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21年目の親孝行強化月間

4月は毎年恒例の「親孝行強化月間」です。今年で21年目になります。ある種、木村石鹸の名物の一つです。

制度といっても大それたものでもなく、ただ、親孝行してください、と親孝行軍資金1万円を社員に渡す、というものです。

そのお金を実際、親孝行に使ったかどうかはチェックもしませんし、報告などの義務もありません。会社としてはただ信じるのみです。

なぜか5年に1回だけ、社員全員から親孝行テーマの作文を募り、文集を作る、という決まりがあります。去年20年目だったので文集を作成しました。

親孝行強化月間については、昨年、こんな文章を書いてます。この制度をとりあえず引継ぎはしたのですが、僕なりに、これは本当に必要な制度なのか、会社が、社長が親孝行を社員に勧めるというのは、どういう意味なのか、少し葛藤し、悩んだ時期もあったわけです。

去年、その辺はけっこうスッキリしたんですね。

ここでも書いてるように、これは感謝スキルを磨くためのものだと、考えました。そして感謝スキルのある社員が多いほど、会社は良くなる。感謝スキルを身に着けると、より人生は幸せになる、そう考えたわけです。

毎年、代表から手紙を添えるというのが、これも決まりみたいになってまして、今年はこんな文章を書きました。

21年目の親孝行強化月間です。
今年の4月は、今までとはまるで様相が違います。
新型コロナが猛威をふるい、世界的な大混乱が生じています。木村石鹸も年明け以降、経営環境的にもかつて経験したことのない厳しい状況に直面しています。

プライベートの話になりますが、私の父、兼会長である幸夫も、今年からとうとう人工透析が始まりました。コロナは高齢者、特に、基礎疾患のある人が重症化するケースが多いようで、個人的にもかなり心配です。ただ、私自身が無症状の保菌者である可能性もあるので、安易に会いに行くこともできず、せいぜい電話で話をするだけです。

こんな事態が起きて、改めて、出来る時に親孝行はしておかねばならないなと痛感しました。落ち着いたら、実家にももっと顔を出そうと思ってます。
親孝行強化月間を21年も続けてる会社の代表でありながら、自身が全然親孝行できてないというのはどうしたものか... 反省です。

また、同時に、今回の事態によって、「普通の日常」というものが、如何に素晴らしいものかということも思い知らされました。

何も起きないことが当たり前になってくると、そこへの感謝の気持ちも薄らいでしまいますが、何も起きないということがどれほど素晴らしいことか、私たちは、何も起きない、日常を送ることができるということに感謝しなければならないのではないでしょうか。

ビジネスにおいても、お客様がいて商品を購入頂く。営業がいて、技術開発がいて、製造がいて、管理がいて、皆が揃って動けて初めて会社としての活動が成り立つ。

どの部門が上とか下とかはありません。それは人の臓器に上下がないのと同じです。心臓はすごく重要ですが、腎臓も肺も腸も脳も、それぞれ重要ですし、それぞれ役割があり、その役割を担えて、人として健康な生活が送れるわけです。

各部門が自分たちの機能をきちんと果たすことは、仕事においては「当たり前」なのかもしれまんせん。が、その「当たり前」にも、お互いがきちんと感謝することが必要なのではないでしょうか。

何はともあれ、今年も親孝行強化月間を迎えられたことに感謝しつつ、このコロナ危機を乗り切り、会社としても一層、強くなり、また、もっと社会に必要とされる存在にならなければいけないと、今は強くそう想っています。

2020年4月 代表取締役社長 木村祥一郎

新型コロナの猛威は収まるところを知らず、会社としても色々厳しい局面でもありますが、それでもやはり今の状況は感謝すべきことが沢山あるなと思ってます。

コロナに屈しず、乗り切って、来年もまた親孝行強化月間を迎えられるよう頑張ります!

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