雲色のじょうろ(cloud mix)の話

はい、最後の曲は、
これは知る人ぞ知る、1999年2月1日に発売されたシングルのリアレンジです。

オリジナルのジャケットはこんな感じ。

これはポリスターから出ております。
(現在入手困難?ヤフ○ク、メル○リ、Amaz○nマケ○レとかにはあるやも)

私がアレンジしたものを田尻光隆君がアレンジしてくれました。
彼は初期の村上ユカ曲をかなりアレンジしてもらっているのですが、
彼のアレンジの特徴は、かなり原曲のデータを残してくれているんですよね。
他の人はわりと1から作ってたりします。その方が楽なんですよ。
リフォームするより、1から建てた方が楽、みたいな。

でも田尻君は原曲の良い所を本当にうまく汲み取ってやってくれるから、すご〜く信頼のおけるアレンジャーなんです。
折角作ったものを根こそぎなくされるのは悲しかったので。
なのでこの曲のアレンジもいいとこ残しでとても気に入ってます。

で、なんでこれをリアレンジしたか、というかというと、一時ほんとにCDが中古でも入手困難だったため、直接買えないか?というお問い合わせがよく来ていました。シンクシンクで出たものだったら大丈夫だったのですが、メジャーから出たものだったので、再プレスが難しかったんです。
そんなに要望あるならライブでやろうと。

で、このcloud mixは元々ライブ用のアレンジで、
ライブで盛り上がるような感じにしたくて自分でアレンジしました。
ちなみにcloudは雲色のじょうろの、雲(cloud)と、賑やかな感じにしかったので、loud、をかけてます。

前回のシングルの「鏡の世界」では「ラムネ坂」のライブアレンジを収録したので、今回も何かライブアレンジの曲を入れようと思ったのね。

で、いざ、データを開いてみてみたら、かなり治したいな、こりゃ、、っていうか、治さないとダメだ、というか、ここ数年私成長したなとw
色々ひどかった…。

これはめずらしくソフトシンセ(パソコン上で動くバーチャルなシンセ)で作っていたんですが、まずそれをひとつひとつハード音源に差し替える作業をしました。(ほらやっぱリフォーム大変だw)

べつにソフトシンセ嫌いなわけでもないし、うちにあるソフトシンセは無料のもんばっかっていうのもあるんだけど、聴き比べてみると、やっぱりハード音源の方が圧倒的に良いんですよ。

なので、9割ぐらいハード音源です。
単純に音を差し替えるだけじゃなくて、音源のクセがあるので、ほとんど弾き直してます。

でも、、色々アレンジして行く中、何か足りないなと思って。
でもこの曲の良さって、淡々としてるとこだから、あんまり楽器足したくなかったんですよね。ソリッドな感じを出したくて。

ストリングスとか入れたら、帯域埋まって、
簡単にいい感じになるんだけど、最低限にしました。

で、最後に思いついたのが、ボーカルを切り貼りして入れてみようかと。
で、作ったのが冒頭や間奏に入っているボーカルカットアップの部分です。

今まで「ちょっと切り刻む」とかはやってたけど、とにかく聴いた事のない変な感じになるように入れ替えてエディトしました。DEDE MOUSEとかyunomiさんとか大好きなので、たくさん聴いていた成果が出たなあと。
自分の声にコンプかけて、EQかけて、あと普通に歌ってるのもちょっとずらして重ねてあります。

ここだけ10分ぐらい聴きたいぐらいめっちゃ気に入ってますw
嬉しくてtwitterでも呟いてますね。
(動画ありです。埋め込みできなかったのでリンク踏んで下さい)https://twitter.com/yucafe/status/907616222061015041

さて、曲、歌詞の話。
これを書いた頃はまだ札幌に住んでました。
デビューしたあとでしたが、デビューするちょっと前にすごく園芸にはまっていて。ベランダで当時はまだ珍しかったハーブを10種類ぐらいわさわさ育てていました。

で、自分の気持ちが鬱々としている時も、草花は伸びるんですね。

自分は落ち込んでても、そうやって生命力のあるものをみると、凄いなあ、私もがんばらないとなあって。がんばる星人だったのでw

当時のスタッフが「湖ができるくらいに、泣いても誰も振り返らないから、そんな時、散歩でもしよう」っていう所にびっくりした、こういう時に散歩しようって!?と言われたけど、、考えてもしょうがないときは、この頃特に散歩していたなあ。

デビューできるかも分からない、仕事もしていない引きこもりの時期だったので、自分があんまり無力に感じて、どうしようもなく辛かったんですよね。
そう思うと、このシングルは、なんかしらんけど大丈夫♪な自分に戻るまでの過程を描いたものだったんだなあ(今気付いたw)。

ちなみに、ボーカルカットアップ&最後のサビに被ってるコーラスは
"water pot is cloudy color, take a walk to rain or shine"
(雲色のじょうろ、どんなときでも散歩しよう♪)
と歌っています。英語あってんのかな。

というわけで、ざっくりシングル「銀河エレベーター」3曲の解説はこんな感じです。
聴く前に読んでも良いと思うし、聴きながら読んでも良いと思うし、
たくさんの方に聴いて頂きたいと思ってますので、
どんどん広めて下さい。
一人一人が広げてくれることで、ほんとに広がっていくんだぜ!
清き一票を!!

CDはユカピクトショップで販売しています。
ぜひよしなに。
http://yucafex.wix.com/yucafe

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