食べ物の話③〜レモネード編〜

こんにちは。村谷由香里です。noteをごらんいただきありがとうございます!

今日は食べ物の話をします! マシュマロでこちらのメッセージをいただきました。

あったかいものばかりで良いですね。今の時期はどれも恋しくなる味ですが、レモネードが飲みたくなったのでレモネードの話をします。

大学生のころ、寒くなるとホットレモネードを作るためにハチミツとレモンを買って帰っていました。
山口市って冬がびっくりするくらい寒いんです。先日の日記に登場した札幌出身の後輩が「山口の冬は本当にタチが悪い」とよく言っていたのを思い出します。

山口市は四方を山に囲まれた盆地なので、冷たい空気が山からどんどん流れてくるんですね。
西向きの部屋だったので朝はお風呂場が凍りつき、日が落ちるとフローリングが冷え切って足の体温を奪っていきました。
わたしはそもそも気分障害を患っていたのですが、特に冬季うつが酷くて、寒いとわけもなく悲しくなって辛かったです。せめて寒い方が美味しいものを作ろうと、よくレモネードを作っていました。

作り方は簡単で、まずハチミツを丸々1本タッパーに開け、そこにレモンの輪切りを並べて冷蔵庫で寝かせます。ハチミツって大学生にとっては高級品で(小さいサイズでも400円くらいするので)、それを一気に使い切るのは贅沢をしている〜!! という気分になって嬉しかったのを覚えています。
一晩置くとレモンの果汁がハチミツに溶け込んだシロップができあがるので、それをお湯で割ればホットハニーレモネードの完成です。

夜中にキッズステーションをつけて、話の前後関係を把握できない、まったく知らないアニメを見ながらレモネードを飲んでいる間は、まともに冬を過ごしている気がして愉快でした。

思春期のころ、冬という季節がずっと嫌いでした。自分の心がコントロールできなくなる、冬がとても怖かった。低い気温の中で、36℃の自分の輪郭が浮き彫りになるものだから、いつも理由のない寂しさを抱えていました。身体の中を巡る、重たい感情を捨てたくて手首を切った。寒くなるとその血の匂いばかりが思い出されていました。でも、大学以降、冬の温かい記憶の方が増えていくことになります。
レモネードはそのひとつで、今も氷のように冷たいフローリングの感覚を思い出すたび、一緒に温かいレモネードの香りが蘇ります。

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