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海の日

暦どおりの生活をしていないのでこの週末が三連休だったことに今日気づきました。そうか道理でツイッターにずっと人がいると思った。今日は海の日だったんですね。

村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。

この200日弱の日記のうち、わたしはどれくらい海の話をしたんでしょう。少なくとも20分の1くらいは海に関する話をしてる気がするしサムネイルも海率めちゃくちゃ高いんですよね。

海が好きです。昨日、小説を書くと高頻度で夏の話になるという話をしたけど、海に行く率の高さも尋常じゃありません。夏に限らず秋だろうが冬だろうが海には行くね。
ただ、やっぱり夏の海は特別だと思います。

大学時代、わたしは哲学科の文芸部員という、肩書きだけ見たら完全なる陰のもので、まあ事実陰のものだったんですけど、学生らしい夏の楽しみ方もしていました。海に行って終日遊んでバーベキューをするとか、沖縄に旅行にいってスキューバダイビングをするとか、そういうやつです。

大学四年生の夏でした。学生最後の夏休み。
あのときあの海で「たぶんここが人生の絶頂だ」と思っていました。あと半年もしたら今ここで笑いあっている人間は全員バラバラになって、社会の荒波に揉まれて何十年も生きていくのだと。こんな穏やかで美しい浅瀬にいられる時間は二度と戻らないのだと、どこか絶望しながら遠い水平線を見ていた。

まあ、たぶん、人生の絶頂はあのころだったんだろうと思います。そりゃあね、あのきらめきに勝てるわけないんだよね。永遠になってしまったからね。

ただ人生はそれなりに進みます。わたしは荒波に揉まれるのが無理で、結局今も浅瀬にいる。夢が叶うこともあるし、夢が叶うなんてあまり良いことじゃないと知ったりもする。
潮の満ち引きのように、淡々と日々は続く。ときどき綺麗な貝殻やガラスの破片を拾いながら、これから先の不安を抱えて水平線を見ています。

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