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まさか千と千尋で爆笑するとは

金曜ロードショーで『千と千尋の神隠し』を見た。
始まる前に急いで風呂に入ったので髪が完全に乾かせずパジャマの襟らへんをジメジメさせながら見る、それが金曜ロードショー。(人による)

息子の寝かしつけも完了せず、結局はじめの方は子がキャイキャイ騒ぐのをなだめながら一緒に見た。
『千と千尋の神隠し』は私が小1の初めて映画館で見た映画だが、息子にとっては初のジブリ作品となった。

何回も見てきた『千と千尋の神隠し』だが、今回はなぜか爆笑してしまった。
面白い作品ではあるけど爆笑までするのは初めてだと思う。

以下爆笑シーン。

・カオナシ第二形態を湯屋総出でもてなす場面で、兄役が調子の良い踊りを踊るところ
(あ、ソレ、おねだり♪とこれまた調子のいい歌を歌いながら)

・兄役を飲んだカオナシにチョロ毛が生えてる

・荒ぶるカオナシに湯婆婆がかめはめ波を打つがカオナシのゲロで返り討ちされるところ

・海に出る千を追って、カオナシがオロオロとしたのち飛び込んでいるところ
(あーあーついてきちゃったよ、というリンのセリフがおかしみを増す)


普通、歳を重ねてまた作品を見た時って、登場人物の健気さに気づいて感動して泣いたりするもんじゃないんですか!?
なに、爆笑って。
しかも単純に絵面とかで笑ってる。

あまりに何回も見てて展開とか全部わかってるから俯瞰しすぎて面白くなっちゃったのかな。
こういうパターンもあるんですね、人生って。
まさかオモロに飢えすぎてその感性だけ研ぎ澄まされちゃってるって可能性もある?
オモロ過敏?

宮さんもこのシーンたちをウケ狙いで描いていて欲しい。もしくは鈴木敏夫のウケ狙いの入れ知恵であって欲しい。
ジブリに対して失礼な人間にはなりたくないから。



歳を重ねてもう一度読みたいと思っている作品といえば『人間失格』がある。
初めて読んだのは中学生の頃だった。
お笑い番組の録画に必死で、芸人の深夜ラジオで夜な夜な下ネタに笑ってるのがライフワークの呆けた少女だったので、あの本を読んでも「暗〜」としか思わなかったのだ。
能天気なのは変わりないが、あの頃よりは多少辛酸も舐めたのでもっと感じることがあると思う。

未来の私に再読の楽しみを与えるために今のうちに色々読んだり見たりしておきたいよなぁ。
宮崎駿と同じ80代になった時に『君たちはどう生きるか』見たら多少理解できるかしら。

META TAXIでダ・ヴィンチ・恐山さんが、盆栽は理想の形になるまでに何年もかかることからジジイになって始めてももう遅いと聞いた話を例に挙げ、2024年はそういった何年もかかることの着手の年にするのもいいかもと話していた。
今年29になり来年はいよいよ30という節目を迎えるので、長期的な目で見て何かのはじまりの年にしてみるのは面白そうだ。
じっくりを面白がれる歳になってきたのかな。

熟成の仕込み年ということで色々やってみよ。まぁ頓挫したならそれはそれでいいし。

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