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6人目 保険屋 たかさん

マナトと同時進行でやり取りをしていた
たかさん

たかさんは少し年上の男性だった
確か 47 歳
バツはない独身だ

マリッシュでなかなか思うような人と出会えず
検索の年齢を広げていた

もはやこの翔くんは超レアケース
こんな優良物件はもうないだろう

私も決して若くはないし
子どもがいるアラフォーだ

マッチングをしたら
諦めずいろいろな人と会ってみよう
そんな気持ちだった

たかさんは個人でバイクの保険関連の仕事をしていた

割と時間に都合がつくということで
私のやすみに予定を合わせてくれた

ランチに行きましょうということになり
気になっていた鉄板焼き屋さんのリクエストをしたのだが
やんわりと断られた

初回から鉄板焼きは緊張するらしい

それにしても
女子のリクエストを断る対応の男性は
初めてだった

代わりに郊外の牛タン屋さんを提案された
もちろんOKである

予定よりも早くお店に着いてしまった
おそらくたかさんはまだ着いていない

車はランクル
駐車場にランクルはなかった

約束の時間ちょうどに白いランクルが入ってきた

たかさんだ

車を降りランクルへと向かう

「こんにちは、ゆうかです」

中から出てきた男性はプロフ写真よりも
かなりおじさんだった
写真と実物が全く違うパターン
少し残念だった

アプリにて写真を盛ることは
会う確率を上げるために重要なのかもしれない

しかし実際会った時に残念と思われるのはいいのだろうか

バカ正直に生きている私には理解ができなかった

ご飯を食べたら帰らせてもらおう

2 人は店内へと入った

牛タンの美味しそうな匂い

たかさんは歩くスピードも話すスピードも早い人だった
せっかちなのだろうか

ついついそのスピードに合わせて
話したり食事をしてしまい
あっという間に食べ終わってしまった

たかさんは昭和感漂う人だった
話はそこそこ盛り上がったが
いまどきの新しい話はなく

牛タン屋さんで長居する雰囲気でもなく
お店を出ることにした

その後に予定があったので
少し早かったが今回はこれで
帰ることにした

たかさんは私のことを気にいってくれたようで
その後も食事の誘いを受けた

「次は焼肉にいこう!!」

そのお店のセレクトは最初からお願いしたかった

はっきりと断ることができず
娘を理由にやんわりと断っていたが

「じゃあ、娘さんも一緒に!!!」

一緒に焼肉に行くことが
娘にとっていいと思うのか

それは誰得なのか

この人は共感性が低いのだろう

娘は私が彼氏をつくることを良しとしていない
これは事前に話していたはずだ

この彼の発言により
私はLINEをブロックすることを決意した

ただ牛タンは美味しかったです
ごちそうさまでした


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