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外構費用は一体いくら見ればいいのか?

家を建てる時最初にハウスメーカーから外構の予算がだいたい提示されると思います。よほど特殊な条件でない限りほとんどの場合150万円くらいと書いてあるのではないかと思います。
狭小地ですと90万と言われたという方もつい最近に聞きました。

でも、この金額を簡単に信じないで! これは3つの点で注意するところがあります。

一つ目の注意点。これが全体の工事金額の1項目として「外構工事 150万」となっている場合、多くのハウスメーカーの見積もりは様々な工事項目を全部まとめた総額に対して、諸経費、設計料、監理費などを割合を決めて上乗せして、総合見積もりにしていることが多いのです。業界の見積もりの作り方とも言えます。
例えば外構工事という項目が150万円だとすると諸経費関係が全部で20パーセントあれば、実際に外構工事をするのにかかる費用は150×1.2=180万円にさらに消費税がかかるので194万4千円必要です。
それなのに見積もり項目だけ見て「外構は150万でできるんだ!」って思ってしまったり、ハウスメーカーの営業マンも「外構は150万ですよ」などと説明したりします。でも実際には194万ですから200万近く必要なわけです。
これは単純に計算の問題なので、注意して見積もりを見ればわかることですが、実際には問題はもっと違うところにあります。

ハウスメーカーはなるべく安くして契約したいので、住宅本体以外のものはできるだけ安く計上します。立派なインテリアで、石貼りの外装などという豪華な外観の家だとしても、一番安い門扉、もしかすると門扉もつけず、既製品の独立ポストを立てるだけ程度。舗装も最低限。今時賃貸アパートでもしないような最低限以下の仕様しか見ていないことが多いのです。いや、ほとんどそうです。ハウスメーカーの方は「家」しか見ていないことがほとんどなので、家がよければ外構なんてきっとどうでもいいのかもしれません。それに、提案するほどアイディアがないのかもしれません。

建物本体に比べてバランスが悪いほど豪華な外構はやりすぎですが、少なくとも本体の工事金額の15パーセント、ちょっと凝ろうと思ったら20パーセント(敷地の状態にもよります)は外構予算をみた方がいいというのが私の考えです。

門構えが家と調和してセンスがいいとそれだけで家も素敵に見えるし、住んでいる人もおしゃれなのだろうなと思われるものです。毎日何百人も通りをゆく人に見られるのも門構えです。
一方室内は、多少押さえた仕様にしたとしても、最近の住宅のインテリアやj設備は美しく機能的なものがほとんどですし、何より家族や親しい友人しか目に触れることがありません。

お客様から聞く話ですが、そもそも安い金額しか外構の予算枠を取っていないのに、建物本体は色々計画を進めていくうちに当初の予算をだいたい1割くらいはオーバーしていくのが平均的なようです。

「最初の契約はじゃあなんだったの?」って思うかもしれませんが、まあ、オプションとか特別仕様などというのはそんなもんですよね。

そもそも外構の予算枠がもともと少なかった上に本体の予算がオーバーしてくればどうなるでしょう? 

それからこれは私も最近気づいたのですが、家を建てる時最後に必ず必要になるのが、「引っ越し代」です。これは季節変動があります。年度末、GWなどはどこの引越し屋さんも高いようです。そろそろ外構を真剣に考えようという頃になってから引っ越しの見積もりを取る方もいます。

引っ越しをしないわけには行きませんから、結局一番しわ寄せがくるのが外構費用です。

外構は究極を言えば、ポストとインターホンがあればなんとかなります。

でも、でもです!! このブログでは色々外回りの空間の魅力について書いていますが、お庭はともかく、門周りだけは絶対におろそかにしてはダメなのです! 

何度でも言いますが、室内を節約しても門周りだけはきちんと作るべきなのです。その方がずっと素敵な家になります。住宅に情緒の息吹を吹き込むのが外構なのです。おろそかにすると絶対あとで後悔しますよ!

これは私が外構の専門だから言っているのではないです。絶対にあとで後悔して欲しくないから書きにくい細かいお金のことを書いています。

注意してほしいことを最後にもう一度まとめます。

1) 最初にハウスメーカーからでた「外構工事」の金額は真に受けない

2)工事費用以外にも引っ越し、固定資産税、保険などの費用がかかることは忘れずに

3)建物の計画時に気が大きくなっても、やたらとオプションを増やさない。増やすなら毎回必ずきちんと予算管理をする。

そして何より一番大事なのはセカンドオピニオン的に外構の専門の第三者に
できるだけ早い段階で相談すること。私はいつでも相談に乗ります。もちろん無料です。

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