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胡蝶蘭がこわい

みなさん人からあんまり共感の得られない怖いものってありますか。わたしは蘭の花が怖くて直視できません。こわい、という感覚が正しいのかはよくわからないんだけど、可能な限り視界に入れないようにしています。

村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。

蘭の花が怖いと最初に感じたのはいつだったんでしょう。もう覚えてないんですが、子供のころはそんなに意識していなかったような気がします。
明確に苦手意識を持ったのは高校生のときで、開店記念の胡蝶蘭が並んでいる軒先とかはなるべく通らないように歩いていました。

特に胡蝶蘭が怖い。
なぜ怖いと感じるのかはよくわかりません。
以前友人に相談したときは、蘭の花のかたちが女性器を彷彿とさせるからではないかと言われました。それが整然と並んでいるのが気持ち悪くて怖いのではないか、と。
いやでも女性の肉体に嫌悪感があるわけじゃないし……確かに似ているなとは思うけど、それだけじゃない気がする……。

幽霊とかの得体の知れないものに恐怖心を覚えるのとはまったく違うし、圧倒的なものを目の前にして畏怖するのとも違う。強いて言うなら先端恐怖症とか、集合体恐怖症とかに近いのかもしれません。わたしぶつぶつはそんなにダメじゃないんだけどな。でもそれと同じような感覚で、蘭の花がこわい。

忘れ去っているだけで、わたしの過去に胡蝶蘭を恐れることになるような出来事があったのでしょうか。小説なら、これが書き出しになって物語が展開していくんだろうけど、ここは現実なのでわたしは今後も理由がわからぬまま蘭の花を恐れて生きていくだけだと思います。

まあ世界にはいろんな恐怖症があって、そのほとんどが理由がわかっていないそうなので、胡蝶蘭を見て真っ青になる人間がいるのもそんなに変なことじゃないのかも。
今後わたしに何かお祝い事があっても、どうか胡蝶蘭だけは送らないでくださいましね。フリじゃないですよ。

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