーグを開発しようと考えています。試行錯誤の末、ハンバーグ以外の商品が先行する可能性もありますが、取り急ぎ着手するのは熟成ハンバーグ。それもちゃんとあの熟成肉を味わえる香るハンバーグに仕上げます。あのアーモンドのような香ばしい熟成香。最初は、熟成兄弟の手作りで小さくスタートし、改良を重ねながら、徐々に形にしていく予定です。あとは、料理長ゴウキくんアイディアで、今までは捨てていた熟成肉の端材(トリミングして出てくる端肉)を、更に発酵熟成して煮詰めた最強の熟成ソースも開発予定です。

熟成兄弟では全く想像だにできなかった発想です。

今後も、熟成兄弟という枠に留まること無く、色々な方たちと、協業することで、新商品を開発していければ考えています。

熟成肉×〇〇という形で面白い商品を世に出せれば、面白い仕事が多くできると考えています。”熟成兄弟はいつも面白いことに取り組んでいるやつら”と認知してもらえるよう、これからも動き続けます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?