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私が自炊料理家と名乗ってやりたいこと

料理の仕事を始めてから約1年。料理の仕事をしているから、「料理家」の肩書きは間違いではないのだけれど、しっくりこなくて悩み続けていた。

料理家と名乗ることで、「料理のことならなんでも知っている」「レシピを作るのが得意」と思われたり、「先生、Aの調理法とBの調理法どちらが正しいのですか?」と正解を求められることが増えていった。

私は正解を教えたいんじゃなくて、じゃがいもが煮崩れてない肉じゃがも、二日目のぐずぐずの肉じゃがもおいしいと言いたい。基本、自分がおいしければそれでいい。正解がないのが料理の面白いところなのだ。

料理本もネットに乗っているレシピも、数え切れないほどある。でも、日常的に料理をする人は徐々に減っている。
つまり、コンテンツの供給過多だ。料理する人がいなければ、料理本も売れなくなって当然のこと。だから、私は料理する人を増やすことを仕事にしたい。

料理は今日から使える生活スキルで、先行きの見えづらい社会の中で一生役に立つ技術だ。体調が悪いときはちょうどいいゆるさのお粥が作れるし、旅先で人にお礼したいときは料理すると喜ばれる。あたたかい食べ物があると人の輪ができる。料理は、目の前の人が作ってくれた嬉しさとともにお腹に入ってなくなる、一回きりの芸術だと思う。有賀薫さんが「基本的な衣食住が整うと人はそれだけで自分を大事に感じられるし、生きていていいのだという自信につながる。」と書いていたように、優しく自己肯定感も育んでくれる。

だから、料理する人がもっと増えてほしいと思う。一緒にご飯を作って、おいしいねと言いながら食べる仲間がほしい。料理を通じて毎日を少しずつ豊かにしていく人を増やしたい。

宣言した以上、名に恥じぬよう精進していきます。オー!

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