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LoL ソロキューの状況について

国内リーグ決勝も終わったタイミングで League of Legends 関連の話題について、国内外問わず盛り上がっているので整理していこうと思います。 

最初に紹介するのはこちらの記事。

LJLの光と闇、チャレンジャー達の悲しみ

国内のeスポーツシーンを牽引している様に見える、LJL。
関わる人みんながより良いと思う方向へ進めて行って発展している一方、
アマチュアの頂点であるはずのチャレンジャー辺りはこんな事になってますって記事です。

この記事は 2 つの問題を指摘しています。すなわち、

・頂点にいるプロプレイヤー達とアマチュアの間の越えれらない壁
・アマチュアトップ層がソロキュー(ランク戦)を楽しめない環境

以上の 2 点。

多くのスポーツや、LoL の多くの地域でもいわゆる Homegrown-Talent の不在は大きな問題ですから、頷ける話です(すでに存在する定期開催のコミュニティ大会についても気になるところですが)。

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本題に移る前に以下のツイートを確認しておきましょう。

窓口への問い合わせ、SNS での話題を共有。どちらもしっかりやっていきましょう。選挙で投票し、デモに参加しよう。

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さて、本題。上の記事では越えられない壁をトップ層が楽しめない原因としてメインに据えているのですが、それ以外の部分にスポットを当てようと思います。まぁ越えられない壁だけがソロキュー、ランク戦の雰囲気の原因ではないよって話です。

これは北米サーバーの話ですが 5 月 4 日、以下の動画が投稿されました。

The Sad State of League Solo Q

話しているのは元プロにして人気配信者の Voyboy。動画の中で彼は LoL のソロキュー、ランク戦やそれを取り巻くコミュニティが「年々悪くなっている」とし、運営はそれに対処できていないと語っています。

荒らし行為や嫌がらせ、AFK などコミュニティが攻撃的になったことには、彼だけでなく他の配信者やプロも同意しています。彼の配信を見る 1 万人の前でそれらは行われ、明らかなものなのに何の処罰もされないと。嫌がらせを働くプレイヤーは処罰を恐れなくなった。そしてそのような環境を、彼自身だけでなく平均的なプレイヤーがどう感じるのかと不安視しています。

この声明は YouTube 上で 5 月 8 日現在 90 万再生、Twitter 上では 100 万再生され、プロも「Riot(運営)から攻撃的で嫌がらせをするプレイヤーへの処罰は存在しない原文)。」とするなど多くの反応が寄せられています。

YouTube 上での Voyboy の声明への反応

Voyboy の声明には運営側も公式配信で言及していますが(リンク)、具体的な対策などについては今のところ触れていません。

欧州リーグ(LEC)のキャスターを務める YamatoCannon は Voyboy の動画に対して以下のように反応しています。

RE: The Sad State of League Solo Q - YamatoCannon

YamatoCannon はロールセレクトの追加や 5 BAN への変更、チーターへの対応を例に Riot が何もしてこなかった訳ではないとしつつ、それでも年々悪くなっているランク戦環境について同意します。

そして配信者のプレイの中で目撃した出来事を、視聴者は自身のゲーム体験にも期待・予想するとして重要視。他のプレイヤーに影響を与えるハイレベルのプレイヤーたちの試合や、配信者の言動をモニタリングすることを提案しています。

また、ランク戦のシステムが抱える問題を指摘しつつ、ランク上位を占めることの価値のなさ(中国のスーパーサーバーや韓国サーバーを除く)を問題視。上位者に対してトーナメント招待など、ただの名誉以上の報奨を用意すべきとしています(バックパックやリコールモーションなどでなく!)。

YamatoCannon はスマーフ(適正より下のランクでプレイする行為)やレポートシステムなどのクライアントソフトの問題についても触れていますが、ここでは言及しません。

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さて、以上で Voyboy や YamatoCannon が述べてきたことは日本サーバーでも当てはまることでしょうか。私はもう、自身ではほとんどランク戦をプレイすることがありませんが、近いことは言えるだろうと考えています。

私自身、メディアに記事を提案し執筆する身として、TFT や LoR のモバイル版や VALORANT のリリースには大いに注目しています。そして LoL にとっても、多くの人の目に触れる大きな大きなチャンスが目の前にあると感じ、自分の思う LoL の魅力を多くの人に伝えたいと考えています。

しかし、例えば LoL の配信を見にいき、そこで配信者がゲーム内で暴言や嫌がらせを受け、あるいは配信上のチャットに差別的な言葉が流れ、配信者自身の攻撃的な振る舞いを目にしたとき、果たしてこれは多くの人の目に触れて良いものか、ふと考えてしまいます。

改めて言いますが最初に掲載した記事の趣旨には同意します。アマチュアトップ層を競技シーンへ引き込むことはシーン発展の重要な要素で、そして何よりも日本サーバーからそんな才能が発掘される日が待ち望まれています。

しかし同時に、配信者やアマチュアトップ層はそれだけで――競技シーンに移らなくても、尊敬を集め名声を勝ち得るべき存在なのです。重要なのは、ランク戦やレポートの仕組みについて、多くのプレイヤーが SNS に意見を共有し、また Riot に直接その声を届けること。国内競技シーンの発展だけでなく、LoL コミュニティ全体のますますの発展を願って止みません。

Teamwork OP

サムネイルは上掲動画より。

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