トレイン・ミッション

 リアム・ニーソン主演の表題作視聴。毎日電車で通勤している元警官のマイケル・マコーリーは(リアム・ニーソン)はある日唐突に解雇される。ローンや私立大学に入学したばかりの息子のために金が必要なときに路頭に迷い、失意のまま帰りの電車で。
 そこでヴェラ・ファーミガ演じるジョアンナという行動学者に「この電車に乗っているプリンという乗客を見つけ出し、鞄にGPSを仕込めば10万ドル上げる」との誘いを受ける。
 半信半疑だったマイケルだが、ジョアンナの言うように電車のトイレを探すと手付金としての2万5千ドルが。理由は不明ながらも、プリンを探すことにしたマイケル。という、密室系サスペンス。前に視聴した同じリアム・ニーソン主演の『フライト・ゲーム』に似てる設定。
 ただ、飛び立ってしまえば着陸するまで逃げ道のない飛行機と違い、数分置きに駅に停まる電車だとやっぱり密室感が非常に薄めではある。そのため、せっかくの密室サスペンス仕立てが若干蛇足な感じに。
 あと、最近のリアム・ニーソンに非常に多い、巻き込まれ型主人公なんだけど、どうも設定が結構ガバガバで『ニック・オブ・タイム』のように「もう他の人に任せず、力業で行ったら?」となってもしまう。
 実はプリンはある殺人事件の目撃者で、かつ有力者を失脚させる証拠を持っており、執着駅で待つFBIエージェントのもとに向かっている途中。有力者がプリンの殺害を望んでおり、マイケルがプリンを見つけてGPSを仕込んだら、あとは電車に乗り込んだ別のヒットマンがプリンを殺すという段取り。
 それを知ったマイケルがプリンを殺させようとしないために守る側になるんだけど(その際にヒットマンから拳銃を奪い、ホステージ・シチュエーションになるのもだいたいお約束)、にっちもさっちも行かなくなった有力者側は電車を暴走させて事故死で全員を殺そうとする。
 うーん、最初からそれでいいんじゃね? 途中、プリンと間違えてFBI捜査官とかも殺してるので、プリンだけ殺す意味や意図があまりないし、結局のところ皆殺しするんだったら、最初からそれで問題なかった気が。
 非常に『フライト・ゲーム』的でありつつ、出来栄えとしては届いてないって感じだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?