300<スリー・ハンドレッド>

 かなり以前に『300』自体は視聴していたのだけど、huluで続編の『300 〈スリーハンドレッド〉 〜帝国の進撃〜』があったので視聴。結果、前作どうだったかなと同じくhuluで前作も連続視聴したので、第一作目と第二作目の総評。
 まぁ、筋骨隆々な男たちが戦争をするという脳筋映画の印象が強いが、実は結構この時代背景には珍しく女性も戦っていた。一作目であれば、ジェラルド・バトラー扮する主人公のスパルタ王レオニダスの妃、ゴルゴ(レナ・ヘディ)は300人対10万人という不利を覆そうと、スパルタの評議会で発言機会を得る。
 そのとき、味方につけようと評議員のセロンの望むままに女の武器を使うのだが、実際の評議会ではセロンは裏切り、王が不在のときに評議員をベッドに引き込もうとしたふしだらな女だと掌を返す(あろうことか自分は弱い男じゃないので断ったなど吹聴)。
 もう、このセロンが際立って嫌な奴なんだが、ゴルゴはすごすごと手はひかず、衛兵の持っていた剣を引き抜くとまっすぐセロンを刺殺。セロンの懐からペルシャの金貨が大量に落ちたことで、彼が裏切りものだと分かるなど。

 二作目ではペルシャ側の将軍であるアルテミシアが戦う女で、彼女はもともともギリシャ市民であったが、同じギリシャの民兵の素行不良で家族は惨殺。彼女自身も犯されたあとに奴隷として売られる。数年にわたり奴隷船での慰安婦として連れまわされたのち、身体がもたなくなったためある港で捨てられた。それを拾ったのは、一作目にも出てきたペルシャの使者で、彼女はギリシャへの報復を夢見てペルシャで頭角を現すという感じ。
 第一作目でとてつもない存在感を示した神の王ことクセルクセス(ロドリゴ・サントロ)も実は彼女に作られたみたいなのがこの第二作目で描かれていた(今思い返すと、この第二作目も昔に観てた気がする……)。
 一作目・二作目ともに共通するのは、数では圧倒的優位にあるペルシャ側がギリシャ側の思いの外苛烈な抵抗で思うように進まず、レオニダスや二作目主人公のテミストクレス(サリバン・ステイプルトン)を懐柔して人材として確保しようという政治的な駆け引きなど(ともに反発されるのだけど)。
 とくに二作目はアルテミシアとテミストクレスの究極の純愛物語とも取れて、なかなか見ごたえがあった。

 いわゆるフランク・ミュラーの『グラフィック・ノベル』の映像化なんだけど、同じタイプの『シン・シティ』がいまいち残念な感じになっているのに対し、こちらはグラフィック・ノベル演出が非常に効果的なのは時代物に合うのかななどそこも面白く感じたところ。

 

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内藤万博

映画評 No.2

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