音楽の力・プラスマイナス

某ドラマの劇伴があんまりひどいんで、視聴習慣が崩れている。音が鳴るたび不快になるのだ。音楽が理由でドラマを見る気が削がれる、だなんて初の経験。
某者、その世界では気鋭で、是迄大きな仕事を幾つかこなし、評価されているようだ。つまりは単に相性の問題なのかもしれない。それでも自分は、あれが良いとはどうしても思えない。

映画やドラマで、優れた音楽が映像の品格を上げることは良くある。音にはそれだけの力がある。

例えば、昨年大河ドラマ「おんな城主直虎」。前半の少女マンガみたいなライトな展開やもたつきをそれなりに魅せていたのは、劇伴・菅野よう子の力が少なくない。特にオープニングミュージックは素晴らしかった。ピアノコンチェルト形式のフランス音楽的楽曲が、見事なオーケストレーションで展開。脚本の森下佳子氏がいうところの「ベルばら風世界観と山田風太郎的活劇の融合」を、音楽でものの見事に表現していた。本編内のBGMも、クラシックからブルースまで幅広いジャンルの音楽を、場面やキャラ毎にぴたりと当てはめていたしな。豊富な知識とセンスあふれるアレンジ力の結晶であります。回を重ねて物語が深みを増すと、相乗効果で作品はどんどん更に魅力的になっていった。

昨年度上半期朝ドラ「ひよっこ」の宮川彬良も良かった。昭和的、いわゆるベタなコードとメロディを、彼一流のユーモアで、全くださくなく、ポップにアレンジ。キュートな響きは物語の世界観に良く合っていた。ちなみに「あまちゃん」等の大友良英も、この技が得意。余白を作るのが抜群に上手い。それは、彼の出自がノイズミュージックであることと無関係ではないだろう。

件の某者は、オーケストレーションに難がある。そこらのブラバン顧問がハンパな知識で作っちゃいました的なダサさ。ユーモラスに仕上げたつもりなのかもだが、遊びや糊代がないので全然うまくいっていない。本編BGMも全体的に安っぽい。繰り返せば盛り上がるとでも思っているのだろうか。かぶせって、かなりセンスが問われるのだ。シンプルな手法こそ力量が出る。某者は知識不足が露出しておりましたな。
話の筋も豪快強引だが、音楽まで大味で、お互いに足を引っ張りあっている。こんなの珍しい。

お耳直し。(リンクはYouTubeへ)

Vintage Trouble - Blues Hand Me Down (Official Video) Single Version

昨晩「関ジャム」の音楽ソムリエという企画で、ヒャダインが中村獅童に薦めた一曲。格好いいですね。ヒャダインさんは基礎がしっかりしたコンポーザーなので信頼している。何事も基礎基本が重要なのであります。

もう一つだけ。

J.P.Rameau Les Cyelopes /Scott Ross

フレンチバロック大好きだ。本当はPinnockバージョンかマイベスト。耳が洗われます。ついでに心も洗って週明けに備えようっと。

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yu.uchi

創作とか思考整理とか

小説、元ネタなど。
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