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取材ビジネスは嫌い

今日もあったのだけど、取材させてくれ、記事を掲載したい、でも、その代わりPR料を少し頂きたい、みたいなのは、僕は大嫌いだ。

お金を払いたくないとか、高い安いとか、そういうことよりも、何だろうか、そのビジネスのあり方みたいなものに違和感を感じるのだ。

この手の「取材ビジネス」的なもので、掲載されるメディアは、最近は、とってつけたようなウェブマガジンみたいなものが多いけど、たいていは、誰にも知られてないようなものばかりだ。それこそ自社サイトとかブログのほうがよほどアクセスあるようなレベルの媒体だったりする。

そう、そういう会社が運営するメディアというのは、あくまでも掲載料金の方を目当てに運営してるだけなので、メディアとしては全然力を入れてない。お金を払ってくれる人を探すための餌みたいなレベルだ。運営側にとってはメディアなんてどうでもいい。そんなムードがありありと分かる。

そういうメディアに取材記事やインタビュー記事が載っても、何のメリットもないし、見る人が見れば、あぁ、ああいう紳士録的な営業会社にうまく騙されたんだな、と思われたりするだけで、デメリットの方が多かったりする。なので、基本、この手のものは全てお断りする。

以前、社内の人間が、間違ってこの手の取材を受けてしまい、僕は取材されにわざわざ、その会社のスタジオ?に行く羽目になったことがある。撮影もするので、ということでスタジオに来てください、ということだったのだが、スタジオとは言葉だけで、そこはただのオフィスだった。

取材が始まったのだけど、驚いたのはインタビューアーの若い女性ーたぶん、その会社の新人営業なんだと思うがーが、メモもペンも何もなく、ボイスレコーダーもなく、インタビューを始めたことだった。なんだこれ、部屋にそもそも録音機能がついてんのかとも思ったが、そうでもないらしい。しかも質問してくることが頓珍漢なことばかり。こちらのことを事前に調べたところもなく、サイトやブログでさんざん書いてるようなことを、またゼロから説明しないといけないような内容ばかりなのだ。

取材が終わったら、メディアへの掲載の見返りとして、営業提案が始まったのだが、そっちはちゃんと資料もある。ほら、そっちが目当てで、取材なんてやる気もないんじゃん。

提案としては、社長の密着取材ものをCSの番組でやらないか、成功報酬で構わない。番組になったら〇〇万円、みたいな内容だ。成功報酬で〇〇〇万円なんて言ってるけど、そもそもこの番組自体が、この手のペイパブで使われる専用の番組で、こっちが金払ったら、ほぼ番組になることは決定してるやつやんと。しかも誰がこの番組見てんだよと。某大手経済誌の名前がついてるけど、誰もこんな番組見てないし知らないし。

取材の内容も、この営業も、どっちも紳士録ビジネス的なもので、だんだん腹が立ってきて、途中で、もうメディア掲載もいらん、むしろして欲しくない、人にインタビューするのにメモも何もせず失礼すぎるやろ、不愉快だから帰る、と途中で席を立った。

そんなことがあったなあと思いだしつつ、今回も、電話の途中で、もう結構ですと、切ってしまった。

僕が、この手の営業手法やビジネスを毛嫌いするのはなんでだろう。自分でもよくわからない。でも、なぜか、このビジネスがものすごく姑息に思えるのだ。でも、よくよく考えると、他のビジネスも構造的には似たようなことをしてるものもけっこうあるような気もするが。



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