○LDKプラス2Gの時代へ

あなたの家で家の1階全体の広さと同じくらいか 、もしかするとそれ以上の広さの場所知っていますか?
歌舞伎町のような賑やかな飲屋街の中で小さな子供のいる家族が住むとか、煙突から煙がモクモク出ている工場の隣にお年寄りが住むとか、そんなことにならないように人の生活圏の全ての土地は用途ごとに区画分けされてあり、それぞれの区域で建てられる建物の種類が決められているのです。

例えばですが、ラブホテル街の真ん中に住宅専用の建物は建てられません。

自宅で商売されている方は別ですが、住宅専用の家を建てる場合ほとんどの方が「住居専用地域」系の土地を購入されます。
さらにそれぞれ土地には建物を建てられる面積の上限が決められています。エリアや条件にもよりますが、住居専用地域と呼ばれる地域の土地では家を建てられる面積の上限が多いところでも60パーセント。50パーセントや40パーセントの場合もあります。
では50パーセントって実際どんなイメージでしょうか。

上の図では濃い緑と薄い緑を足した面積と煉瓦色の面積は同じなのです。周りの縁取りの部分があるせいか緑の範囲は狭く感じられますよね。これがみなさんが「うちの庭は猫の額」と思ってしまう理由の一つなのです。

薄い緑のところはゴミ箱を置いたり、室外機があったりするので、庭や駐車スペースとして使える範囲は濃い緑の範囲です。この図では濃緑は敷地全体の4分の1程度です。例えば30坪の土地なら濃い緑の部分は7.5坪(15畳)です。

今「15畳も!」と思いましたか? 「15畳しか!」て思いましたか? 

私は「15畳も! ある」って思いました。この15畳を生かすか殺すかで暮らしが全く変わってしまうからです。

家を建てる時にはとかくオレンジの部分(建物自体)の事ばかり考えてしまいます。

「リビングとダイニングが繋がってて、キッチンは対面式で。子供は一人だけどお客さんが来たときのために寝室は4つで4LDKにしよう」とか家族で話し合いますね。でもそれだけでは不十分なんです。大切な2つのGが忘れられています。2つのGとは「GATE」と「GARDEN」です。その2つのGが上の図の濃い緑の部分なのです。

GATEとは、門構えのこと。門構えというと豪邸の話ばかりではありません。どんなささやかであっても、道路から見た時最初に見えるのが門構えです。ポストやインターホンがついてる門柱があったり、門扉があったり。木が植えてあったり。道路から玄関ポーチまで繋ぐ通路もあります。それら全てをGATEと呼ぶことにしましょう。このGATEのデザインは家の外観を大きく左右します。そのイメージによって中に住む人の性格まで想像できてしまうことさえあります。

GADENはもちろん庭のことです。庭は「見て楽しむ庭」「使って楽しむ庭」「ただ過ごす庭」と多様な作り方ができます。10家族があったら10通りの庭ができます。もう一つの部屋どころか、家にいながらリゾートホテルの安らぎを味わえる場所にすることだってできるのです。

建物自体と同じくらい大切に考えて、計画を進めないのはもったいないと思いませんか?

もし今家を計画中ならぜひ○LDKの他の2つのGがあることを思い出してみてください。設計事務所やハウスメーカーの方にその話をしてみてください。

もうすでに家を建ててしまった方は2つのGという視点でご自宅を眺めてください? GATEはあなたの家の魅力を十分引き出して見せてくれますか? GARDENは心地よい場所になっていますか?

これからは○LDKにプラス2Gを合言葉にしましょう!





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