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「ポジティブ」でいつづけることは苦しい


以前こんなツイートをしたところ結構反響があったので、今回はもう少し深掘りして話をしてみようと思います。

「悩んでいる自分」を受け入れてもらえなかった

以前友人に悩み事(愚痴など)をポロっと相談した時、
「まぁほら…前向きに行こうよ!」
だいたいそんなもんだって〜元気だしなよ〜」
と言われた経験があります。言われたその時は、
(いや、そうなの。確かにそうなんだけどさ…どうも気持ちが、そうは思ってくれない時もあるじゃない)
こんな風に思ったことを覚えています。皆さんもこんな経験ありませんか?
その時はなんだかスッキリせず、モヤモヤした気持ちが残ったものです。「悩んでいる自分を受け入れてもらえなかった」
そんな感覚に陥ったのかな、と今思い返すと感じます。

「困難は解決することが正義」「悩み事はずっと持っているべきではない」今の社会は、こんな漠然とした思い込みで動いていて、その社会に所属する私たちも、その流れに沿って日々思考しているのではないかと思います。

それどころか、楽しんでいる人、ポジティブな人の方が社会的地位が上かのような風潮すらある。
例えばAmazonの本のランキングを見ると、上位のほとんどが、ビジネス本や自己啓発本ばかり。話題の映画は、困難の乗り越えた人のサクセスストーリーが羅列されています。
「ポジティブは正義!」という暗黙の了解が、今の日本にはあるように思います。

悩む時間、振り返る時間の大切さ

悩む時間より「先に進むこと」を考える時間の方が多くなっている背景には、上記のような社会全体の思い込みが関係していることが考えられます。

ポジティブでいることや前を向き続けることは大切なことですし、人々にソリューションを提供し、感動的なストーリーを生み出すものだと思います。
だけど、うわーっと悲しんだり、悩んだり、振り返ることも、同じくらい大切だと心理学では言われています。
例えて言うなら、「常に前向きに、ポジティブでいること」は、筋肉痛があるのに筋トレし続けるような感じ。
体を休めるように、心も、前を向かずに休める時間がとても大切なんです。

周りの雰囲気に焦ってしまうこともあるかもしれませんが、一度立ち止まり、自分の悩みやモヤモヤした気持ちに想いを馳せることは、心の栄養になり得ます。

「こんなことに悩んでてさ〜」「あ〜、それはしんどいよね〜」

読んでくれている皆さんの近くで、こんな風に肩の力抜いて話せる居場所が増えますように。

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